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旧暦12/27 文化的

[2008年02月04日(月) ]

垂渓庵です。

年頭のごあいさつでも述べたように、このブログは、役に立たないこと、どうでもいいことのオンパレードになっています。わたしの好みを追及した結果そうなっているわけですが、時事的なことには意識して触れないようにしているところもあります。

時代の先端を行く文化や事件に言及するには、おそらくかなりの眼力を必要とするはずです。食事時にテレビを見、新聞もざっと斜め読みする程度の身としては、どうしても最新の話題に触れるのに二の足を踏んでしまいます。

世の中を騒がせている事件の犯人はこいつだ、と報道を見て思っても、それが外れることの何と多いことか。報道する側が予断を持ってニュース作りをしている場合もあるかに見受けられますが、自分の眼力のなさを痛感することしきりです。

そういうわけで世相を斬ることは初手から断念しているわけですが、実は時事的なことに触れないのには、積極的な理由がないでもありません。

世相を見る目を養う、実用的な知識を身につける、それも必要なわけですが、役に立たないことをあれやこれやと考え、無用の知識に興じることも、人間にとっては同じくらい大事なことではないか、と思うのです。

読書で言えば、自分の仕事に関わる知識やノウハウを身につける実用的な読書も必要だけれども、趣味の読書というか、教養としての読書というか、そういったものも大事なんだということになるでしょうか。

仕事で言うと、もちろん業績を上げるために能率的に動くことが必要なわけですが、一方で能率ということから離れて組織内外の人とつきあうことで、人間関係の幅を広げることも大切になってくるはずです。

功利的、実利的という物さしを離れて、心の余裕というか人間性の涵養とでもいうか、そんなことを志向する時間も大事だと言えばいいでしょうか。わたしは、それが文化的な生活の基盤なのだと思っています。

世相を斬ることを断念したわたしですが、あえて今時の世相について持っている感想を記すなら、どうも前者に重きを置いて、後者を忘れがちになっているのではないかと感じられてなりません。

それは社会に余裕がなくなってきているということでもあります。前向きに頑張っているがゆえに余裕がない、というのならそれはそれでいいのですが、どうもそうは思えません。閉塞感、行き詰まり感ゆえに余裕がなくなってきているかに感じられます。

耽読翫市を標榜するわたしとしては、とても残念な状況です。耽読なんてしていたらいけないんじゃないか、翫市よりも他にもっとやることはあるんじゃないか、とせき立てられているような気になってきます。

確かに、経済的に行き詰まってしまえば、文化的生活どころか生活自体が立ちゆかなくなってしまいます。そういう意味で自己防衛的に功利性や実利性を追求するのも当然であると言えます。

しかし、です。一方で「武士は食わねど高楊枝」ということばが存在することも忘れてはならないのではないでしょうか。それは、やせ我慢なわけですけれども、一方で気持ちの余裕を失わないことの大切さも教えてくれているのです。

失いたくない気持ちの余裕の形は人それぞれでしょう。わたしにとっては、役立たずなことに興じることすなわち気持ちの余裕=文化的生活です。耽読翫市は、その気持ちの余裕を捨てていないことの、高らかな宣言なのです。と言うとちょっとオーバーですが(笑)

そういうわけで、耽読翫市は今もこれからもマイナーな趣味路線を突っ走っていきます。BGMは「ゴーイング・マイウエイ」? いえいえ、「線路は続くよどこまでも」です(笑)

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