[2008年07月18日(金) ]
垂渓庵です。
わたしは生徒にはよく「やっといたらよかったと後悔するぐらいなら、やって失敗する方がましや」と言います。が、常にそのことばを実践できているわけではありません。
好きな子に結局何も言えずに終わったこともあります。言って玉砕したこともあるわけですが、そちらの方がいっそ清々しいと言えるでしょう。先日同窓会の折に、何も言えないままだった子がとてもふくよかになっているのを見かけて、「あ、言わなくてよかったかも」と思ったりもしましたが、それはまた別の話です。
大学の指導教官になかなか卒論について相談に行けなくて、行ったときには提出まで時間がなくなってしまい、結局先生のアドバイスを十分踏まえられなかったこともありました。たかだか二年ほど専門の勉強のまねごとをしたにすぎない学部生が、きちっとしたものを持っていこうと思ったのが間違いのもとだったわけです。それでも先生が目を通し書き込んで下さったコメントを見ながら、もっと早く話しに行けばよかったと後悔することしきりでした。
わたしはどちらかというと思い立ったらすぐ行動する方ですから、そんな経験は比較的少ない方だと思うのですが、本屋さんで見かけた本を買おうか買わないでおこうか迷ってしまい、一日おいて次の日に行ってみるとなくなってしまっていた、なんてことが何度かあります。これもまた後悔の種になるのですね。そんな本のことは不思議に覚えています。何冊かあげてみましょう。
宮武外骨の滑稽新聞の集冊編集版「滑稽新聞 6冊+別巻1」
ユージンスミスの写真集「写真集 水俣」
シュティフター作品集
バイファムOVA
「滑稽新聞」も「写真集 水俣」も、多少値段は張りますが、古書の検索サイトで購入可能です。
シュティフターについては「作品集」を出版した松籟社から新たに「シュティフター・コレクション」が刊行されだしています。
最後のは本じゃないですが、古本屋さんの棚にその当時発売されていたものがすべて並んでいたのです。その後DVDが発売されたのではなかったでしょうか。
いずれも今の時点で全く手に入れられなくはないというわけではありませんので、後悔せずともよい、となるのですが、やはり本好きとしては、あの一瞬の躊躇がちょっと悔しくもあるのです。
大学時代のある先生は本を買うかどうか迷ったときは、「仮にその値段分の報酬をもらうとして、自分がその本を書けるかどうか考えてみる。とてもその金額では書けないと思ったら買う」という明快な基準を持っておられます。それじゃほとんどの場合が「買い」になるじゃないかと思いもしますが、買わなかったがゆえの後悔はしなくて済みそうです。その話を聞いて以来、わたしもできるだけその基準を採用するように心掛けています。それでもやはり葛藤があるところがわたしの人間のできていないところでしょうか。
というわけで、今日も買うのを見送った本がありました。う〜ん、どうしよう。
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です。ここの前を通るたびに、「いつかここにグイン・サーガも並ぶんだろうか…」とややブラック
になります。どっちも読んでいないんですけど。
読み始めたら家事が滞るのが目に見えているので。

・雑貨

でございます。