[2008年09月11日(木) ]
垂渓庵です。
夏目漱石の「夢十夜」は、「こんな夢を見た」で始まります。さらっと読める小品の集まりですが、意外に手が込んでいるというか、凝った工夫をしているのではないかと思っています。
が、それについてはまだ調べが進んでいないこともあり、今は触れません。今日は脱線をしたくても、その材料がないのです。
というわけで、わたしはこんな夢を見たことがあります。
ひとつ目
近所の長屋風の家が続く路地裏でわたしは怪人に襲われます。何やらハロウインのカボチャに似た顔の怪人です。その顔にはタマネギが巨大になった趣もあります。
とにかく、そいつに追いまくられます。わたしは転び、後ずさりして逃げます。あわやピンチという場面でわたしは苦し紛れに砂をつかんで投げつけます。と、どういうわけか、その怪人は苦しみだします。そしてとうとう倒れてしまうのです。
今まで無敵の状態で大暴れしていたゴジラがオキシゲンデストロイヤーであっけなくやられたような感じです。どういうわけか九死に一生を得たわたしは額の汗をぬぐうのでした。
小学生のころだったでしょうか、わたしはこの夢を何度も見ました。
その後、齢を重ねていくにつれて、ぎりぎりピンチのところを首の皮一枚で切り抜けるという経験を何度かしましたが、その先触れだったのでしょうか。わたしは密かに自分のことを「塀際の魔術師」ならぬ「瀬戸際の詐欺師」と読んでいました。どんなことがあったのかは、さすがにここには書けませんが(−−)
二つ目
家の近所での話です。どういうわけかドラえもんがいて、ヘリトンボを貸してくれます。わたしはどきどきしながら空に飛び上がるのですが、万一のためを思って命綱をつけることにしました。わたしは真剣に体にロープを巻き付けます。そして、ロープの反対の端を大きな岩の上に置きます。そう、置くだけです。結びつけたりしないのです。
空に飛び上がるのに命綱をつけて何の意味があるのでしょうか。おまけに端をどこにも結びつけないなんてますますわけがわかりません。
しかし、夢の中のわたしは何の疑問も覚えません。そして飛び上がった瞬間、降り方が分からないことに気づくのです。でも、大丈夫、命綱がある、そう思ったとたん、置いただけだった命綱の端が無情にも空中に浮かび上がるのが目に入ります。
ああどうしようどうしよう端を結んでいたらよかったいやそもそもこんなものを借りたりするんじゃなかったああどうして降り方を聞いておかなかったんだろうああどんどん高くなる恐いよ恐いよ……。
思わず久しぶりに「意識の流れ」の手法を使ってしまいました。
ほんとに恐いんですよ。でも、書きながら、何度もこんな夢を見る自分は馬鹿ではないかという気がしてきました。情けないったらありません。
こんな夢が見るたんびに新鮮に恐いなんて……。ほんとにバカじゃないでしょうか(−−)
ところで、「ヘリトンボ」というのは、テレビでドラえもんがいちばん最初にアニメ化された際の
あの空飛ぶアイテムの名前です。その時のドラえもんには眉毛があったように覚えているのですが、記憶違いでしょうか。
風切るおつむはつんつるてんだよ
どたどたあんよは扁平足だよ
だけどドラえもん いい男
困ったときのドラだのみ
たのんだよ まかせたよ
ほいきたさっさのどらえ〜も〜ん
なんて歌が流れていたように思うのですが。
あ、いかんいかん。例によって話が逸れてしまいました。夢の話に戻しましょう。
みっつ目
わたしは潜水艦の艦長です。潜水艇ではありません。潜水艦です。が、なぜか動力は人力。自転車のようなものを二人の水夫が必死でこいでいます。困難な作戦を果たしたわたしたちは、基地を目指して帰投途上、敵の飛行機の攻撃を受けます。必死の思いで防戦します。水に潜りながら弾幕を張るのですから無茶苦茶です。が、密な対空砲火が功を奏して敵を撃退します。その辺りで艦内の空気が限界近くまで濁ってしまったので、浮上→換気の指示を出します。自転車をこぐ二人の足に力がこもります。浮上後、上部艦橋に出てみると、どういうわけか艦は小さな池に浮いています。わけがわかりません。どうしたことかと回りを見回していると、岸で釣りをしていたらしいクラスメートが二名、なにをしてるのかと聞いてきました。とても戦時とは思えない日常性を濃厚に身にまとった二人を見て、わたしは作戦行動中だと告げるのが恥ずかしくなってしまいました。で、「いや、ちょっと潜水艦を作ったもんやから、乗ってみてん」などという、これまた訳のわからない返事をします。
この夢は中学から高校にかけて何度か見たのだったと思います。たいていはこの辺りで目が覚めます。一度、浮上後に上陸してわたしの実家方面に向かったことがあったように思いますが、どうなったのかは覚えていません。
「青の6号」や「サブマリン707」などの潜水艦漫画の影響でもあったのでしょうか。それらを読んだのはもっと前のことでしたが。雑誌モ○ニングに「沈黙の艦隊」の連載が始まったのはもっと後です。テレビで再放送されていた「原子力潜水艦シービュー号」あたりも関係しているのか。いや、「シービュー号」の再放送はもう少し後でした。
ああ、何と下らぬ夢ばかりなのでしょうか。やくたいもないことを書きなぐってしまいました。きりがないのできょうはこれぐらいにしておきます。別の夢についてはまたの機会にということにしましょう。