旦那の父は、大正生まれで戦争体験があります。
喜怒哀楽がわかりずらく、時々どう受け取ってよいかわからない時期がありました。
同居するようになって、顔色を見ながら「喜んでいるんだ。」と判断がでるようになりました。
母がまだ健在の時、料理を別々に作っていたので、よくお総菜の行き来がありました。
「よっこらしょ」とやっとの思いで2階に上がり、「はい、これ」と父の手料理を持ってきてくれます。ぶっきらぼうによこすので、受け取りようによっては、嫌味に感じる時もありました。
あるとき、気が付いたのです。
それは、父のご機嫌のサインです。
ある日、娘とのんびりとしていた時のことです、早くに夕飯の支度を終えた父が、いつものようにお総菜を届けに来てくれました。
「おじいちゃん、ありがとう〜♪前に炊いてくれたのも評判がよかったんだよ。おかず一品、得しちゃった。」と言いながら受け取りました。
「おっ」としか言わないおじいちゃんに、娘は「???」でした。
おじいちゃんがお部屋を出た後、「今、おじいちゃんはご機嫌なんだよ。」と私が言うと、
またまた娘は「???どうして、わかるの?」
「え?!だって、きっと今頃『ひゅう〜ひゅう〜』言いながら口笛みたいなのを吹いてるよ。」と言うと、娘は急いでおじいちゃんの後を追い、確認しに行きました。階段を下りながら「ひゅうひゅ〜」と空気が漏れる音が聞こえていたようで、「本当だ。ひゅ〜ひゅ〜吹いているわ。」
それ以来、子ども達もおじいちゃんのご機嫌度を知るのが楽しくなってきたらしく、
草花に水をやっているおじいちゃんは、ご機嫌が良い。
私と料理を作っている時のおじいちゃんは、ご機嫌が良い・・・と
ご機嫌のバロメーターがわかるようになってきました。
母が亡くなり、その「ひゅ〜ひゅ〜」が聞こえなくなってきました。
式を終え、お客様達が帰った夕方「なんか、おかしいんだよ。体がフワフワ宙に浮いているようになるんだ。あの薬をやめたからかな・・・・・」と体調不良を訴えてきました。
私は父の話を良く聞き、疲労が溜まっていると判断をして、深い眠りが取れるように、家庭でできるお灸を勧めました。(2〜3日様子をみてから、病院に行く事を約束しました)
その話を来ていた娘が「私がしてあげるよ。昨日お父さんにお灸をしてもらって、気持ちが良かったから・・・」と進んで準備をしてくれました。
父は、準備のために立ち上がりました。
「ひゅ〜ひゅ〜」と口笛にならない口笛を拭きながら・・・・・。
孫のすえたお灸が効いたらしく、父は日に日に元気になりました。
「ひゅ〜ひゅ〜」も全快になってきました。
最近、「ひゅ〜ひゅ〜」の曲がわかりました、「知床慕情」でした。
追記
ご機嫌のバロメーターは、父だけではありませんでした。
実は、自治会の会長も同じサインがあります。
私が会長さんの家を訪れる度に「おかぁさん〜、また祭っ子さんが私をいじめに来たんよ〜。」と夫人にぼやいています。そう言いながら鼻歌を唄いながら、準備しているんです。
それを聞きながら、ますます尻を叩いている私です。
だけど・・・・・旦那のご機嫌のバロメーターを見つけられない私なんです。