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2012.10.01 23:50

「世界で戦える日本を目指して」をスローガンに掲げ、日本への政策提言などを行う会社、それが青山社中です。
意志に共感しているため、年間1万円を支払い、後援隊もさせていただいております。

今回届いたメールマガジン、代表の朝比奈氏の言葉がとてもよかったので、本人の許可を得て、ここで掲載させていただきます。
共感した方は後援隊会員募集から後援隊にもなれますよ(^^

注)僕自身の政治観は、全くの無所属(無党派)です。

・・・・・

    現代の大政奉還


今から145年前の旧暦10月、江戸幕府第15代将軍徳川慶喜は、無用な戦を避けるべく、政権返上を明治天皇に上奏した。大政奉還である。
弱体化したとはいえ、当時の徳川幕府は国内的には相対的に十分強力であり、「一戦交えるべきだ」等の大政奉還反対論も相当に有力であった中、徳川慶喜の決断・覚悟は特筆に値しよう。坂本龍馬などは、この慶喜の「覚悟」に大変感銘を受けたとされる。


そして2012年10月。日本の政治は新たな局面を迎える。民主党代表に野田佳彦氏が再選されて総理を続投することになり、自民党総裁に安倍晋三氏が返り咲いて、次期総理の座をうかがうこととなった。これまでの経緯上は「近いうちに」解散があり、日本の政治は新しい体制で船出をすることになっている。


ただ、早期解散に反対とされる民主党の輿石幹事長の再任などを見るに、いつ解散総選挙が行われるのか、甚だ雲行きは怪しくなっている。今後は、特例公債法案や衆議院選挙制度改革法案等の重要法案をめぐり、民主党は、「自民党も責任野党として、財政に穴を開けるべきではない。審議に協力し、一刻も早く財源の確保や議員定数の削減を図るべきだ」と主張し、自民党は、「総理の「近いうちに」解散するという言葉はどうなったのか。一刻も早く民主党は国民に信を問うべきだ。審議への協力は是々非々だ。」と主張するであろう。泥仕合が続く公算が高い。


不幸なのは国民である。政治が混乱して物事が動かない状況にうんざりしている。野党の自民党が与党の民主党に全面協力すれば良いのかといえば、民主党への失望感があまりにも強すぎてそういう気分でもないというのが率直なところだろうし、逆に自民党に戻れば良いかと問われれば、「結局同じじゃないの?」と
いう気もしているであろう。大阪市長の橋下氏が率いる「維新」への期待、「グレートリセット」への共感が高まっているのも、こうした状況とは無縁ではないと思われるが、じゃあ、維新ならうまく行くのかと言われれば、そう信じきることもできないというのが素直な国民感情だ。


さて、解がなくなってしまった。どうしたものか。ここで冒頭の大政奉還である。野田総理は145年前の徳川慶喜のように「大政奉還」(衆院総選挙および選挙後の退陣)を行うことを発表したらどうだろうか。そして更に重要なことは、単に「大政奉還」を発表するのではなく、その条件として、「主要公党間での新たなルール(紳士協定?)づくり」を提案するのだ。法律ではない形で。例えば、「衆議院と参議院での「ねじれ状況」を極力防ぐために、衆院の解散は、原則として参議院選挙と同時に行う」ことなどを内容とするものだ。


上記の国民感情を考えれば、こうした「大政奉還」的な身を切る姿勢なくして、「単に新たなルールを作りましょう」と民主党が言いだしたところで、自己愛に基づく「延命策か?」としか思わないであろう。また、「単に国民に信を問う(解散総選挙)」ということを取引材料にして、「新たなルールを作りましょう」と呼びかけるのではなく、「まずは身を切る(退陣)」ということを示し、覚悟を示さなければ国民感情は動かないであろう。「今の民主党のおかれた状況下での解散総選挙は、すなわち退陣に等しい」という理屈の話ではない。


私は個人的に、特に民主党を毛嫌いしているわけでもなく、特に野田総理については、むしろ、近年の歴代総理に比べて相対的に高く評価している。また、自民党に対して特に思い入れがあるわけでもない。しかし、国民が民主党政権に愛想を尽かしていることは各種世論調査を見るまでもなく明らかであり、また、上記のとおり、臨時国会では泥仕合になる可能性も低くない。つまり、残念ながら、野田総理・民主党政権の存続については「正当性」が事実上欠けてしまっているのだ。自民党としても、かつて、政権を担っていた時期に散々「ねじれ」に苦しめられており、お互いに、一度ずつしんどい思いをさせられてきたということで、新たなルールづくりのタイミング的にも時宜を得ていると言えよう。


野田総理が自らの身を犠牲にして、こうした政党間でのルールづくりを成功させ、日本の政治を安定させることができるなら、もしかすると、徳川慶喜並に、後世に名を残すことになるかもしれない。ちょっと長い引用になるが、徳川慶喜名で出された「大政奉還の上表文」に記されている一節(の現代語訳)を最後に
ご紹介して巻頭言としたい。


「最近は、外国との付き合いが日に日に盛んになり、ますます政権が一つでなければ国家を治める根本の原則が立ちにくくなりました。従来の古い習慣を改め、政権を朝廷に返還申し上げ、広く天下の議論を尽くし、天皇のご判断を仰ぎ、心を一つにして協力して日本の国を守っていったならば、必ず海外の諸国と肩を並べていくことができるでしょう。」


筆頭代表 CEO
朝比奈 一郎
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寺西隆行
ICT CONNECT 21 の寺西隆行です。小松高校→東大理一→工学部環境系→教育の道へ。教育とマーケティングをずっと見つめながら過ごすことが喜びです。
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