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2016.12.07 00:00

OECD生徒の学習到達度調査(PISA2015)結果情報をまとめておきます。

■国立教育政策研究所のOECD生徒の学習到達度調査(PISA)サイト
http://www.nier.go.jp/kokusai/pisa/

〇OECD生徒の学習到達度調査(PISA2015)のポイント
http://www.nier.go.jp/kokusai/pisa/pdf/2015/01_point.pdf
・2015年調査において、筆記型調査からコンピュータ使用型調査に移行
・科学的リテラシー、読解力、数学的リテラシーの各分野において、日本は国際的に見ると引き続き
平均得点が高い上位グループに位置している。一方で、前回調査と比較して、読解力の平均得点が
有意に低下しているが、これについては、コンピュータ使用型調査への移行の影響などが考えられる。
・生徒の科学に対する態度については、OECD平均と比較すると肯定的な回答をした生徒の割合が依
然として低いものの、例えば自分の将来に理科の学習が役に立つと感じている生徒の割合が2006
年に比べると増加するなどの改善が見られた。
・情報通信技術(ICT)を切り離すことができない現代社会にあって生徒の知識や技能を活用する能力を測るため、また、よりインタラクティブで多様な文脈の問題を提示するため、コンピュータ使用型調査に移行された。
・他の能力と比べると「科学的探究を評価して計画する」能力の平均得点は相対的に低い。

〇OECD生徒の学習到達度調査(PISA2015)について[松野文部科学大臣コメント]
http://www.nier.go.jp/kokusai/pisa/pdf/2015/02_oecd.pdf

〇PISA2015年調査国際結果の要約
http://www.nier.go.jp/kokusai/pisa/pdf/2015/03_result.pdf
・(読解力について)2015 年調査の得点は 2012 年調査の得点よりも 22 点低く,統計的な有意差
がある。
・生徒の習熟度の違いを社会経済文化的背景の違い,すなわち,保護者の職業や教育歴,家財や家庭にある本の冊数に関連する生徒の回答から構成された「生徒の社会経済文化的背景」指標(ESCS)から見ると,本指標の標準偏差が,日本は 18 か国中,韓国(0.68)に次いで 2 番目に小さい値(0.70)であり,生徒間における家庭の社会経済文化的水準の差は小さい。

〇PISA2015年調査問題例
http://www.nier.go.jp/kokusai/pisa/pdf/2015/04_example.pdf

〇読解力の向上に向けた対応策について
http://www.nier.go.jp/kokusai/pisa/pdf/2015/05_counter.pdf
※ブログでも掲載しました。
http://www.zkaiblog.com/histaff/58838
ICTについての言及が多く見られます。ICT CONNECT 21としても貢献できるところがあるかもしれません。

〇PISA2015年調査補足資料
http://www.nier.go.jp/kokusai/pisa/pdf/2015/06_supple.pdf
生徒の科学に対する態度・理科の学習環境


■原典
PISAのサイト(英文)
http://www.oecd.org/pisa/

■PISAのサイトがPISA2015を「ニュース」として日本語でまとめたもの
http://www.oecd.org/tokyo/newsroom/singapore-tops-latest-oecd-pisa-global-education-survey-japanese-version.htm
・シンガポールの成績が世界の他の国々を凌ぎ、トップになりました。OECD加盟国で最も成績が良かったのは、日本、エストニア、フィンランド、カナダでした。
・OECD諸国の生徒10人に約1人、シンガポールの生徒の4人に1人が、科学でトップレベルの成績を出しています。OECD諸国の生徒5人に1人以上が、基本的な能力を身につけていません。15歳の生徒の10人中少なくとも9人が、あらゆる生徒が学校を修了するまでに知っているべき基礎を身につけていのたは、カナダ、エストニア、フィンランド、香港(中国)、日本、マカオ(中国)、シンガポール、ベトナムのみです。
筆者注)日本の教育レベルはまだまだ高いと言えます。

■日本の結果のポイントをPISAサイトでまとめたもの
http://www.oecd.org/pisa/pisa-2015-Japan-JPN.pdf
・日本の生徒は PISA において引き続き高い成績を示している。PISA2015 の科学的リテラシーでは平均で 538 点であり、シンガポール(556 点)のみがこれを上回り、エストニア、台湾と同程度の成績である。
・日本の教育制度は、教育の機会の平等性が確保されており(つまり、生徒の社会経済的状況と成績の関連は OECD 平均よりも低い)、その水準は 2006 年以降維持されている。
・日本の生徒の読解力の平均得点は 516 点と OECD 平均を上回り、エストニア、ドイツ、アイルランド、韓国、ニュージーランド、ノルウェーの平均点と同程度である。カナダ、フィンランド、香港(中国)、シンガポールの平均点は日本を上回っている。
・数学的リテラシーに関する日本の生徒の平均得点は 532 点であり、OECD 平均を上回っている。また、 北京・上海・江蘇・広東 (中国)、韓国、シンガポール、香港(中国)、マカオ(中国)、台北が日本を上回っている。
・PISA2015 では、日本はカナダ、エストニア、フィンランドと並び好成績を収めているとともに、高いレベルの教育の機会の平等性を実現している。すなわち、生徒の社会経済的状況に起因する差異は成績の 10%もしくはそれ以下である。

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2016.12.06 21:38

以下、PISA2015における読解力の(順位)低下を(も)受けた、読解力の向上に向けた対応策として、中央教育審議会初等中等教育分科会教育課程部会教育課程企画特別部会(第26回)において提示された資料からの引用(転記)です。
注1)順位が1位→6位になったことに一喜一憂しなくてもよい、とは、恐らくは教育に関心のある方であれば誰しもが思うことのような気がします。それは恐らく、本会議の委員であっても、文科省の方であっても。その上で、「順位が下がった」という事実を見て、対応策を考えるなら?という思考にもとづいて出された文言と捉えたほうが建設的だと思います。
注2)本資料はいずれ公開されると思います。
注3)各◆に続いて粒度の細かい対応策が掲載されていますが、一部省略します。


【読解力の向上に向けた対応策について】

CBTに全面移行する中で、例えば、紙ではないコンピュータ上の複数の画面から情報を取り出し、考察しながら解答する問題などで戸惑いがあったと考えられるほか、子供を取り巻く情報環境が激変する中で
・文章で取り出された情報を的確に理解し、自分の考えの形成にいかしていけるようにすること
・視覚的な情報と言葉との結びつきが希薄になり、知覚した情報の意味を吟味して読み解くこと
など、次期学習指導要領に向けた検討においてもカ改善すべき課題として指摘されている点が、PISAの結果分析からも具体的に浮かび上がってきたところである。

〇指導の改善・充実~学習基盤となる言語能力・情報活用能力の育成~
◆学習指導要領の改訂による国語教育の改善・充実
(語彙力の強化、文章を読むプロセスに着目した学習の充実、情報活用に関する指導の充実、コンピュータを活用した指導への対応、など)
◆現行学習指導要領の下での指導の改善・充実
(指導改善ポイントの作成、など)

〇調査研究の充実~読解力の向上の基盤整備~
◆子供たちの読解力に関する詳細分析
◆言語力の向上に関する調査研究
◆諸外国の国語の授業におけるICT活用の現状分析と事例収集
◆全国的な学力調査におけるICTの活用に関する調査研究

〇学校ICT環境整備の加速化~「学習上必要な時に一人一台使える環境」の構築~
◆自治体におけるICT環境整備の推進
◆学校ICT環境整備の実態把握
◆教育ICT教材整備指針(仮称)の策定

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2016.12.06 19:42

中央教育審議会初等中等教育分科会教育課程部会 教育課程企画特別部会(第26回)傍聴。

OECD生徒の学習到達度調査(PISA2015)等の結果について発表。

2012年との比較では、OECD35カ国中(2012年は34カ国)

科学的リテラシー:1位→1位
数学的リテラシー:2位→1位
読解力:1位→6位

速報です。
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2013.12.05 23:50

日本の学習到達度、全分野で上昇…脱ゆとり成果

日本の平均点は、「読解力」が4位(前回8位)、「科学的応用力」も4位(同5位)、「数学的応用力」は7位(同9位)と、全3分野で前回に続き上昇。

結果が上昇したことは、素直に「良いこと」と受け止めればよいかと思います。

一方、脱ゆとりの新学習指導要領の影響か?というと、もちろんそれもあるでしょうが、僕は

「PISA型の試験に“日本”が慣れ、その対策を、意識的に、あるいは、授業の中で無意識的に行ってきた部分があるから」

じゃないかなあ、と感じるところもあります。


日本人って、“あ、こういうのが次あるんだ”とわかれば、対策する力ってかなりあると思うんですよね。
最初の頃のPISAは「得体のしれないもの」だったので、対策のしようがなかった。
もちろん“こんな問題ですよ”という例示があったでしょうが、それだけで対策しよう、って人種ではない。

ある程度「前例」と位置付けられるまで明確になってから、対策する(対策できる)、そして、対策には余念がない、そんなタイプだと思うんです、日本人って。


一方、日本人は、わからないものへ向かっていく力が弱い。。。
わからないものへ向かっていく力こそが、一つの「新しい学力」の形じゃないのかなあ、と思います。
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寺西隆行
ICT CONNECT 21 の寺西隆行です。小松高校→東大理一→工学部環境系→教育の道へ。教育とマーケティングをずっと見つめながら過ごすことが喜びです。
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