Z会ブログトップへ

2011.06.22 22:53

学び合い」を勉強するために、そして、今の福島県の様子を正確に知るために、よく参考にしているのが、「とんたんの学び合い帳」。
このブログでも何度か取り上げましたね。

今日のブログ「今とこれからと」で、郡山市の状況と、彼の判断を丁寧にしたためてくれています。
放射線に対し「正しい(適度な、と言い換えてもいいかもしれません)理解とちょうどよい不安との向き合い方」をするには、本当に参考になるブログです。

一部引用して掲載しますね。

=====

<今の状況>
空気中の放射性物質はほぼありません。0に近いと思います。根拠は農産物がほぼNDであることです。もしも、浮遊物があるのなら中通り地方で農作物の種類にかかわらず、放射線が検出されるからです。しかし、今は特定の農産物でしか放出されていません。ですから、そろそろ小学生もマスクは必要なくなってきていると思います。ただ、放射性物質は砂などと結合しているので砂埃が強いような時にはマスクはとても効果的だと思います。
 
食べ物についてです。研究者が予測していたよりも野菜等へのセシウムの移行は少ないようです。葉物野菜にしても、トマト、キュウリなども県の測定値を考えれば極めて汚染のひどい場所以外は食べても大丈夫な気がします。おそらく1年間はデーターを取ってみないと広くは分からないでしょう。ただ特定の農産物、たけのこや果実などはかなりセシウムが検出されていることは間違いありません。
県のHPで確認するとよいでしょう。食べるかどうかは個人判断になると思います。
 
遊び場については残念ながら外で遊べる公園等は全て「ダメ」です。今でも2μほどあります。滑り台の下やブランコの下などは恐ろしく高いはずです。子どもが遊んでよいような状況ではありません。公園の表土を削り、植栽なども全て取り払われない限り、子どもたちが安心して遊ぶような場所ではありません。
ソーシャルブックマーク:

2011.05.17 23:40

(2)の続きです。

3.科学的確率統計の考え(VSゼロリスク)について
岡山大学大学院環境研究科 津田敏秀氏


・我々は常に、さまざまなものに晒されて(曝露して)いる。
物理的曝露…放射線、高温・低温、騒音など→熱射病などの被害
化学的曝露…多種多様な化学物質→大気汚染、アスベストによる被害など
生物学的曝露…感染症、細菌やウィルスによる食中毒症など→O157などの被害

・曝露対策は3つ ※主に作業員想定
1.発生源対策…曝露を発生させないようにする(←ベスト!)
例)切削油をかけて騒音曝露を低くする
2.発生源を覆う…曝露ができるだけ漏れないようにする
例)機械を覆って騒音曝露
3.作業者に保護具をつけてもらう
例)耳栓

・今回の原発で上記をあてはめると…
1.失敗→レベル7に
2.現在望み薄
3.これも望み薄

・曝露には外部被爆と内部被爆がある。

・因果関係は1対1ではない
→一つの原因がたくさん病気(結果)を生じさせる。たくさんの原因から一つの結果が生じる。
原因と結果は目に見えるが、因果関係は目に見えない。この因果関係を示すのが「因果モデル」。

・実際の科学の営みは、個別事象の観察→一般化→理論や一般法則→これを踏まえて再観察→一般化…の繰り返し。観察は「実在世界」であり、理論は「言語世界」。そして「因果関係」は「言語世界」(=個別の実在事象に100%あてはめて考えることはできない)。実在と言語世界を区別して考えるべき。

・放射能における発ガンリスクは、発症者/(発症者+非発症者)で計算される。そして
a=被爆者リスク=被爆発症者/(被爆発症者+被爆非発症者)
b=非被爆者リスク=非被爆発症者/(非被爆発症者+非被爆非発症者)
とすると、リスク差(リスク増加分)はa-b

・ある一定の被曝以上で相当数の標本数があつまり、そこからリスクを計算するが、このリスクは「直線的に増加する」のを前提として考えられている。しかし、「~以下なら安全」という「~以下」の目安となる数値は、(安全=(これまでの)標本数がほとんどない、ことを意味するから)推測するしかない。「絶対的にこれが正しい」という目安はないが、目安がないと(人は)行動できない、というジレンマ。

・自然放射線でもわずかに発症している(はず)…しかし私たちは(どういうわけか)それは心配していない。

・目安の提示は「~シーベルト以上だと、発ガン率が~倍になる」という方法が一般的なもののひとつ。では、「~倍になる」という「~倍」がどのような数値だと人は〝不安になるのに相当で遠ざけようと試みる”か?…この数値は実際、人によってバラバラ。つまり、基準は究極的には自分でしか作れない。そして、その基準さえわかれば、対処法が提示できる(※が、実際には基準を自ら決められる人もほとんどいない)。

・「~以下なら絶対安全」というものはありえない。「放射線を浴びないにこしたことはない」としか、科学的には言えない。

・様々な事柄からトータルで(津田先生が)考えるに
■福島県に旅行やボランティアでいくのはまず大丈夫。
■福島の人が東京に来ても100%大丈夫(うつるわけではない)
■放射線を浴びると増えるリスクは「ガンが発生する」こと。一方で、ガン発生リスクは放射能のほか、自然界には他にもある(大気汚染など)。だから大丈夫、というわけではないが、これまでいろいろ発がんリスクとともに歩んできたことを振り返り、「放射線」という言葉に過剰に反応しない。
■福島県内ですら、予防可能な最大の脅威はいまだタバコだと思える。

・リスクに向き合うには、「事実をしっかり見つめて」「がっつり論理的に考え」「どっしりと構える」しかない。
ソーシャルブックマーク:

2011.05.15 23:25

国際大学で行われた「見えないモノへの不安と向き合うセミナー~保護者と教師のための放射線学とメンタルケア」に出席してきました。
様々な気づきがありましたので、みなさんと共有化するため、サマリーを僕なりにまとめてみます。


1.放射線、放射能ってなんだろう?
東京大学 大学院理学系研究科 准教授 横山広美先生

・セシウム、ヨウ素…聞きなれない言葉の知識の整理をすることで、知らないモノを知っているモノへ(→不安の解消)
・物質は原子からできている。原子=原子核+電子。原子核=陽子+中性子
・原子核は壊れる。不安定な原子核は壊れることで安定になる。この際「かけら」が原子核から出てくるが、これが「放射線」。
・放射線には非電離放射線と電離放射線。通常「放射線」と略するのは後者。物質から原子をはぎ取る(=電離する)。
・放射線にはα線、β線、γ線など。α線、β線は大きな粒子からなるため、紙やアルミの板などで簡単に外部被ばくを止められる。しかし内部被ばくは重い。私(横山先生)も放射線の実験を何度もしたが、実験中は食べ物の持ち込みが禁止。
・半減期とは、原子核が壊れることによって、半分の個数になるのにかかる時間のこと。半減期が長いものが影響が大きい。
・放射能は放射線を出す能力のこと。放射性物質は放射線を出す物質のこと。放射能とは異なる。
・我々は普段から放射線を浴びている。出来る限り浴びない方がいい。ALALA(As Low as Reasonably Achievable)の原則。合理的に達成できる限り低く保たなければいけない。
・「合理性」には「科学的合理性」と「社会的合理性」がある。放射線は浴びないに越したことはない(科学的合理性)が、浴びないで地球上で生きていけるか?というと無理なわけで。そこに「社会的合理性」を考慮する必要がある。この2つの合理性を考慮し「総合的に合理的」かどうかを一人一人が見極めなければいけない(社会的合理性は一人ひとりによって判断が異なる=次の先生の講義にて)。
・ヨウ素の半減期は8日だが、セシウムは30年。より後者に注意。
・放射線を浴びた人が他の人に何かをうつす、ということは全くない。

最後に、科学コミュニケーションの観点から、知っておきたい重要項目
・科学は日進月歩、科学には限界がある。
・予防的措置をとる
・「科学的合理性」と「社会的合理性」を知る
ソーシャルブックマーク:

2011.05.12 19:40

タイトルのものに出席予定です。
学校の先生、保護者の方、是非一緒にいかがでしょう?

=====
震災から約2ヶ月が経過しましたが、いまだ震災のストレスが大人や子どもたちに様々な影響を与えています。特に、目に見えぬ放射線に関する話題では、保護者・教職員に関わらず、難しい専門用語や危険性を示す独特な表現に対して、強い戸惑いと不安が表明されている現実があります。
子どもを守り育てる立場として、これらの”見えないモノ”への不安と冷静に向き合うには、いま、何を知るべきでしょうか。
このたび、呼びかけ人のみなさんと企画した本セミナーでは、放射線学・疫学・学校教育相談それぞれの専門の立場からご講演いただくこととなりました。多数のご来場をお待ちしております。(国際大学GLOCOM
豊福晋平)

■日時・会場
2011年5月15日(日曜日)13:00~15:30(開場12:30)
国際大学グローバル・コミュニケーション・センター
六本木駅 徒歩8分 http://www.glocom.ac.jp/access/

■講演および講師のご紹介
「放射線,放射能ってなんだろう」 横山広美先生 東京大学大学院理学系研究科准教授
「科学的確率統計の考え(VSゼロリスク)について」 津田敏秀先生 岡山大学大学院環境学研究科教授
「震災とストレス、メンタルケアについて」 芳川玲子先生 東海大学文学部心理・社会学科教授

■参加費 2000円
(経費を除いた残金は東日本大震災被災地で活動するNGO/NPOを支援するThink The Earth基金に寄付いたします)

■参加申し込み こちらから受付いたします。 → http://www.i-learn.jp/110515/
(定員70名・ご希望多数の場合は先着順といたします)

■呼びかけ人(敬称略・順不同)
加藤まちこ 区立小学校保護者
神先史土 漫画原作者
神矢みのる 漫画家
川石哲哉 漫画家
川端裕人 作家
岸裕司 秋津コミュニティ
田中幹人 早稲田大学政治学研究科 ジャーナリズムコース 准教授
豊福晋平 国際大学GLOCOM准教授
永井美奈子 フリーアナウンサー・慶應義塾大学政策メディア研究科上席所員
由比まゆみ 区立小学校保護者
=========

公式サイトはこちら
ソーシャルブックマーク:

2011.04.13 09:13

「主観を伴って」情報が伝播することが嫌いな僕は、今回の「チェルノブイリと同じ」というメッセージを皆さんがどのように受け止め、どうメッセージを発しているか、についてとても関心があります。
そんなわけで深夜に書いた「レベル7 チェルノブイリと同じ」に引き続きブログアップ。


こんなつぶやきをみつけました。

福島原発事故・レベル7の報に接した方の懸念

これを読んで…
僕が「チェルノブイリと同じ」という報道を、どこか違和感を持って受け止めていた“もやもや”感が少しスッキリしました。
数万テラベクレルを超えたら全部レベル7だから「同じ」と言われているけど、ぜんぜん違う!…というところに感じる違和感とはまったく性質が違う“もやもや”感…。


僕の主観だ、直感だ、との断りを入れた上で述べると、今回の報道に

「何か意図がある」

と思ったのは否めません。


少しずつ復興に向かおうとしていた矢先に大きな余震があった…不安が大きくなったこのタイミングで「レベル7」と格上げ発表しても、政府が批判の矢面になる上に、首都圏在住の方もより不安になるのは簡単に予想がつきますので。


放射線の総量はすでにつかめていた事実です。
それをどう表現するか、だけの問題です。
だから単純に、「判断」が遅れただけかもしれません(もちろん、だとしても、いいこととは思いませんが)。

が、僕は、どうもそうは思えないんですよね…。


「レベル7」であること、基準では「チェルノブイリと同じ」という見方もあること、は事実です。
しかし、事実の発表の仕方、発表のタイミング、世間の動静…など、総合的に見て、「自分はどう思うか、感じるか」を見定めた方がよろしいかと思います。

そしてそれは主観に過ぎません。
信じられるのは、自分の知識と感性だけです。
(だから、常に勉強する姿勢を持ち、世の中への感度を高めておくって、ほんとに大事だと思うんです。生まれ持った感受性ではなく、「アンテナの高さ」は、後天的に身につくところが大きいと思いますので)
ソーシャルブックマーク:

2011.04.08 21:57

福島県郡山市立赤木小学校の坂内先生のブログをそっくりそのまま転載します。(コピーフリーとのことでしたので)

放射線、および放射性物質について、様々な疑問や不安があるかと思います。
かといって、専門的な知識だけではちんぷんかんぷん…
TVで出ている人も、「安全だ」という人がいれば「そうじゃない」という人がいる…
「出来る限り調べて」といっても、何をどうしていいかわからないところかと思います。


下記文章は

・福島原発のすぐ近く、郡山市在住で
・小学校の先生(元々の専門は理科)が
・保護者向けに説明することを目的にして

書いた内容ですので、大変わかりやすくなっています。


あとは、下記文章を(皆さんが)「信用するか、そうでないか」かと思いますが、坂内先生は「学び合い」という新しい学習手法を熱心に追求している、様々な意味で大変優秀かつ信頼のおける先生であること、私が保証いたします。


最終的には皆さんご自身で判断されることですが、1つの材料として私が強烈に「信用した方がいい」とオススメする内容である、と加えさせていただき、提示いたします。

==================

放射線についていろいろお話しします

 さて、いよいよ今日から学校が始まりました。保護者のみなさんには待ちわびた反面、
本当に通学させてもよいものか不安があると思います。その不安を解消するのは正確な知識と情報です。学校では放射能について保護者のみなさんに情報をお伝えすると共に、お子様の安全な生活を守っていきたいと思います。


○ 放射線と放射性物質は違います。

 テレビでは上の2つが一緒に話されることがありますが、これは別の物です。放射線 とは簡単に言うと、「目に見えない光」です。光と違うのはエネルギーが高いので体を 貫通してしまうことです。貫通するくらいですから、体のDNAも傷つけてしまいます。 その傷は普通ならばすぐに治せるのですが、あまりに大量だったり、子どもは細胞分裂が盛んなので「ミス」(影響範囲の拡大)が起こり、それがガンになることがあります。

 また放射性物質は、テレビでよく報道されるヨウ素131のように放射能を出す物質 です。目に見えないくらい小さな「粒」だと考えるとよいです。放射線は一度の光です から、レントゲンやCTなどを行っても体に残ることはありません。しかし、放射性物 質は、体に取り込まれると体にある限りはずっと放射線を出し続けます。ちなみにプルトニウムは「紙一枚で防げる」と言いますが、プルトニウムが体内に取り込まれると、プルトニウムが放射するα線(放射線の一種)が、体内の細胞を傷つけることになり、危険ですので、プルトニウムを体内に取り込まないよう注意してください。

 
○ 放射線はできるだけ浴びない方がよいです。
 
 当たり前ですが放射線はできるだけ浴びない方がよいです。特に子どもならできるだ け浴びない方がよいに決まっています。今、国では基準を年間20mシーベルトに引き 上げるように考えているようですが、これまでも放射線を扱う大人の男性でも最大10 mシーベルトですから、子どもは年間累積で1mシーベルトに抑えるべきです。4月8 日現在で、赤木小学校の教室の中は最大0.2μシーベルトですから、ここに24時間、 365日いるとすれば、1.752mシーベルトです。放射線はどんどん弱まっていき ますから、今後何もなければ1mシーベルトを下回ります。ただ、外は今も2μシーベ ルトはありますので、長時間外にでることは避けなければなりません。


○ 大事なのはできるだけ体に入れないこと

 最初に言ったように放射線と放射性物質は違います。外から浴びるのは体を突き抜け て行くだけです。しかし、体内に取り込まれると排出されるまでずっと放射線を直に浴 びることになります。放射性物質は今は地面に多く降り積もっています。ですから砂遊 びや校庭で運動をすると体に大量に取り込まれてしまう危険があります。学校では、放 射性物質の量が十分に減るまで、校庭での外遊びや体育はやらないことになりました。 保護者のみなさんも当面はお子様を外遊びさせないようにしてください。放射性物質は 次第に弱まったり、雨に流されたりしますのでどんどん減っていきます。しかし、今は まだ弱いとは言えないレベルです。


<裏へ>


○ 大事なのはできるだけ体に入れないこと その2

 よくテレビで「除洗」という言葉を聞きました。放射性物質は洗うことで落とすこと もできます。ほこりのようなものだと考えてよいと思います。ですから外に出るときに はマスクをして、ほこりのはらえるような外着を着たり、帽子をかぶったりすることが 大事です。玄関先でよくはらうことで室内に取り込まないことも大事です。また地面に は大量の放射性物質がありますので、靴についた砂などは、よくはらっておくとよいと 思います。


○ 給食もちゃんと対応します

 福島県産の農産物から放射能が計測されたとの報道で、食に対する不安が広がってい ます。特に給食はこれまで地元のものをできるだけ使うようにしていましたが、産地や 安全性を考慮した食材に切り替えるようになりました。ですから給食については心配は いりません。また、飲み水に対して不安がある方は水筒を持たせてください。


○ 正しい情報を

 当初、NHKでも「100mシーベルトまでは、直ちに影響はない」という言い方か ら、最近では「一般の人は1mシーベルト未満にすることが大事」という言い方に変わ ってきています。子どもの安全を考えると、できるだけリスクは低く保つことが大事で す。ですが、過剰に反応しても不安感ばかりが積もるものです。学校でも様々な情報を できるだけ早く正確に判断し対応していきます。保護者のみなさまも正確な情報で対応 してみてください。なお、郡山市、福島県のホームページでも各種様々な調査結果をど んどん乗せていますので、チェックされてみてはいかがでしょうか?

福島県のHP http://www.pref.fukushima.jp/j/  (「福島県」で検索)
郡山市のHP http://www.city.koriyama.fukushima.jp/index.html (「郡山市」で検索)
ソーシャルブックマーク:

プロフィール

プロフィール画像
寺西隆行
ICT CONNECT 21 の寺西隆行です。小松高校→東大理一→工学部環境系→教育の道へ。教育とマーケティングをずっと見つめながら過ごすことが喜びです。
※スパムのためコメント欄は閉じました(すいません)。

カレンダー

<<   2017年08月   >>
    01 02 03 04 05
06 07 08 09 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31    

月別アーカイブ