クレーン車が6人の幼い命を奪った事故。
母「持病隠して働いた」 勤務先に謝罪の手紙
もうすぐ1ヶ月がたとうとしています。
この事故、母親を云々…というのは、当事者の皆さん以外は横槍になりますので脇に置き、本ニュースで書かれた“母「持病隠して働いた」”というのは、社会的な教訓にしなければいけないでしょう。
子どもが自分だけの所有物であるかのように振舞う「自子主義」がいかに社会において不幸をもたらすかを。。。
注)自子主義、という言葉は造語であるため、細部では様々な解釈があります。
自子主義的考え、というのは、子どもの「自己」(=自身の趣味嗜好や考えが制約なく発揮できる自分)に高濃度で関与し、自己を保護者の意図どおりに形成しようとする考え方、とでも言えましょうか。
しかし社会に出ると、「自己」ではない「個人」、つまり、社会の様々な制約条件におかれた中で、社会に適合していく自分(これを「個人」とここでは呼びます)を作らなければいけません。
そして、「個人」にさせるための躾なり、指導なりが、保護者のもっとも大切な義務の1つであることは疑いようがありません。
加えていうならば、「自己」より「個人」の方が幸せなところもたくさんあるよ、という心の持ちようも感じさせなければいけないでしょう。
子どもは親の所有物ではありません。
とくに、子どもが社会に出る段階では、誤解を恐れずに申し上げるなら「自子ではない」くらいの意識が必要でしょう。
その意識があってはじめて、子どもは自己から、より個人になろうとするのですから。
2011.05.14 09:50
- カテゴリ :ものの見方・考え方