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2011.08.18 23:10

ソーシャルメディアに詳しい方なら有名な、「まんべくん」ツイッター。
騒動となりツイッターアカウント閉鎖になった話題が、16日のネットニュース上を賑わせました。

まんべくん:ツイッターに苦情殺到で閉鎖…北海道長万部町(毎日新聞)
http://mainichi.jp/select/jiken/news/20110817k0000m040071000c.html


このところ、ツイッターをはじめとする「ソーシャルメディア」の使用について騒動となり、今回のようにメディアを閉鎖するケースが後を絶ちません。
しかし、単に閉鎖するだけでは、

「閉鎖した人(団体)に、普通の人(団体)ではやらないような問題があった」

と、あたかもその人(団体)が特別(異質)な使い方をしたかのように扱われ、問題点の一般化が行われません。誰にでも、どんなときにでも、起こり得る問題である、にも関わらず…。


ここで、大変な人気を博した「まんべくん」ツイッターの閉鎖を特別視するのではなく、本件から「ソーシャルメディア」の恩恵を受けている人たち~ブログやツイッターから有益な情報を得たり、情報を出したり、使って楽しんだりしている人たち~はみんな、考えてほしいんです。どう使えばよいか、どう使わせればよいか、を。
バランス感覚として、「団体(法人等)の一員であることを明らかにしてソーシャルメディアを使ってもらう」側の立場の方は

積極的なPR活動(情報発信)には「メリットもある」「デメリットもある」

を弁えておかなければいけません。


公式アカウントを開設したり、団体所属員のソーシャルメディアでの発言を認めたりしている場合は、運用者の活躍に期待しているわけですから、PR活動(情報発信)によりメリットを享受しようとする立場です。
「まんべくん」もフォロワー数が9万台、ネット上でも何度かニュースになって話題になっていましたから、「北海道長万部町」を全国の人に存在認知させる、という点において、かなり貢献していたと推測できます。(注:僕はフォローしていませんでしたが)

大企業や上場している企業、あるいは業界で売上げNo1の企業、大きな団体(たとえば「東京都」)などは、大手メディアにコネクションをつくり(注:ヘンな意味ではありません、ニュースリリースがあったときにすぐやり取りできるメディアの担当者とつながっておくだけで有効なのです)、メディアを通じてPR活動を行うのが最も効率がいいでしょう。
しかし、そうではない企業・団体は、なかなか大手メディアのニュースで取り上げてもらえません。
「ソーシャルメディア」は、自らの手でPR活動を推進できる効果的な媒体であり、「ソーシャルメディア」を有効活用するには、PR活動において「“とんがり”を持ったネタを継続発信できる」ことが最も大切なことの1つです


「まんべくん」のつぶやきには“とんがり”がありました。継続的な発言もされており、親しんでいた方も数多くいらっしゃいます。長万部町にとって、(「認知される」という)この上ないメリットを享受していたわけです。

一方、“とんがり”ネタは好悪の対象になりやすいですよね。好きな人もいれば、嫌いの人もいるわけです。そして、PR活動として有効、と判断するなら、(好き)>(嫌い)になっていることが一つの目安なわけで。
「まんべくん」のつぶやきは、いわゆる「軟式ツイート」(=親しみやすい柔らかめのつぶやき)で、かつ「毒舌」で通っていましたので、当然「嫌い」な人もいることを運用者側は想定しなければいけません。
つまり、メリットだけではなく「デメリットもある」んです。

今回問題視された「まんべくん」の発言と、長万部町の「まんべくんアカウント停止」(=一発レッドカード)という処置を見る限り、「デメリットもある」ということに余り思考を張り巡らせていたとは思えません(知ってはいた、だけど理解していなかった、位の温度感ですかね)。
また、普段から、「まんべくん」のツイートや、ツイートへの反応を余り見ていなかったんではないでしょうかね。。。
「うわー多くの人に注目されている!良いね!」で済ますのではなく、なぜ注目されているのか、注目されたことでできるリスクは何か、そのリスクとPR活動の有効性とどちらが上か…など、ソーシャルメディアの運用者は常に考えてほしいと思います。


また、「デメリット」を気にする余り、すべて統制する、つまり、「ソーシャルメディアを使わない」とする姿勢も、個人的には好ましくないと思っています。
もちろん、メリット部分を捨てる、という覚悟があって「使わない」と決断することは、方針として「あり」だとは思うのですが、現実には「メリット部分を捨てる」覚悟まで持って決断している企業・団体はそんなに多くない、という肌感覚があります。
単に「何が起こるかわからないから」という抽象的・感覚的な理由のみで決めているケースがほとんどだと。

もし、「何が起こるかわからないから」という感覚のみで使っていない企業・団体であれば、恐らくは

「所属員の、プライベートでのソーシャルメディアの発言は制御できない」

という認識が甘いような気がします。
プライベートの発言で、所属する企業・団体を一切出してはいけない!という規則を作っても、リスクを回避することは限りなく不可能ですから…。

発言者はリアルの場において、その人を取り巻くコミュニティ(友人知人関係含む)に属しています。そこで、所属している企業・団体を、どんな場合でも一切明らかにしていない、なんて、現実として皆無ですから。
となれば、もし、プライベートで発言者が問題発言をし、ソーシャルメディア上で好ましくないニュースとして取り上げられた場合、その人の所属まで明らかにされることがほとんどです。
加えて、「所属を明らかにしていない人」が問題発言をして炎上した場合の方が、「所属している企業・団体」に降りかかる火の粉は、ほぼ間違いなく多くなります。(想像してみればわかりますよね)


「ソーシャルメディアを使わない」と決めるにしても、「メリットもある」けれど「デメリットが大きい」という姿勢で臨むべきなんですよね。


以上、「ソーシャルメディア」を扱う上では基本と思えることを述べてみました。
続編として、本件を題材にして、まだまだ学べることを書いてみたいと思っています。
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寺西隆行
ICT CONNECT 21 の寺西隆行です。小松高校→東大理一→工学部環境系→教育の道へ。教育とマーケティングをずっと見つめながら過ごすことが喜びです。
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