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2011.12.06 23:10

柔道の金メダリスト、内柴正人元選手が逮捕された記事は、多くの方がご存じでしょう。
http://www.asahi.com/national/update/1206/TKY201112060219.html
(asahi.com)

この事件を題材に、「コンプライアンス」と「モラル」に関して考えてみましょう。


未成年の飲酒の場に同席していたり、(妻子ある人間が)ホテルで性行為に及んだりしたことは、本人も認めている間違いないことのようですので、大学に所属する職員と言う立場上、「モラル」に違反したことは疑いようがありません。
ですから、大学側が、「モラル」を著しく欠く、として、懲戒解雇にするのは正当な処分かと思います。

一方、この一連の流れの後に逮捕されたため、容疑者になってしまった内柴元選手ですが…
上記のような「モラル」違反があった、だから逮捕した、かのように「錯覚」するのは、違います。
…と、何を申したいかと言うと、あくまで「準強姦」と見られる行為の「容疑」として逮捕されたのであって、〝普段から女子部員と仲良くしていたので、危ない人物と思われる”という連想は、法違反かどうか、の議論では、しちゃいけない、ということなんです。

内柴元選手を擁護するつもりも、責めるつもりもありません(苦笑)。
そもそも真実は第三者ではわかりませんので、感情移入はありません。

「コンプライアンス」と「モラル」の混同による論の展開はしてはいけないし、もし、混同し、「モラル」を「コンプライアンス」にあてはめて論を進めてしまうと、本当はコンプライアンス違反をしている人に隙を作ることにもなるので、感情から、両者を混同するようなことは避けなければいけない、と述べたいのです。


ウィキペディアには下記のようにあります。(企業コンプライアンス、の項)

=====
一部でモラルと混同されることがあるが、コンプライアンスはあくまで「法令遵守」であるため、モラルとは別に扱うべきだとする考え方がある。

この考え方によれば、コンプライアンスを純粋に「法令遵守」と考えると、法令がモラルに反している(あるいはモラルが法令に反している)場合、法令を遵守すればコンプライアンスは成立する。言い方を変えると、その行動がモラルに合致していても、法令に則っていなければコンプライアンス違反となる。また、法令に定められていない範囲で行われるモラル違反(いわゆる「法律の不備による抜け穴」を突く行為など)はコンプライアンスの範疇に属さない。

したがって、たとえコンプライアンス違反に問われる行為を行っていなくても、モラルに反する行動をしたことにより、社会からの信用を失い、結果的に損失を負う企業が存在する。 もちろん、モラル違反による信用失墜はリスク・マネージメントの中で管理して回避・防衛すべきものであり、コンプライアンスと混同すると混乱を招く恐れがある。
=====

なにが「コンプライアンス」違反か。
なにが「モラル」違反か。
慎重に考え、そして、慎重に言葉を使っていきたいですね。


蛇足ですが…
なんでもかんでも「コンプライアンス」という枠にあてはめ、「企業人としての個人」としての行動を一切許さない、企業側の従業員に対する言動を(ニュースなどで)耳にすることがありますが、これは「コンプライアンス」と言う言葉を企業の都合の良いように使っているだけですよね。
「コンプライアンス」違反と言うのは、オリンパスの元経営陣のような行為を指すわけであって。
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寺西隆行
ICT CONNECT 21 の寺西隆行です。小松高校→東大理一→工学部環境系→教育の道へ。教育とマーケティングをずっと見つめながら過ごすことが喜びです。
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