昨日の「中央教育審議会初等中等教育分科会教育課程部会教育課程企画特別部会(第19回)において、「次期学習指導要領に向けたこれまでの審議のまとめ(素案)」が提示され、一つ前のブログで述べたとおり、本日の各新聞の1面で取り上げられています。
このブログで、昨日の会議で語られたことも含め、順次お伝えしていきますが、一番最初にお伝えしたいことがあります。それは
子どもたち、少年少女たちが「学び」に向かい、社会生活を送る上で大切な資質・能力を育んでいけるように、大人たち全員がいまいる立場でできることをできる限りやりませんか?
ということです。
今回記事になったまとめの多くの事柄は、平成27年8月27日(約1年前!)に公開された「教育課程企画特別部会における論点整理について(報告)」で語られています。
たとえば小学英語の教科化そして年間70時間の増となること、たとえば高校「公共」の新設、たとえばアクティブ・ラーニング、たとえばカリキュラム・マネジメント…
すべて1年前から提示されていることなんですね。
一般の方にまで届くには、どうしてもメディアを解さないといけない側面もありますから、今回はじめて知った方も大勢いらっしゃると思いますが、教育関係者であれば「知り得る」のに十分な情報開示と説明、そして情報がいきわたるまでの時間を、文科省側は設けていると、個人的には思います。
また、この1年を見てきて、今回の「主体的な学び」に向かわせようとする理念や、いままでの受身の授業だけでは子供たちのためにならないという考え方は、ほぼ反対する人がいないと感じています。
それくらい時間をかけて、「教育」について真剣に考える皆さんが、議論および社会浸透を図ってきたことですので、まとめとして提示された今回の内容に対し、大人たちみんなができることをやる方が、豊かな未来を子供たちに提供できると思うのです。
一例で申せば…
教師の皆さんは、(大変だとは思いますが…)まとめで提示された理念を叶えられるように授業その他に落とし込めるよう、できる範囲で授業研究などを進めていくこと、そして保護者の皆さんは、そんな教師の皆さんが授業に集中できるような環境を整えてあげること(つまり、「忙しい」といわれている教師の時間を奪わず、極力教師にお願いしなくてもいいことは自分たちで片付けること)。
それが「いまいる立場でできることをやる」ことだと思います。
2016.08.02 14:21
- カテゴリ :教育のこと