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前編の続きです~
2.「失敗してもいいんだ」という学び上記の授業中何度も共有ファイルが固まり(画像を同時にたくさん入れてしまったため…)、何度も授業が中断します。
そのため、当然のことながら「あー今日はここまでやりたかったのに…」と思う到達点まで到達できていない可能性が高いです。
あれ?授業でそれはマズイのでは?と思われる方もいるでしょう。
でも、見方を変えると…
「詰め込み過ぎの授業って窮屈だし、逆に記憶に残らないときもあると思いませんか?」
「自分自身が経験した授業って、ゆとりがなく何やったか覚えていないものもありませんか?」
という思いもわいてきます。
教師が考える「教えたい」と、生徒が考える「理解したい」の差が余りにも激しいと、「つまらない授業」となって、学力向上に寄与しませんからね…
デジタルの道具を導入することで、教師側に、思いきって「教えたい!と思っている、過剰な部分を“捨てる”」という行為が誘発される部分もあるのではないか、と思います。
加えて、挑戦することが求められている日本社会において、「完璧ではないところを見せる」「失敗を一緒に経験する」ことは、10代後半において大切な経験的学びではないでしょうか。
タブレット授業にチャレンジしているからこその、ちょっとした失敗という結果。僕自身は「すごい!」と思えることでした。
3.良質な「欠点の指摘」タブレットを用いて(3~5分程度の)プレゼンをし、意見をフィードバックする、という授業がありました。
プレゼンテーションスキルだけであれば、デジタル機器を用いない授業でも向上させる手法は考えつきますよね。クラス全員の前で発表するシーンを思い浮かべられますから。
ただ、自らの所有するタブレットを用いてプレゼンを行うと
・発表者が意欲的になりやすい(自らの道具を使っているため)。
・デジタルに落とした資料の発表を(従来の機器を使ったプレゼンに比して)小規模集団で行いやすくなるため、意見者を移動させることで様々な意見を聴くことができる。
・小規模集団では率直な意見がいいやすい雰囲気になる。
・発表者も素直に意見を聴ける雰囲気が醸し出される。
などの効果があるなあ、と、実際に授業を見て感じました。
プレゼンスキルを向上させるには、誰かに、自分の弱いところを指摘してもらって、それに耳を傾け、「直す」という行動に出ることが必要です。
タブレットを使ったプレゼンにより、発表者・聴衆の態度変容が起き、良効果を生みだす部分、大きいと思います。
以上3点挙げましたが、何よりも全体を通じて
生徒が主体的に「学び」に取り組んでいる。
なぜならば、楽しいから!ということが、とっても、とっても、素晴らしいことではないか、と感じました。
ほんとうに学力向上につながるのか?
大学受験に役に立つのか?
授業の内容そのものが薄くならないか?
…など、様々な“?”を思われる方もいらっしゃるでしょう。
確かに、効果の検証は難しい部分があるでしょう。
確かに、大学受験対策に直結しないでしょう。
確かに、授業の内容が薄くなる部分もあるでしょう。
でも、
主体的な「学び」を引き出せるのなら、そっちの方がずっとずっと、価値が高いと思いませんか?~
続編あり!~