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2009.05.04 17:13

◆Z会情報

TOEIC(R)テストZ会模試の耳より情報
http://www.news2u.net/NRR200948439.html

===

お世話になっている、コミュニケーション代表の竹林篤実さんが、「INSIGHT NOW!」にて過激なタイトルの記事を書かれています。

「年金は本当に破綻するんじゃないの」

出だしあたりにこんな文章があります。


<引用開始>

もっとも、完全に少子高齢化に突入した日本では今後、経済成長率が画期的に伸びるとは思えない。少なくとも国内マーケットは人口が減る以上、そう簡単にはふくらまないだろう。現実的にはマーケットも人口減に応じて縮むと考えるのが普通だ。ということは年金が破綻する確率は意外に高い可能性はあるはずだ。

<引用終了>


人口が減れば、よほど劇的な経済成長が起きない限り内需は減退する。アタリマエの話ですよね。


僕がZ会に入社すると決めたとき、ほんとに、ほんとに多くの人から

「今から少子化なのに大丈夫?」

と言われました。その返事。

「結局人口減で、国内でモノが売れなくなるのは同じなので、どこだって“今までのやり方”では辛くなるのはおんなじだよ」


ちょうど僕が就職した1997年頃、少子化については散々マスメディアの話題になっていたので、教育業界の行く末については「わかりやすかった」のでしょうけど、フツーに考えれば気づくであろう「内需減退」について、僕の周りで話題に出す人はほとんどいなかったといっても過言ではありません。
将来団塊Jr.が親世代になれば再び人口増に転ずると予想していた?…そんなわけないですよね、それだったらそもそも少子化の心配しませんもの。

今回、経済成長率がマイナスとなり、話題にされ始めた内需減。そして人口減の影響。
自分の入社する際の出来事を思い返しながら…

目先の、見えやすいことだけに目が行く。
自分が当事者になって初めて気づく。
気づいていたとしてもオオゴトになる前は無意識に目を逸らす。
人間の性分なのかな、なんて感じてしまいます。



もっとも、人口動態から将来のマーケットを予測し、先手先手をうつ「フツウに考えることができている企業」はすでに外需の拡大を狙っていたわけで。
結果、2004年~2007年頃の“緩やかな”“長期の”好景気(実態としては一部大企業のみの)につながったものと思われます。
そして、サブプライムローン発で外需が廃れた現在、日本も不況となった、だから外需が回復すればまた緩やかに日本経済も回復する…
なんてシナリオが「一般的な発想」なんだと思います。

しかし、上記の「一般的な発想」は、黙っていてもなしえません。

世界的に需要が回復しても、諸外国が日本に頼まなければ国内景気は回復しないわけですから。
そして、“今のまま”では、その可能性の方が高い。


僕はそう感じています。


なんでそう感じるか。話は単純です。
外需に応えるだけの供給をなしえる能力が日本にはどんどんなくなっている(と感じる)からです。

需要に応えるには、相手のことを慮る「想像力」と、想像力を形にする「創造力」が必要です。
教育に携わりながら、若い人の様子を中心に、若い人を教える立場の人の様子をつぶさにみたり、他業種に従事する方からの情報を得たりする中で感じるのは、「間違いなく」日本社会から「想像力」も「創造力」も失われつつある状況。
<補足>
“イマドキの若者は~”と嘆きながら「昔あって今失われた、昔の人が“よい”と考える(けれど今の若者はそうじゃなくてもよい)美徳・価値観・能力」の喪失を指摘しているわけでもなんでもなく、職業上目にする、英数国理社5教科での「同じ問題の出来不出来」の経年比較、昔じゃ「(該当学年では)ありえない」解答をはじめ、若者とのコミュニケーションはもちろん、社会で報道される事象、中年層の発想や若者への指導力…トータルで受ける「肌感覚」で“間違いなく」日本社会から「想像力」も「創造力」も失われつつある”と感じている、と捉えていただければ幸いです。


外需に応えるには、もちろんですが、諸外国との競争です。
しかし、国内に目を転じると、「雇用確保」を政府に要求する報道のあめあられ。
もちろんその要求をしちゃいけない、などとはいわないですが、雇用の前提としてある
「需要に応えるだけの能力を身につけておく」
ことが、多くの日本国民の共通認識としてあるとは、残念ながらとても思えません。

そんな意識で、成長を続ける中国、インドを始めとした諸外国との競争に、果たして勝てるのか?
そして、意識だけではなく能力も、少なくとも5教科能力で「学力」と定義したときの平均的学力は間違いなく落ちています。

これでも「外需減退は一時的」といえますか?
最近、総務省や経産省の方が講師を務める勉強会にいくつか出席させていただきました。
さすがにキャリアの皆さんですから、内需は今後厳しい、外需を生み出し、国際競争力を身につけることが大切、という方向性はあるようです。
しかし、その施策としての、外需を生み出す国内産業として、日本が現時点で諸外国より秀でている

・ケータイ
・(ITの)セキュリティ
・アニメ・漫画

などに重点投資すること(それもインフラや制度の整備、新技術を生み出す投資が中心)を考えたり、日本の高度成長を支えた(かつ、現在の産業規模としても大きなものとなっている)

・自動車
・家電

を支えるような(景気対策としての)予算配分(例:地デジへの投入費用が大きい)などが垣間見えたりするところが心配なのです。


すでに便利になっているものに、これ以上投資しても実需の喚起などたかが知れているのでは、というのがまず疑問。
加えて、すでにかなり高度になっている技術を更に高みに上げるための「教育」についての投資が見えなさ過ぎるのが大きな疑問なのです。



上述の文章を繰り返します。

目先の、見えやすいことだけに目が行く。
自分が当事者になって初めて気づく。
気づいていたとしてもオオゴトになる前は無意識に目を逸らす。
人間の性分なのかな、なんて感じてしまいます。


たとえ人間の性分とはいえ、国家の政策立案側がこれだったら困るんですよね。


昨日、これから数学教員を目指す大学生の、とあるテスト結果について眺めていました。
答案中に下記に類したことを「やらかした」ものの報告があがっていました。
===
A:B=(5-a):(2-a)
aは等しいので、A:B=5:2
===
この答案を記述した方、将来教員になれないかもしれませんが…
「数学教員を目指す大学生」というカテゴリの中に、このような答案を記述する方、以前は決していなかったと思うんですよね…

それくらい「教える側」の、様々な意味でのリソースは欠けつつある、という現実に、目を向けて欲しいのです。


このままでは、外需減退は一時的なものとはいえなくなります。
といって、悲観するのではなく、教育に力を入れさえすれば、社会全体がより一層「子ども」に目を向け、様々な所で行為となって表れ、子どもたちが社会性を伴い、社会の中で笑顔をふりまいてくれる…

そうなると信じていたい。
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寺西隆行
ICT CONNECT 21 の寺西隆行です。小松高校→東大理一→工学部環境系→教育の道へ。教育とマーケティングをずっと見つめながら過ごすことが喜びです。
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