安心ネットづくり促進協議会の設立総会に出席しました。
インターネット系のサイトではもう記事になっていますね。
▼Internet Watchより
http://internet.watch.impress.co.jp/cda/news/2009/02/27/22617.html写真もパチリ。
パネルを抱えている真ん中が大阪大学総長、横にはソフトバンクの孫社長、ディーエヌエーの南場社長、ベネッセの福島社長も。
mixiの笠原社長もいらっしゃってますね。
「一同に介する」ことがなかなかない、凄いメンバーではあります。
そして、発表されたスローガンが
「1億人のネット宣言 もっとグッドネット」。
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うーん…
インターネットリテラシーを高める活動を行う方向性には大賛成です。
だからこそ僕も、自社に説明し、Z会も正会員として参加させていただいているわけです。
加えてこれから「普及啓発委員会」の中の作業部会のメンバーとして積極的に参加する予定になっています。
だからこそ、あえていいたいのです。
「今のままではまだまだ本気が(1億人には)伝わりませんよ、協議会を“しきっている”側のみなさん!」と。
1)インターネットの「温度」をもっともっと体感しましょう。今日発表された宣言「1億人のネット宣言 もっとグッドネット」
個人の感覚としてはイケてないネーミングだと思います。
(僕以外にもそう思っている人、少なからずいました)
“おしゃれ”感、“かっこいい”感がないんですよね。正直このネーミングについては、事前にチロと伺っていました。
ただ、会員があれいいんじゃない、これいいんじゃない、もう少しこうしようよ、などの「議論」なしで、上位組織で「内定」していたことが「決定」として総会で発表されてしまいました。
キャッチフレーズという大事なもの、そして、全員参加型の運動にしたいのであれるのであれば、さらには、「ネット」を扱おうとする団体だからこそ…
メーリングリストなどを用いて事前議論がもっとあってもいいと思うんですよね。決定までに時間がない、みんな忙しい、などを言い訳にせず。
参加者の本気度がなければ周りを巻き込むことなんてできやしませんから。
前日、WOMマーケティング協議会の勉強会に出ていたのですが、議論の温度差は明らか。
▼WOMマーケティング協議会
http://womj.jp/index.phpベクトルに方向の違いこそあれ、完全にオープンな、他者を否定しない熱い議論が、勉強会で決めようとしていた事柄の「事前」にメーリングリストで交わされていました。
メーリングリストの参加者、ベンチャー企業の社長や大手企業の管理職など、「明らかに忙しい」と思える人が、深夜1時、2時、3時…などのタイムスタンプで次々投稿。
こういう会であれば「自分も動きを眺めていきたい」と感じる人はどんどん増えると思うのです。
安心ネット、確かに関係者がたくさんいる会議体だとは思いますが、宣言名は今後を決める重要なものの一つですし、アイディア、発想などがとても大事になるものだと思います。
正会員として名乗りをあげた人たちが「どうよそれって」と言い合う場所をインターネット上につくり、議論内容をどんどんアーカイブしていくのが、本当の意味で「グッドネット」に向かっていく姿勢のような気がするのです。
時間的な関係上、一部のコアメンバーだけで何かを決めるやり方も否定はしません。
しかし、インターネットについていろいろ(社会を)巻き込んでいこう、という活動なのであれば、やはり「オープンに・スピーディに」というインターネットの特性にあったやり方をもっともっと実践して欲しいと思います。
2)儀式は止めたい!今日出席した感覚は、学校の卒業式に強制的に参加させられ、子ども目線ではないつまらないお祝いの言葉を述べる人たちの発言を聞いているー
そんなものでした。
小渕優子少子化担当大臣がいらっしゃる予定になっていた、だけど急遽欠席らしい。
“急遽”欠席、ほんまかいな、と思いつつ、その真偽はどうでもよいこととして、ともあれ代理の方がお祝いの言葉を述べました。
そのお祝いの言葉として「小渕さんから手紙を預かってきて~」とのことで。
で、その手紙が、「あ、多分官僚が作ったんだね」という文章。
国会などで「こういうやり方」は「フツー」です。
しかしインターネットの世界は「フツー」の「これまでのやり方」では考えられないことが次々と起こっており、だからこそ余りにも既存のやり方すぎるのを唯々諾々と受け入れてほしくありません。
国民を巻き込みたい!という意思表明には、何よりも「参加意識」。
そして「インターネット」だからこそ「既存のやり方に囚われない」方法論を。本人は急遽これなくなった、だから手紙を読み上げる、その手紙も誰が書いたものか…
そういう「儀式」をすべて否定するわけではありませんが、恐らくフツーの人よりもネットリテラシーが高い人は、時間の効率化に拘る、時間価値を高めようとする人は多いはずです。
「ネット人」的ウォンツである、情報検索を素早くしたい!RSSで必要な情報を受け取りたい!などの気持ちには、「時間の効率化」ということが背後にありますから。
だとすれば「儀式」という、効率とは程遠い雰囲気は、極力薄くして欲しいと思います。
3)都会の温度で語るな!大企業の温度で語るな!「安心ネットづくり」促進協議会では、地域でのインターネットリテラシーを高めるべく、普及・啓発活動をどんどんしていくことになっています。
それならば、まず…
設立総会でのやり方、発言、温度、雰囲気…はすべて「都会の温度」「大企業の温度」でやっていること、そしてその温度のまま(作業部会を)進めても良い活動につながらないこと…
捉えていて欲しいと思います。
総務省から出席された方はおっしゃいました。
家庭・地域・親のリテラシ-の向上を全面的にサポートし、(ネットの)健全育成につなげていきたいと。
社会総がかりになって取り組んで欲しいと。おっしゃいましたね?
ネットはこのブログのように「その場に参加した人」が「マスメディアというフィルターを通じなくても意見を述べられる場」があり、一般の人が様々な情報を仕入れることができるんですよ。
それはアーカイブとなってネット上に半永久的に残るんですよ。
ここで、「一人のその場にいた人間が、そう聞いた」という証拠を明確に残しておきます。
今後その決意が薄れないように!
まだまだ「ネットに向かう姿勢」「ネットの普及啓発活動をしていきたいという姿勢」の本気度、この協議会全体には足りません。
だからこそ、正会員の一員として、本気の息吹、吹き込んでいきたいと思っていますし、普及啓発作業部会にはそういう気持ちを持った人が少なからずいらっしゃいます。
首都圏だけの、大企業だけの、儀式優先の、机上だけの議論にならないよう、できる限りのことをやり、その動きは適宜、「インターネット上の、一正会員として出席している人間の表現」として、伝えていければ、と思っています。