<今日の事後ネタ>
Q.20日、諏訪マタニティークリニックにて実娘の子の代理出産が行われたと発表がありました。かなり高齢だった、代理出産を行った母の年齢は?

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「トヨタ、マスメディア広告費3割カット」こんな記事が飛び込んできました。
単なるメディアバイイングに大量の費用を投入する(投入せざるを得ない)、寡占状態の代理店経由のマス広告のあり方には僕自身も大嫌いなのですが、この記事にはいろいろ複線もあるような気がしますね。
===(時事通信の記事より)===
トヨタ自動車が原材料価格高騰や北米市場低迷で収益が圧迫されていることを受け、2009年3月期(今期)に新聞やテレビなどのマスメディア向け広告・宣伝費を、前期比3割弱削減することが29日、明らかになった。同社は今期の連結営業利益を29.5%の大幅減益と予想しており、経費削減を一層推し進める。
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さあ、どのように感じられましたか?
僕自身は瞬間的にはなかなか思いつかない事実、いろいろ裏にあるような気がしました。
1.まず、マスメディアの単価そのものが下がっていることとある業界誌には「新聞広告出稿量」の各月調査結果(前年比)が出ています。
また別の、とある業界誌に「新聞広告料(合計)」の各新聞別・各月調査(前年比)が出ています。
とある月。
「広告出稿量」が前年比90%台なのに、「広告料」が前年比70%台だったことがありました。
ウロ覚えですので、細かいことまではわかりませんが…2誌を見比べてぱっ!と
「広告単価自体がかなり下がっているのね」そう感じたことだけは覚えています。
トヨタの記事だけを見ると「減益分を広告費減で賄うなんて、なんて真摯な姿勢なんだ」と直感的に思う人のほうが多いでしょう。
誰だって製品の開発費そのものにお金をかけてくれた方が嬉しい、なんて思いますから。
※実際のところは「広告宣伝費をかけた分売上がかなり伸び、そこから製品の開発費に回せるお金が多くなった」ケースなんて多々あるんですけど。
しかし、「広告費減」は「出稿量減」と直結しません。
このことを弁えておく必要はありますね。
2.1をプレスリリース的にうまく用いたこともし「広告出稿量」が3割減、とトップダウンで指示されるとと、正直広告宣伝担当者、焦るなんてものじゃないです。
実際それくらい「3割」の出稿量減は、担当者にとって重大な変化をもたらすもので、「えーそんな…どうしよう…」とアタフタし、それまでの仕事に支障をきたす場合もあります。
トヨタさんは巨大企業です。今やマスメディアそのものをコントロールできる圧力もあるでしょう。
であれば、世の中の状況以上に広告単価をかなり下げる交渉に成功したのかもしれません。
そこで
「これをプレスリリースに!」
とすれば、広告宣伝費の価値をそこまで把握できていない(実際広告宣伝を担当しないとなかなか分からないと思います)ユーザーからの信用を増すことが請合い。
余談ですが、Z会のような教育業界は、「そんなに広告ばかりするな!」のような声が上がりやすい業界でもありますから、マス広告費減を会社のプレスリリースに用いると、会社の製品・サービスに対する信頼感の醸成につながりやすいでしょうね。
※もっとも、売上高に占める広告宣伝費の割合は比較的小さいんですけど…。きっと今までのトヨタさんと比べるとずっと小さいと思います(苦笑)。
3.株主対策1→2の流れは、ユーザーの信用を増すとともに、減益を心配する株主への特効薬ですね。
4.マスメディアへの更なる圧力環境を生む「トヨタだってそうしたんだから!」
…多くの企業の経営陣から聞こえてきそうな言葉ですね、月曜日には。
マスメディアへの出稿を減らす企業が増えるでしょう。
今やインターネットがあります、マスメディア独占は崩れているんです。
マスメディアは出稿を確保できなければ当然営業に走り、更なる単価減を、特にトヨタのような大企業には提案するかもしれません。
プレス自体がさらに、広告単価低減圧力につながります。
5.そもそもどこかで、トヨタはインターネットマーケティングが成功しているインターネットは皆さんの使っているパソコンやWeb環境によって広告を違わせる、という技術が発展しています。
AさんとBさんが同じサイトを見ていても、AさんとBさんに表示されるバナーやテキスト広告が違うってことがフツウなんですよね。
トヨタのインターネット広告、TVや新聞ほど「多い」というイメージは受けていないかもしれませんが、我々の知らないところでユーザーに確実にリーチできる広告手法が確立されたのかもしれません。
そんないろいろなことを感じるニュースでした。
蛇足ですが、トヨタさんは巨大企業になっても、PRマインドを失わず、ある意味社員教育をしっかりしているんだろうなあ、とも感じました。
有名企業ほど「ほっといても(企業名を)知ってくれる」と思っている、先輩社員が作った「ブランド」の傘の下雨宿りしている社員が多いものなんですけどね。

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事後ネタA.61歳