教育・受験に携わる社員として〜「和顔愛語 先意承問」

Z会Web戦略統括の寺西隆行です。タイトルは最も大事にしている言葉です(意味は左下「プロフィール」を参照)。
普段の仕事のことや教育に関すること、子ども達のこと、ネットのことなど、いろいろ思うままに書いていこうと思います。

     
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下柳剛(阪神タイガース)
[2008年07月27日(日) ]

<今日の事後ネタ>
Q.アメリカの航空宇宙局(NASA)が、3カ月寝たまま(横たわったまま)での実験のお仕事を募集。この実験員の報酬は日本円でいくらくらい?

第1回社会起業支援サミット2008が7月30日(水)、早大で!


何ともない。アウトをとれればそれでいい。


プロ野球の阪神タイガースで活躍中のアラフォートリオが、金本選手、矢野選手、そして上記言葉を発した下柳選手。
若い頃は直球勝負で攻めていた下柳選手が、途中で直球の衰えを感じ技巧派に転じたとき、「もどかしくなかったですか?」というインタビュアーの質問に答えた発言です。
(今日のNHKのスポーツニュースにて)


いわゆる「職人」といわれる人間にありがちなのが、「自分のやりたいこと」に拘ること。
下柳選手で言えば「直球勝負に拘ること」がそれにあたります。

ものづくり職人で言えば、早く作れる道具が開発されても、「今まで使ってきた道具に愛着があるから遅くても今までのものを使う」と言う方。
我々のような教材提供会社でいえば、時代が変遷しているのにも関わらず、言葉の言い回しやレイアウトを変えない編集者なんかがそうなのかもしれません。


拘ること、それそのものは、職人マインドとして必要なことだと思います。
ただし、拘る対象が「手法」や「道具」であってはいけないんです。

拘るのはただ一つ。
自分の好きな業種で、やりがいを感じながら、仕事を続けられること。
この1点であるべきなのです。


道具や手法に拘る人は、どうも主体が「自分」にある人が多いような気がします。
選ぶのはお客様。
お客様に評価されて初めて、自分の好きな業種で仕事を続けられることが権利として与えられるわけですから。

たまたま自分が、その職を選んだときの道具や手法が、時代にマッチし、お客様に選ばれていた、だからその仕事が好きになった、やりがいがあるように感じた…
そういう現象もあるかと思いますし、これはこれで人間、自然なことだと思います。

しかし、自分の用いている道具や手法が時代に合わなくなったら(自分の変化のときもあれば、外部環境の変化の場合もあります)、時代に応じて変化させ、お客様に喜ばれることが、仕事を続けられる「感謝」の気持ちにつなげられる人こそが、本当の意味での「プロ職人」ではないでしょうか。


こと、僕の所属している「教育」という産業において、「教材作り」を考えると、1つ難しい問題があります。
それは、短期的な利得ばかりを追い求めるお客様が決して少なくはない、という現実です。


とにかく「楽して」大学に合格したい!
受験テクニックのようなものを教えて!!
短時間で分厚い書籍に書かれていることをポイントだけつかんでわからせて!



たとえば元素記号の覚え方「水兵リーベ…」のように、「知っておくとラクになる覚え方」(ある意味テクニック)が勉強の中に「ある」のは否定しません。
しかし、全体の勉強の中に占める「ラクできる」シエアは、10%にも満たないんじゃないでしょうかね。

「ポイント」や「コツ」は、本来、それまで“やってきた”という過程があって初めてつかめるものですから。

世の中で「受験テクニック丸分かり!」みたいなキャッチの本もたくさんありますけど、それに迎合する行為は、いくら少子化により入試が易化してきたからといって、Z会のやるべき教育姿勢ではないと思います。


とはいえ、「ポイント」や「コツ」を一切提供せず、純粋に「本質本来論」ばかり語り、結果見放される教材もあります。
そして、少しずつ「ポイント」や「コツ」の提供が、現代の若い人の学習環境の中で

“それを提供することで学習のモチベーションにつながる”

確率が高くなってきているのも否めません。


だから、ほんの少しの「ポイント」や「コツ」の提供まで否定するのは、本当の意味での「教育」のプロ職人ではないと思います。


下柳選手は、過去57%だったストレートの割合が、今では8%になったそうですね。
ここまで劇的じゃないにせよ、その時々にあわせて、提供したい教育内容の、提供の仕方を変えるというのは、プロの「教育人」としては、常に意識しなければいけないです。

あわせて、短期的なお客さまの期待に騙されず、「本当に相手が成長するには」という思いを忘れずにー。


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