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Z会 寺西
Z会の寺西隆行です。今は「教材編集部 理科課課長(兼小学生コース教材担当)」が肩書。「教育」×「マーケティング」で少しでも多くの社会価値を生み出したい。
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2007/07/20 23:10

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月 月 月 月 月

産経新聞のネット配信記事で、下記のようなものを見つけました。

タイトル:中央官庁職員の10%が過労死の危険

 霞が関国家公務員労働組合共闘会議が18日発表した残業実態調査によると、東京・霞が関の中央官庁に勤める国家公務員は昨年度の残業時間が月平均39.1時間に達し、全体の10.3%は過労死の危険ラインとされる月80時間を超えていた。省庁別の平均残業時間では、厚生労働省の労働部門が最長で84.0時間。次いで同省厚生部門が79.3時間。ただ、以前90時間以上残業していた環境省の組合が調査に不参加のため、同省が“隠れ1位”とみられている。(引用終わり)

うーん、いろんな意味で、とっても苦しい記事ですね…。
事実のみ伝える、ということで、産経新聞は新聞としての役割を果たしているとも取れますが、いろんな思いが湧いてきますね…。


1.「10%が過労死の危険」を見て、読者はどう捕らえるのでしょうか?

「国家公務員は過酷なんだ…」と、単純に捕らえる人が多いんでしょうね。残念ながら低下する一方の、日本国民のメディアリテラシーを見ると。
(産経新聞は「国家公務員は過酷なんだ…」という世論を形成し、公務員になりたい人を少なくしたい意図でもあったりして(苦笑)。まあこれ(=相手の意図)ばかりは断定できませんが)

「過労死の危険」ということですが、こう判断している基準が「残業月80時間超」ですよね。
これは過去に、残業月80時間超で亡くなった方を過労死と認定した判例があるからです。
でも、残念ながら日本の社会では、残業月80時間超を社員のほとんどに(実質的には)強いている会社なんてゴマンとあります。
10%が月80時間超、なんて、国=会社とみたときに、フツーではないですかね。

このことがいいか悪いかは別にして、「月80時間超が10%いる場合なんてよくあることだ」という事実は、しっかり読み解く必要がありますね(とくに高校生のみなさん、表面的なことだけに流されちゃいけませんよ)。
※もちろん、「よくあることだ、だから我慢しろ」なんて、雇用している側が言ってはいけない言葉です。


2.月80時間なんて…キャリアの若手は、そんなもんじゃきかないって。
厚生労働省のクレーム応対の実態でも書きましたが、キャリア官僚の若手は、押しなべて劣悪な労働環境に身を置いています。
劣悪にしているのは、他ならぬ国民です。
何か問題があるとすぐ批判することだけが得意な日本国民です。
・労働時間がとられるばかりのクレーム応対
・そうならないために人員増→税金が高くなると文句
・土日に災害が起こって(国が)動けないと文句→内閣官房の危機管理室のキャリアは土日サービス残業出勤状態
最後は知人から聞いたほんとの話です。

土日は「休み」であればすべて残業になります。
何十人といる、自分のキャリアの知人の話を総合すると、残業時間は「最低100時間、最高250時間、平均150時間」ってところでしょうか、感覚的に。


そして、残業に注目しているとき、見落としがちなことが1つあります。

3.所定労働時間は…?

労働基準法では、「週40時間を越えて働かせてはいけない」となっています。
つまり、企業の就業規則上、所定労働時間は「週40時間以下」で設定しなければいけません。

何がいいたいか、わかった方はいますか?いないですかね。さすがに…

つまり「40時間以下であれば設定は自由」-「所定労働時間は企業によって違う」ということなんです。

今、自分の友人の話を聞いた平均値を取ると、所定労働時間は7時間~7時間15分、といったところでしょうか。
7時間を切るところもありました。6時間45分、というところです。

だいたい、月の労働日数は22日くらいですから…
所定労働時間が6時間45分の企業と8時間の企業では、月27時間30分の差がつくんです。
つまり、同じ「残業80時間」でも、労働時間は違うんですよね。

残業が新聞記事になるたびに、この本質的なことが語られていないのを残念に思います。


新聞記事をそのまま受け取ってはいけません。
必ず「読み解く」訓練をしましょうね、皆さんも。


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