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2011.03.06 01:26

京大カンニング事件への雑感に続き紹介記事ですいません。
内田樹氏のツイートより転載します。僕自身の覚え書きでもあるのですが、凄く共感できるところがありましたので。

引用元は http://twitter.com/#!/levinassien です。


安全を守るにはコストもかかる。担当する人間への労務も貸すことになる。
ここへの考慮が抜け落ちた入試体制への批判はナンセンスです。

=====

あるテレビ局からカンニング事件について、京大の監督体制に不備があったのではないかという問題点についてのコメントを求められました。テレビに出ないので、インタビューはお断りしましたが、私の意見だけはメールに書きました。それを採録しておきます。

私は京大当局のやってきたことに手続き上の瑕疵はないと思います。ネット上ではずいぶんきびしい批判を浴びていますが、あれ以外にどうしたらよかったのか、大学の入試部長という立場から考えても、妙案は思いつきません。

被害届けを出して警察が動かなければ、ネット上の個人情報にはアクセスできません。個人が特定された段階で、被害届けを取り下げたら、警察は「事件性のない人捜しのために警察が利用された」ということでつよい不快を表明するでしょうし、場合によっては京大のふるまいが法律上の問題になる。

監督する側と出し抜く側の「いたちごっこ」ではつねにカンニングする側が先手を取ります。監督する側が「このようなカンニング行為があるかもしれない」と予測して手段を講じるということは、受験生を潜在的な犯罪者とみなすことです。それは教育機関としての本質に悖る。

京大がカンニング対策は「万全であった」とコメントしたことに「違和感を覚えた」とありますが、カンニング事件において大学は原理的に「必ず後手に回る」ことになります。また、「大学ではこのような対策を講じています」と情報開示することは「その隙を縫う方法」を教唆することになります。

ですから、カンニングがあった場合に、「監督者の側に不備があった」というのは構造的に自明のことであって、これに対して「備えが万全ではなかった」という非難をメディアが向けることには生産的な意味は何もないと私は思います。

というようなコメントをメールで書きました。大学の入試部長としては、カンニング事件があって、ただでさえ業務が激増し、寝る暇もなくなっている担当者に追い打ちをかけるような言葉はメディアには抑制して欲しいです。ほんとに。ひとごとじゃないんですから。

Tags :
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寺西隆行
ICT CONNECT 21 の寺西隆行です。小松高校→東大理一→工学部環境系→教育の道へ。教育とマーケティングをずっと見つめながら過ごすことが喜びです。
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