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Z会 寺西
Z会の寺西隆行です。今は「教材編集部 理科課課長(兼小学生コース教材担当)」が肩書。「教育」×「マーケティング」で少しでも多くの社会価値を生み出したい。
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2008/10/17 23:10

<時事ネタ>
夫である映画監督ガイ・リッチーさんと離婚すると報道されたアメリカの有名歌手は?

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ご縁があって和田秀樹さんと2時間ほど2人でお話しする機会が本日ありました。
書籍もかなり何冊も読んだことがあったので(受験系のものより、『学力崩壊』など教育系の方が多いですね)、

「だいたいこのような方だろうなー」
「とにかくクレバーだろうなー」

のような予想があったのですが、果たして、そうでした。
いや、思っていたよりずーーーーっと頭の回転が速かったですね。
書籍で書かれている内容の数段上で論理の回転が頭の中で行われているような感じでした。

そんな和田秀樹さんの近著が『意欲格差』
お話の内容も、意欲格差の中身と重なっているところが沢山ありましたので、この本のダイジェスト紹介にて和田さんの紹介とさせていただきます。


第一章 意欲格差の恐怖

そもそも「学歴社会」が批判されますが、和田さんはそれを「普通教育導入前」と比べ、「学歴社会批判」に反論します。
簡単に言えば、普通教育導入前は、士農工商といった身分、あるいは「財閥」などという出身だけでその後の地位が決められていた社会であって、戦後の財閥解体などとともに、身分・出身の価値が下がり、「学歴」の地位が向上したー
つまり、普通の人でも「学歴」を手に入れることにより、それまで手に入れられなかった地位を獲得できる社会が、それ以前と比べたときに「学歴社会」の方がよほど機会が平等、と論じることになるわけです。

このため以前にはなかった「競争」が起こり、頑張ろう、勝とう、とみんな競い合って勉強に勤しみ、日本人全体の学力が上昇し、学力で離された者にも「いつかあいつに追いつく」という負けず嫌いの精神が生み出されたのが、日本の高度成長期。
欲しいものがまだ沢山生み出されていた時代でもあります。

しかしこのモデル、現在はうまくいかなくなっています。
“差が出ると、なにくそ、と思う”
この前提が成り立たず、離された瞬間に「諦め」となるのが、今の日本社会であると。

本来は国民全体のレベルアップが、地位の高いものも含めてすべての最高の富を生み出すはずなのに、今はそれがなされていない、しかも国民全体がレベルダウンすると、「その国の中では」優秀な層のレベルが国際比較して下がることになるので、益々国富が落ちるー

このような意欲格差の恐怖が語られています。


第二章 意欲格差の実態を追跡する

所得の格差を述べるときに良く使われる「ジニ係数」。
1984年以降ハッキリと、この係数が高くなっていることが見えてきます。
この裏にはフリーターなど低所得層の「意欲の悪循環」があると指摘します。

卵が先か鶏が先か、になりますが、現実として最初に

「フリーターの意欲が低い」

ということをあげます。これから

フリーターは「意欲の低いもの」と見られる
→社員として採用のときにリスクが大きいと見られ、採用されない
→採用の機会が薄くなることで、さらに意欲が低下する

という、すぐにわかる悪循環がおきるわけです。

内閣府の「国民生活白書」を取り上げ、正社員よりフリーターのほうが

・豊かでなくても気ままにくらしたい
・仕事が面白くなければ辞めれば良い

という人の割合が高いことに注目しているのもわかりやすいです。


第三章 親の立場が意欲格差を生み出した

和田さんは、意欲格差の大きな原因の一つに「ゆとり教育による公立学校で教える内容の浅薄化」を挙げます。
これから

お金をかけて校外学習をする生徒の進学率がより高くなる
親の口から「うちにはお金がないのよ、あきらめな」と子どもに伝える

後半部の現実が意欲格差を生んでいるーつまり、以前は「お金がない、けれどその分遮二無二頑張ればチャンスはつかめる」という発想だったものが、今では「お金がない、だから諦める」という発想につながり、益々格差を生み出している、というのです。
補足)僕の私見では、入試の問題のレベルそのものを比較すると、以前より格段に簡単になっていますので、現実的には、お金がなくても自ら頑張って独学すれば、以前よりもずっと合格を勝ち取りやすくなっている、と感じています。

また、親の学歴・所得による子どもの学力の格差がよく論じられますが、これは「親がすでに得ている(学歴・所得といった具体的な)もの」というよりもむしろ、学歴・所得の格差により親が子どもに「伝える」教育に問題があると指摘します。その証拠に、「今の成績に満足している」という生徒の割合は、所得上位層(=子どもの学力も一般的には上位層)よりも所得下位層(=子どもの学力も一般的には下位層)の方が圧倒的に高く(後者が前者の3倍)、1970年代と比べてもこの両者の格差はどんどん広がっているようです。

成績が悪い、でもそれでいい、それでいて別の道(芸術、スポーツその他…)を模索しない…
そんな人間が増えると、大人になって「頑張ってお金を稼ぐ」という精神構造が生まれにくくなる気がしませんか?

時事ネタA.マドンナ

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