前回の日記で、「薬剤師」という進路について書くのを忘れていたので、少しだけ補足。
うちの大学では、4年へ進級する際に、4年制学科へ9割の人間が、6年制学科へ1割の人間が各人の希望に従って割り振られます。
ご存じの方も多いと思いますが、薬剤師の国家試験の受験資格が得られるのは6年制の薬学科卒業(もしくは卒業見込み)生のみ。
1割の人間だけが薬剤師国家試験の受験資格を得られることになります。
なぜこんなにも極端に定員を配分しているのか?
うちの大学では、研究者養成を学部の教育目的としており、薬剤師養成は二の次といった風潮があるからです。
旧帝国大学(京大、阪大、北大、東北大、名大、九大等)では同様に、うちの大学ほど極端ではないものの4年制学科の定員が6年制学科のそれを上回る傾向があります。
一方、私立の大学ではほとんどが6年制学科となっています。中には薬剤師国家試験予備校とかしている大学もあるとか…
いずれにせよ、薬学部を出たにもかかわらず、新卒という段階で薬剤師になる人は極めて少ないというのがうちの大学の現状です…
もちろん、数年前までは、薬剤師になる人は極めてわずかだったものの、6年制学科という概念がなく4年制学科だけであったため、薬剤師資格を取得する人は沢山いました。大学の先生の中にも国家資格を持っている人は沢山います。
国家試験の対策をまったくと言って良いほど重視していなかったせいか、国家試験の合格率の低さは京大とブービー賞を争うことで有名(?)でした。
数週間の休みが与えられて、『各自で勝手に勉強して受けろ』といった具合ですから、4年間かけてみっちり国家試験対策をした私立の薬学生にかなうはずもありません。
これからも、わずかながら薬剤師資格を有した人は輩出するわけですがそうした人たちの場合も、研究者としての性格を持つ職業につく傾向が続くものと思われます。
但し、この場合は製薬研究職という立場というよりかは、大学病院の薬剤部などが主でしょう。
臨床的な側面が強い方面へ進む人が多いように思えます。
いずれにせよ、まだ6年制の卒業生が出ていない段階なので、6年制学科のキャリアパスについて明確なお手本のようなものがないのが現状です…
が、医学部や獣医学科同様、6年生学部卒は修士課程卒と同じ価値だとみなされるようです。その上部に位置する大学院も、いきなり博士課程となるらしく、これが4年制になるのだとか…いろいろ複雑ですね。
公務員になる道もあるようです。
6年制卒業では、いわゆる製薬研究職に就くことは困難だろうというのが僕の考えです。
4+2年で修士を卒業する人に比べ研究経験が不足するのは明白なので、研究職の採用にあたってはやはり大きなハンデを負うことになります。