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プロフィール

◆社外からはZ会出版編集部,社内では学参開発課といわれる部署に所属。
◆理科書籍の編集担当。
◆書籍編集の過程や理科に関する情報を発信できれば,と思っています。

プロフィール

略歴

レアメタル

[2008年11月10日(月) ]

金属には,レアメタルと呼ばれるものがあります。
要するに,希少な金属のことなのですが,そのレアメタルを,微生物を利用して回収する方法が,確立されつつあるようです。

微生物の工業への利用といえば,以前,微生物を利用して石油を作る方法に関する記事,を見たことがあります。
微生物の利用は,いろいろな可能性を秘めているようです。
おそらくこれからも,微生物を利用したさまざまな技術に関するニュースを目にすることになると思います。
これはこれで非常に楽しみです。

レアメタルについては,身近なところで,レアメタルが使われている機器に,携帯電話があります。
たとえば,アンテナにはGa(ガリウム),液晶画面にはIn(インジウム),基盤にはPd(パラジウム),Au(金),電池にはCo(コバルト)が使われています。
この他にも,様々な機器に,レアメタルは使われているようです。
このため,最近は,「都市の中にこそレアメタルがある」のような意味として,「都市鉱山」という言葉ができたほどです。

普段の生活の中では,あまり意識することのないレアメタルですが,できれば,その恩恵にあずかっていることを,意識したいものです。
そのためには,やはり,理科(この場合は化学)の学習が非常に有効だと思います。
このニュースをきっかけに,周期表を見直してみる,というのもいいかもしれません。

農薬

[2008年10月03日(金) ]

三笠フーズによる事故米(汚染米)の転売で話題になっているメタミドホスは,農薬殺虫剤)の一種です。

害虫の駆除を目的とした農薬の中には,メタミドホスのように,人体に悪影響を及ぼすものもたくさんあります。


農薬の害と聞いて,僕が思い出すのは,レイチェル・カーソンの『沈黙の春』。

DDTなどの合成化学物質を農薬として使用することの危険性について書かれた『沈黙の春』は,40年以上前に書かれた本であり,すでに環境問題の古典ともいえます。
科学(化学)の進歩につれて,内容の間違いがいろいろと指摘されてきてはいますが,レイチェル・カーソンの視点・姿勢は,現在でも十分に通用すると思います。

『沈黙の春』には,化学物質名が多数出てきますし,40年以上前のアメリカの話なので,登場人物,地名など,わかりにくい部分が多々あると思います。
しかし,そういうところは適宜読み飛ばして,本の大筋を追ってもらえれば,十分だと思います。
環境問題を考える上で,きっと役に立つと思いますので,ぜひ読んでみてください。

メラミン

[2008年09月30日(火) ]

現在,話題になっているメラミン

我が家でも,おそらく,メラミンを摂取してしまいました…。

その原因は,事件が発覚する以前に,丸大食品の「クリームパンダ」を食べたことにあります。
ただちに健康に害があるわけではないらしいですが,いい気はしません。

上記の「クリームパンダ」にメラミンを入れたのは,発売元の丸大食品ではありません。
その原料である牛乳にメラミンが入っていたようです。

ちなみに,メラミンは,メラミン樹脂の主原料であり,メラミン樹脂は,食器を初め,さまざまなところで使われています。
そう考えると,すでに摂取していた可能性もありますが,意図的に入れられたとなると,やはり気持ち悪いです。

化学物質は,そもそも,人間の生活を向上させるために作られたもののはずです。
中には,フロンのように,知らない間に害を及ぼしている物質もなくはないですが,そうではなく,意図的に悪用するのはもってのほかです。

これを機に,身の回りの化学物質に対する意識を高め,化学物質の乱用を防ぎたいと,改めて感じています。

ビール

[2008年08月29日(金) ]

7月は,ビール系飲料の売上が,5ヵ月ぶりに,対前年を上回ったそうです。


ビールには,当然,アルコール(エタノール)が入っています。
その度数は5%前後ですが,この5%(度数)の意味って考えたことがありますか?

アルコール飲料の度数の〔%〕のように,飲料において〔%〕を単位とする数値としては,〔体積%〕と〔質量%〕の2つが考えられます。

〔体積%〕だとすると,たとえば,1リットルのアルコール飲料に,〔体積%〕で5%のアルコールが入っている場合,この飲料に入っているアルコールは
   1リットル×5%=50ミリリットル
となります。

一方,〔質量%〕だとすると,たとえば,1kgのアルコール飲料に,〔質量%〕で5%のアルコールが入っている場合,この飲料に入っているアルコールは
   1kg×5%=50g
となります。

もし,アルコール飲料について,体積1リットルの質量と,アルコール1リットルの質量が同じあれば,何の問題もないのですが,そうではありません。

たとえば,体積1リットルのアルコール飲料の質量は,度数がそれほど高くなければ,体積1リットルの水の質量と同じくほぼ1kgと考えられますが,アルコール(エタノール)は,体積1リットルの質量が789gなので,〔体積%〕と〔質量%〕は異なるのです。


ちなみに,通常,アルコール飲料の度数は,〔体積%〕で表されています。
よく見ると,度数の横に「VOL.」や「vol.」と書かれています。
これらは「体積」を表す「VOLUME」の略なのです。

近くにアルコール飲料があったら,ぜひ確認してみてください。

ただし,日本では,お酒を飲めるのは20歳からなので,未成年の人は,飲まないでくださいね。

周期表

[2008年08月23日(土) ]

昨日のブログに書いた倉敷科学センターには,科学展示室があり,そこには,大きな周期表があります。

実は,大きな周期表であることには理由があります。
この周期表には,実際の元素が展示されているのです。

ただし,元素によっては,ごく微量しか存在しないものや,放射能をもつものもあるので,すべての元素が展示されているわけではありませんが。

とはいえ,このような周期表があると,実際の元素を目にすることができるので,化学の学習の役に立つと思います。
たとえば,ハロゲン(17族)の元素(分子)は,常温で液体のもの(臭素)や気体のものがあったり,色がついていたりしますが,実際に目にしておけば,これらのことが記憶に残りやすいと思います。
また,金属元素は,どれも金属光沢がありますが,よく見ると,元素ごとに微妙に光沢が異なります。
金属光沢の違いを確認することで,金属元素の種類の多さが把握できると思います。


このような周期表がどこの科学館にでもあるのかどうかは知らないのですが,少なくとも,国立科学博物館には,同様の周期表があります。
ちなみに,僕が卒業した大学の理学部の建物内にも,同様の周期表がありました。
(現在もあるかどうかは不明ですが。)

もし,住んでいる場所の近くに,このような周期表をもつ科学館がない人は,文部科学省から出ている,一家に1枚周期表をダウンロードするのもいいかもしれません。


周期表は,化学(理科)を学ぶ上で欠かせないものです。
化学が得意な人はともかく,苦手な人は,きっと,できるだけ興味をもつことができる方法で,周期表を眺めたいと思っていることでしょう。
そういう人にこそ,今回紹介した周期表を見てもらいたいと思っています。
あるいは,そういう人が周りにいたら,今回紹介した周期表の存在を,是非,教えてあげてください。

石灰

[2008年08月09日(土) ]

昨日,「石灰」について調べていたところ,「石灰」の名称が使われている物質には,次の3つがあることがわかりました。

   1.CaO(酸化カルシウム,生石灰(せいせっかい))
   2.Ca(OH)2(「2」は下付き。水酸化カルシウム,消石灰(しょうせっかい))
   3.CaCO3(「3」は下付き。炭酸カルシウム)

これらは,異なる化合物であるにも関わらず,同一の名称をもつので,かなりややこしいと思います。
が,科学(化学?)が,人間の営みである以上,このような事態を完全に避けるのは難しいだろう,とも思っています。

ちなみに,体育の授業などでおなじみのラインパウダーは「石灰」と呼ばれますが,水酸化カルシウムがよく使われていたようです。
しかしながら,水酸化カルシウムは,強いアルカリ性であり,水分に触れると発熱するため,近年は,ラインパウダーとして,炭酸カルシウムや石膏(CaSO4(「4」は下付き。硫酸カルシウム))が使われるようになってきているようです。
この場合,炭酸カルシウムならば,「石灰」と呼んでも問題なさそうですが,石膏(せっこう)は「石灰」ではないので,混乱しそうです。

また,石灰石(石灰岩)の主成分は炭酸カルシウム,石灰水は,水酸化カルシウムの飽和水溶液であり,これまたややこしいことになっています。

このように,「石灰」はいろいろとややこしいのですが,これだけ慣用名が浸透していると,IUPAC日本化学会も,簡単には,慣用名を切り捨てられないと思います。
もうしばらく,この混乱は続きそうです。

花火

[2008年07月26日(土) ]

今日と明日,沼津市で,花火大会が行われる

花火は,炎色反応を利用したものであり,化学的な側面が非常に強い。

なお,炎色反応とは,炎の中に置かれた金属が,その金属特有の色を示す反応のことである。

花火による光(炎,色)は,花火の大小を問わず,炎色反応を利用したものである。
つまり,非常に大きな打ち上げ花火も,静かに火花を散らすのを楽しむ線香花火も,同じように炎色反応を使っているのである。

打ち上げ花火を作るには許可が必要だが,線香花火程度ならば,自作が可能である。
この夏休みに,化学の実験,あるいは炎色反応の勉強として,自分で線香花火を作ってみるのもいいかもしれない。

ただし,くれぐれも火の扱いには注意してほしい。

化学

[2008年07月19日(土) ]

前回のブロクのタイトルは「数学」でしたが,今回は,化学をネタにして,書いてみることにします。

僕は,高校時代,「化学」が苦手でした。
というよりも,「無機化学」と「有機化学」が苦手でした。
一方,「理論化学」は得意でした。

おそらく,「物理」が得意な人は,僕と同じような傾向にある人が多いと思います。

「『理屈』があるものは得意だけど,『理屈』がないものは不得意だからだ」と,当時の僕は思っていましたが,実は,「無機化学」や「有機化学」の奥にある「理屈」が見えていなかっただけだと,今は思っています。

「無機化学」や「有機化学」の奥にある「理屈」がわかるようになるのは大変なことだと思います。
が,その「理屈」を予想するのは,面白いことだと思います。

ですから,間違った「理屈」でもいいので,どんどん予想することが大切だと思っています。
そして,その「理屈」の間違いに気付いたら,間違いを修正して,より真実に近い「理屈」を探せばいいのです。
その行為を繰り返すことで,きっと,「無機化学」や「有機化学」に対する理解を深めることができます。
そして,そうすることは,「理科的」な考え方,「科学的」な考え方を身に付けることにつながるのです。

苦手な分野があるのは,仕方のないことです。
が,「それをいかにして,自分の得意な方法で克服していくか」と考えることで,苦手な分野を克服できるようになるとともに,自分の得意な方法を強化することができます。
そういう考え方に気付かせてくれた「化学」に対し,今は感謝しています。

燃料電池

[2008年07月18日(金) ]

現在,教材作成のために,燃料電池について調べています。

燃料電池の歴史は意外に古く,1801年に,イギリスのデービーによって原理が考えられ,1839年には,同じくイギリスのグローブによって,最初の燃料電池が作られたそうです。

また,燃料電池は,アメリカの有人宇宙飛行計画である,ジェミニ計画(1965),アポロ計画(1968)でも使用されています。

近年は,環境への負荷が小さいということで,燃料電池に注目が集まっています。
作動温度や効率などの面で,まだまだ改善の余地があるものの,現在の発電所やエンジンに比べると,エネルギー効率の点では,すでに上回っていることもあって,次世代の発電システムとしての期待が大きく,よりよい燃料電池の開発が進められています。

この夏休みに,燃料電池について勉強してみるのもいいかもしれません。

ペットボトル

[2008年06月27日(金) ]

我が家では、飲料用の水は、柿田川でもらってきています。

水をもらう際には、容器を一旦、水でゆすいだ後、改めて水を入れるのですが、たとえば、ペットボトルに柿田川の水を少量入れ、振ってゆすぐと、今の時期は、ペットボトル内の気体の体積が減ります(ペットボトルが少し凹みます)。

初めてそのことに気づいたとき、「容器内の水に空気が溶けて、気体の体積が減ったのかな?」という疑問が頭をよぎりました。
かつて、炭酸ガス(二酸化炭素)を使って、そのような実験をしたことがあるからです。
そこで、真偽を確かめるために、容器内の水を捨てて、再度、柿田川の水を入れて振ってみました。
しかし、今度は、ペットボトルが凹みません。
つまり、「空気溶解説」は誤っていることがわかりました。

そこで、どのような原理で体積が減ったのか考え直してみたところ、この季節だと、柿田川の水は、冷たいと感じる温度であること、つまり、大気よりも温度が低いことに気づきました。

最初に、柿田川の水をペットボトルに入れる際には、もともとペットボトル内に入っていた空気よりも、水の方が冷たいのです。
このため、水を入れて振ると、ペットボトル内の空気は冷やされます。
このとき、外気圧(大気圧)は一定とみなせるので、シャルルの法則に従って、ペットボトル内の空気の体積が減るわけです。
その結果、ペットボトルが凹むのです。
ところが、その後、容器内の水を入れ替えても、今度は、容器内の空気がすでに冷やされているため、さらなる温度の低下は起こりません。
このため、ペットボトルは凹まない、というわけです。

そんなわけで、柿田川で水をもらう際には、いつも「シャルルの法則」を実感しています。

これが、冬季になると、今度は、柿田川の水の方が、大気よりも暖かいので、同じことをしても、ペットボトルは膨らむことになるはずです。

シャルルの法則は、定性的なことであれば、こんなふうに、簡単に実感(実験)することができます。
みなさんも、是非、試してみてください。

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