理科や科学においては,「思考」や「試行」が大切。
そこで,日々の仕事や出来事の中での「思考」や「試行」のうち,役立ちそうなことを,
理科担当としての「指向」性にもとづいて書いていく予定です。
とはいいながら,単に自分の「嗜好」に走っているだけかもしれませんが…。
[2008年11月17日(月) ]
金沢での献血の後,教え子の結婚式に出席し,無事,戻ってきたsugarです。
今回,出席した結婚式についてですが,その2次会で,内田康晴さんという方に出会いました。
内田さんは,今年,[相加平均]≧[相乗平均]に関する新しい証明の方法を発見された方で,現在は,岡山県立倉敷古城池高校で数学の先生をされています。
なぜ,内田先生が,結婚式の2次会に出席していたかというと,新郎・新婦の高校時代の担任の先生だったということで,サプライズゲストとして,2次会に呼ばれていたためです。
(ちなみ,今回の新郎・新婦は,高校の同級生どうしです。)
新郎・新婦,および,その同級生たちは,内田先生との再会を喜んでいたのですが,残念ながら,僕は,内田先生とは面識がありません。
しかし,証明そのものには興味があったので,証明の内容に関して質問をしてみました。
先生は,快く,その概要を説明してくれました。
詳しい内容については,論文または内田先生のウェブサイトを見てほしいのですが,内田先生の話によれば,今回の[相加平均]≧[相乗平均]の証明に使った手法は,非常に簡単な方法だけれども,たまたま,その手法を使って証明した人(証明を発表した人)がいなかったとのことでした。
しかしながら,このことは,一見ありふれたものどうしであっても,それらを組み合わせることで,新たなものを生み出すことができる,という証明でもあると思います。
[相加平均]≧[相乗平均]の証明の方法は,すでに70以上あるにもかかわらず,今回の発見があったこと考えると,まだまだ見つかっていない方法もあるかもしれません。
そんなわけで,意外な場所・意外なタイミングで,数学の奥深さを感じたsugarでありました。
[2008年11月13日(木) ]
僕の娘(小学1年生)は,最近,毎日のように,算数の宿題のプリントを持って帰ってきます。
全部解き終えたら,どちらかの親にチェックしてもらう必要があるらしく,父親である僕が,そのチェックを担当しています。
問題は,簡単な計算。
1回当たりの分量は50題前後。
なぜか娘は,毎回1個程度間違えます。
(間違いに傾向があるわけではないので,特定の計算が苦手というわけではないようです。)
とりあえず,僕は,間違った箇所がいくつあるかだけ確認し,それを娘に伝えます。
どこが間違っているかは教えません。
結果として,娘は,ほぼ全問を解き直すことになります。
そのことを娘は不服に思っているようで,「おとうのいじわる」と言われたりしますが,娘のことを思ってやっていることなので,「いじわるで結構」と思っています。
しかしながら,これまでは,間違った箇所の個数を伝えているので,まだまだ対応が甘いと思っています。
これからは,間違った箇所がある場合,それがいくつあるかを伝えずに,単に,間違いがあることだけを伝えるようにして,もっと「いじわる」になろう思っています。
その方が,娘のためになると思っているので。
一応,念のために言い訳をしておきますと,娘が間違った箇所を見つけたら(そして修正したら),誉めるようにしています。
それをしないと,親子関係が悪化する可能性がありますので。
[2008年11月11日(火) ]
最近,身近な人に,数をどこまで数えたことがあるかを聞いて回っています。
せいぜい500ぐらいまで,という回答が多いですが,僕は,10000ぐらいまでならば,数えた経験があります。
小学生のとき,歩きながら,歩数を数えているうちに,10000に達してしまったのです。
1秒間に2歩のペースで歩いたとすると,5000秒(=1時間23分20秒)ほど数え(歩き)続けたことになります。
よほど暇だったのか,あるいは気合が入っていたのかは,もう忘れてしまいましたが,根気よく数えたようです。
僕のように,10000まで数えることを奨励したりはしませんが,数を数えることは,足し算・引き算の基礎になるので,小さい子供には,できるだけ数を数える機会を与えてあげてほしいと思っています。
1000ぐらいまで数えておけば,繰り上がりのルールは,かなりしっかり身につくと思います。
数を数えた経験と繰り上がりが結びつけば,繰り下がりも,すんなり理解できると思います。
それから,数を数えることには,「位取りの把握がスムーズになる」「概数の把握がスムーズになる」というメリットもあると思います。
数字に対する抵抗感がなくなるのも,メリットだと思います。
大人になってからだと,なかなか1から地道に数えることはしなくなりますが,時間に余裕のある子供たちには,ぜひ,いろんな場面で,数を数えてほしいと思います。
その経験は,いつかきっと役に立つと思います。
[2008年11月03日(月) ]
昨日,大道芸ワールドカップin静岡に行ってきました。
僕自身は,大道芸に詳しいわけでもなく,しかも,あまり時間がとれず,さらには,初めての見学で,見方がわからなかったこともあり,残念ながら,多くを見ることはできませんでした。
しかし,その中で,印象に残ったのは,桔梗ブラザーズのジャグリングです。
ボールを使ったジャグリング,ピン(クラブ)を使ったジャグリングがメインだったのですが,とくにピンを使ったジャグリングについては,2人で11本のピンをパスしながらジャグリングをするという,非常に高度な技で,観客を魅了していました。
兄弟ならではの,息のピッタリと合った技は,見応え十分。
世界的な大会で上位入賞の経験があるのも納得です。
今回,桔梗ブラザーズのジャグリングを見て,改めてジャグリングについて調べてみたところ,日本ジャグリング協会があることを知りました。
同協会の理事長の中嶋潤一郎さんは,1991年に,国際数学オリンピック日本代表に選ばれた際,数学者で大道芸人のピーター・フランクルと出会ったことがきっかけで,ジャグリングを始めたそうです。
以前のブログに書いたように,僕自身は,ジャグリングは物理だと思っています。
しかも,物理の基礎になるのが数学であることを考えると,物理・数学とジャグリングの間には,いろいろと共通点があるのかもしれません。
[2008年10月24日(金) ]
「来年辺りには,平成生まれの大学生の方が,昭和生まれの大学生よりも多くなるだろうな」と考えている,昭和46年生まれのsugarです。
今週は,4日連続「目」に関する話題でしたが,もうすぐ僕の誕生日がやってくるので,それに関係している(はずの)話題で書きたいと思います。
母が僕を産むときの出産予定日は,昭和46年10月20日でした。
日本では,出産予定日は,母親の最終月経の第1日目を1日目として,280日目とされています。
しかしながら,予定日ピッタリに生まれることは,それほど多くなく,前後1週間ぐらいずれることはよくあります。
また,通常は,それぐらいのずれであれば,母子いずれの健康にも影響はありません。
僕の出生の予定日だった昭和46年10月20日の前後1週間というと,同年の10月13日〜10月27日。
この中には,昭和46年10月24日が含まれます。
僕の誕生日は10月24日ではないのですが,できればその日に生まれたかったなあ,と思うことがときどきあります。
その理由は
4+6=10
4×6=24
となるからです。
しかも,1024という数字の並びを考えると
2×2×2×2×2×2×2×2×2×2=1024
(2の10乗)
が成り立つのです。
こんな日は,めったにないのです。
しかも,誕生日がかけ離れていれば,気にならないと思うのですが,射程圏内(?)だったと思われるだけに,10月24日に生まれたかった,と考えてしまうのです。
しかしながら,今さら形式的に誕生日を変えられるとしても,そんなことをするのはバカバカしいですし,健康な体を僕に与えてくれた両親に対して失礼なので,今の誕生日で十分満足しています。
が,10月24日が近づいてくると,10月24日生まれが,ちょっとうらやましくなるのです。
[2008年10月14日(火) ]
昨日,小学1年生の娘の算数の宿題の答え合わせをするよう,妻に頼まれました。
その宿題とは,2つの集合について,それぞれの集合に属する要素の数の大きさを比較する問題です。
たとえば,「キャラメル(の絵が28個描かれている)」の集合と「飴(の絵が30個描かれている)」の集合について,それぞれの要素の数を求めて,大きさを比較する問題がありました。
(この問題の正解は,もちろん「飴」です。)
この類の問題について,単に答え合わせをするだけならば,わずかな時間で終えることができます。
しかし,それではつまらないので,答え合わせをしながら,娘と一緒に,いろんな数え方で,検算をしてみました。
たとえば,「キャラメル(28個)」の絵は,「6個」の集合が3つ,「5個」の集合が2つの並びで描かれていたので,それぞれの集合内の個数を求めてもらい,最後に足し合わせて答えとする方法などで,考えてもらいました。
また,他の問題では,「3+3+4=10」になることや「7+7+6=20」になることを利用して答えを求めてもらったりと,各問題について,それぞれ2,3通りの方法で考えてもらいました。
その結果,娘が予想していたよりも多くの時間を答え合わせに要してしまったらしく,「おとうに答え合わせを頼んだら時間がかかる」と言われてしまいました。
(僕は娘に「おとう」と呼ばれています)。
しかしながら,娘は楽しそうに話を聞いてくれていたので,「時間がかかって嫌」だったのではなく,「時間がかかったけど楽しかった」のではないかと,勝手に解釈しています。
今後も,答え合わせを頼まれるかどうかは,わかりませんが(頼まれるだろうと思ってはいるのですが…),頼まれたときには,また,いろいろな方法を一緒に考えたいと思っています。
[2008年10月10日(金) ]
今日は10月10日なので,10×1の「ます」からなる100ます計算をネタにして書いてみたいと思います。
陰山英男先生によって有名になった100ます計算は,僕が小学生の頃(1980年前後),僕が通っていた小学校では,「朝の学習」として取り組んでいました。
しかも,1年生から6年生まで一斉に取り組んでいました。
ただし,条件は全学年同一ではありません。
終了時刻はみんな同じなのですが,まずは1年生が開始し,その1分後(30秒後だったかもしれません)に2年生が開始する,といった具合に,学年が上がるにつれて,計算時間が短くなるようにしていました。
(制限時間は,1年生は5分程度,6年生は2分程度だったと記憶しています。)
また,低学年は足し算だけでしたが,高学年では,足し算の日と掛け算の日がありました。
僕の場合は,100ます計算で,計算力がついたかどうかはよくわかりません。
ただ,「いかに早く,正確に解くか」を,友人たちと競っていたので,楽しく取り組むことができました。
その点は,非常によかったと思います。
そんな100ます計算の一例を載せておきますので,よかったら取り組んでみてください。
(罫線がないため,使いにくくてすみません。)
一応,下の方に,答も載せておきます。
足し算バージョン
+ 3 1 4 5 9 2 6 8 7
1
5
3
9
2
8
4
6
7
掛け算バージョン
× 3 1 4 5 9 2 6 8 7
1
5
3
9
2
8
4
6
7
答
足し算バージョン
+ 3 1 4 5 9 2 6 8 7
1 4 2 5 6 10 3 7 9 8
5 8 6 9 10 14 7 11 13 12
3 6 4 7 8 12 5 9 11 10
9 12 10 13 14 18 11 15 17 16
2 5 3 6 7 11 4 8 10 9
8 11 9 12 13 17 10 14 16 15
4 7 5 8 9 13 6 10 12 11
6 9 7 10 11 15 8 12 14 13
7 10 8 11 12 16 9 13 15 14
掛け算バージョン
× 3 1 4 5 9 2 6 8 7
1 3 1 4 5 9 2 6 8 7
5 15 5 20 25 45 10 30 40 35
3 9 3 12 15 27 6 18 24 21
9 27 9 36 45 81 18 54 72 63
2 6 2 8 10 18 4 12 16 14
8 24 8 32 40 72 16 48 64 56
4 12 4 16 20 36 8 24 32 28
6 18 6 24 30 54 12 36 48 42
7 21 7 28 35 63 14 42 56 49
ちなみに,今回の数字の並びは,円周率の小数点以下29桁までの値
3.14159 26535 89793 23846 26433 8327
を参考にしてあります。
[2008年09月13日(土) ]
9月4日のブログで,「sugar pair」と名付けた素数の組(関係)の話を書きましたが,この素数の組(関係)には,既に名前がついていることを,後輩のマツウラくんが教えてくれました。
この組(関係)のことを,エマープといいます。
素数は英語で「prime」。
この綴りを逆さにすると「emirp」になります。
この読みが「エマープ」なので,例の素数の組(関係)のことを,「エマープ」と呼ぶそうです。
ちなみに,素数には,回文素数というものもあります。
回文素数とエマープでは,厳密には意味が異なりますが,エマープのことを回文素数ということもあるそうです。
[2008年09月09日(火) ]
今日9月9日は九九の日。
というわけで,九九ネタで書きます。
九九は,1桁の整数の掛け算(81通り)の結果を覚えるためのものです。
が,それだけで終わっては非常にもったいないと思います。
そこで,今日は,九九の表を眺めることで見えてくる規則性(掛け算の規則性)について,少し書いておきたいと思います。
必要に応じて,下の表をみてください。
1 2 3 4 5 6 7 8 9
1 1 2 3 4 5 6 7 8 9
2 2 4 6 8 10 12 14 16 18
3 3 6 9 12 15 18 21 24 27
4 4 8 12 16 20 24 28 32 36
5 5 10 15 20 25 30 35 40 45
6 6 12 18 24 30 36 42 48 54
7 7 14 21 28 35 42 49 56 63
8 8 16 24 32 40 48 56 64 72
9 9 18 27 36 45 54 63 72 81
まずは1つめ。
たとえば,3の段の結果の一の位の数字を上から順に見ていくと
3 6 9 2 5 8 1 4 7
次に,7の段の結果の一の位の数字を下から順に見ていくと
3 6 9 2 5 8 1 4 7
つまり,この2つは一致しています。
「3の段と7の段」だけでなく,「1の段と9の段」「2の段と8の段」「4の段と6の段」でも同様に一致していることが,確認できると思います。
次に,2つめ。
たとえば,「5×5=25」の結果の右上の数字は「24」,その右上の数字は「21」,その右上の数字は16,その右上の数字は「9」になっています。
これらの数字と,最初に選んだ数字である25との差をとると
25−24= 1(=1×1)
25−21= 4(=2×2)
25−16= 9(=3×3)
25− 9=16(=4×4)
同様に,「6×6=36」の結果と,その右上の数字たちについて見てみると
36−35= 1(=1×1)
36−32= 4(=2×2)
36−27= 9(=3×3)
となっています。
「2×2=4」「3×3=9」「4×4=16」「7×7=49」「8×8=64」についても,同様の結果が得られますので,確認してみてください。
最後に3つめ。
「1×1=1」「2×2=4」「3×3=9」…「9×9=81」の結果について,隣どうしの差をとると
81−64=17
64−49=15
49−36=13
36−25=11
25−16= 9
16− 9= 7
9− 4= 5
4− 1= 3
となっています。また,このことから
1+3=4(=2×2)
1+3+5=9(=3×3)
1+3+5+7=16(=4×4)
1+3+5+7+9=25(=5×5)
1+3+5+7+9+11=36(=6×6)
1+3+5+7+9+11+13=49(=7×7)
1+3+5+7+9+11+13+15=64(=8×8)
1+3+5+7+9+11+13+15+17=81(=9×9)
であることがわかります。おまけで書いておくと
1+3+5+7+9+11+13+15+17+19=100(=10×10)
が成り立ちます。
これらについては,理由を考えてみるのも面白いと思います。
また,他にもいろいろな規則性があると思いますので,それらを見つけるのも,面白いと思います。
「今さら九九なんて…」と言わずに,是非いろんな角度から九九の表を眺めてください。
面白いだけでなく,きっと役に立つと思いますよ。
[2008年09月04日(木) ]
最近,『数学ガール』に続いて,その続編である『数学ガール/フェルマーの最終定理』を読んだためか,整数や素数に対して敏感になっているsugarです。
先日,素数について,ある疑問が浮かびました。
たとえば,「13」は素数であり,その並びを逆にした「31」も素数です。
あるいは,「103」は素数であり,その並びを逆にした「301」も素数です。
さらには,「1069」は素数であり,その並びを逆にした「9601」も素数です。
(ただし,ここでの数字の表記は,いずれも10進法です。)
「このような素数のペアに,名前はあるのだろうか?」という疑問です。
少し調べてみましたが,今のところ,ペアの名前はわかりません。
そこで,とりあえず,このようなペアを,このブログ内では,「sugar pair」(あるいは「sugar pairs」)と呼ぶことにします。
ちなみに,2進法では
「1011(10進法で11)と1101(10進法で13)」
「10111(10進法で23)と11101(10進法で29)」
「101111(10進法で47)と111101(10進法で61)」
などが,「sugar pair」のようです。
まだ,3組しか調べていませんが,2進法での「sugar pairs」は,もしかしたら,面白い性質をもつかもしれません。
(なお「1011111(10進法で95)と1111101(10進法で125)」は,いずれも素数ではないので,「sugar pair」ではありません。)
もし,「sugar pairs」の正式名称や性質について,ご存知の方がいましたら,ぜひ,情報をお寄せください。
お待ちしています。