理科や科学においては,「思考」や「試行」が大切。
そこで,日々の仕事や出来事の中での「思考」や「試行」のうち,役立ちそうなことを,
理科担当としての「指向」性にもとづいて書いていく予定です。
とはいいながら,単に自分の「嗜好」に走っているだけかもしれませんが…。
[2008年10月04日(土) ]
昨日,「運動の第2法則」をググッてみたところ,検索結果の上位にあったサイトについては,運動方程式として
F=ma
と書かれているものの方が
ma=F
と書かれているものよりも多いようでした。
(なお,mは,考察の対象になっている物体の質量,
aは,その物体の加速度,
Fは,その物体に加わっている合力。)
しかしながら,Z会の物理の教材では,極力,運動方程式は
ma=F
と表すようにしています。
Z会の物理の教材で,運動方程式を
F=ma
と書かないのは,このように書いてしまうと,力を求める式のように見えるからです。
また,力のつり合いを表す式のように見えてしまい,慣性力と混乱する可能性が高くなると考えているからです。
(実は,力のつり合いとみなす考え方もあるのですが,
それは,難しい考え方です。
ですので,最初のうちは,力のつり合いではないことが,
なるべくはっきりする表記をするのが望ましいと考えています。)
そもそも,運動方程式とは,加速度aと力Fの関係を表す式であり,力を求める式やつり合いを表す式ではありません。
物体が力Fを受けると,加速度aをもちます。
運動方程式とは,この因果関係を表す式なので
a=〜
の形で表すのが望ましいと考えています。
(この場合は,a=F/mと表されます。)
ただし,この形で運動方程式を表すと,分数を含む表記になり,若干煩雑になってしまうため,また,その結果,計算ミスが増える可能性があるので,両辺にmをかけて
ma=F
と表すようにしています。
つまり,力Fが働く結果として生じる加速度aが,「a=〜」の形の式と同様に,式の左辺に含まれるように表しているのです。
とはいえ,以上の考え方は,唯一で絶対の考え方というわけではありません。
が,理由があって
ma=F
という表記をしていることは,間違いありません。
Z会の物理の教材の作成においては,式一つ一つを,よりわかりやすい形,あるいは,より誤解を生じにくい形で表すよう,日々,検討を重ねています。
今回の検索を通じて,改めてそのことを実感しました。
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