2018.12.19 18:19

我が家の長女は、現在、高2で理系で、物理を選択しています。
先日、長女から、自由端反射と固定端反射に関する質問がありました。
 
長女は、水面波が壁で反射する状況において、「固定端反射」と考えてしまったのですが、解説では、自由端反射として式を立てていたため、「なぜ、自由端反射なのか」という疑問が生じたようでした。
 
これには伏線がありました。
長女は、以前、学校の授業で、「水面波の壁での反射は、完全な自由端反射ではない」と聞いた、とのこと。
そのため、問題の状況について、固定端反射と考えてしまった、とのことでした。
 
しかし、問題文をよく読むと、「反射の際、位相のずれはない」と書かれているので、「自由端反射で考えよ」ということなのですが、授業で聞いた「水面波は、完全な自由端反射ではない」が頭に残っていて、「固定端反射として考えてもいいのではないか」と思ったようなのです。
 
高校物理では、通常、水面波を、横波として扱います。
ところが、実際の水面波は、横波の成分だけでなく、縦波の成分ももちます。
横波の成分だけであれば、壁での反射は自由端反射になるのですが、縦波の成分の壁での反射は、固定端反射です。
学校の先生は、おそらく、そのことを踏まえて、「水面波は、完全な自由端反射ではない」と言ったのだと思いますが、どうやら水面波の縦波や横波の成分の話には触れず、単に「水面波は、完全な自由端反射ではない」という事実だけを述べたらしく、その結果として、長女は上記の問題において、「自由端反射か固定端反射か」で迷った挙句、「固定端反射」と考えてしまったようです。
 
とりあえず、長女には、
   ・実際の水面波は、横波の成分だけでなく、縦波の成分ももつ。
   ・横波の成分だけであれば、壁での反射は自由端反射になるが、
    縦波の成分は、壁で固定端反射となる。
   ・上記の理由により、水面波の壁での反射は、
    完全な自由端反射にはならない。
を説明し、理解してもらえました。
また、この問題では、そもそも「反射の際、位相のずれはない」とあるので、そういう問題では、自由端反射として解けばよい、ということも合わせて説明しておきました。
 
この類の疑問は、「なんとなくこう考えればよさそう」という我流の理解で流してしまうことが多いのですが(その結果、正しい理解に到達できないままに終わりがち…)、ちゃんと立ち止まって考えた長女は偉いな、と思います。
が、その一方で、問題文に「反射の際、位相のずれはない」とあるのだから、「問題を解くだけなら解けるだろ」と思ったのは、言うまでもありません。
Tags :
Z会スタッフの日常
物理
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