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文理選択 (2008年10月20日)
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元大学受験コースの答案提出応援団長。家に帰れば受験生の父でもある。

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教育の矛盾としての入試

[2008年05月12日(月) ]

栗田哲也著「なぜ教育が主戦場となったのか」(勁草書房)を読んだ。

苅谷剛彦著「大衆教育社会のゆくえ」がベストセラーになってから、
教育の不平等が格差を再生産するという議論がさかんになった。
しかし、この「教育の不平等」という主張はどれだけ現実をとらえているか。
それが受験業界に身をおく著者の問いかけである。

学力は二極化ではなく三層化している。
まずは、読み書きそろばん。
簡単なようだが、躓きやすい。
放っておけばこのハードルを乗り越えられない人がでてくる。
読み書きそろばんができても、
調べる・考えるという自発的な学習に進むことができる人とそうでない人がいる。
それをごっちゃにして議論してはいけない、というのが著者の主張である。

ゆとり教育、総合学習の理念に反対するものではないが、
自分の興味関心から出発して学習できる子どもなんて多いはずがない。
低学年のうちに訓練を軽視しておきながら、
高学年に受験準備で詰め込みになるのは倒錯している。
この主張は説得力がある。

そもそも、どうして受験勉強が必要かといえば、
小学校・中学校の初等教育の実態、
大学・高校の高等教育で要求される学力の水準にミスマッチがあるからではないか、
と天野郁夫著「試験の社会史」を引用して指摘する。

下から積み上げたものと、
上から下への要求、
そのギャップが入試として顕在化する。

受験生には罪がないと思う。
だから受験生を応援したい。