小学校入学以前のことはほとんど憶えていない。
そう人にいうと驚かれる。
幼稚園に大きな藤の木があって、
よく登っては叱られたという記憶はある。
その幼稚園は家のすぐ近くで、
小学生になってからもたびたび遊んでいる。
藤の木を見るたび思い出したため、
特別に記憶として留められているのかもしれない。
時期を特定できる明確な記憶のはじめは、
東京オリンピックの聖火リレーを見たことだ。
http://www.bunzo.jp/archives/category/011seika.html
当時、5歳だった私は、
オリンピックの意味もわからずに大勢の人々とともに国道脇にいた。
歓声が湧き、聖火ランナーの近いことを知った。
日の丸の小旗を振ったとは思うのだが、
人ごみで、白い煙の尾しか見えなかった。
いったい、何のために自分はここに連れてこられたのだろう?
それが不思議だった。
東京オリンピックの競技もテレビで見たはずだが、ほとんど記憶にない。
マラソン金メダルのアベベ選手も銅メダルの円谷選手も
後に見た映像の記憶が上書きされてしまっている。
長野で北京オリンピックの聖火リレーがある。
混乱が予想されるため、厳重な警戒のもとで行なわれる。
後年、人々にどのように記憶されるのだろうか。