次女の高校初日はあいにくの荒天だった。
登校がままならない生徒も多く、予定の身体測定も延期になった。
生徒が揃うまで、自習。つまり、放っておかれた。
それが楽しかったようだ。
新しいクラス、生徒達の親しみは一気に増しただろう。
遅れて登校した生徒が取り残されていないか心配だが‥‥。
次女の高校新生活、まずは良しとしよう。
さて、次は長女の大学受験である。
長女はずっと、志望校の選定に迷っていた。
ようやく、国立を受験するが第一志望は私立という結論を出した。
妻には異論がある。
国立を目指して欲しい。
国立も受けるというが、私立が第一志望では、国立用の勉強がおろそかになる。
確かに経済的には、国立大のほうが助かる。
国立大の初年度納付金は82万円だが、私立文系だと130万円。
自分達が大学生だったころより、差は小さくなった。
それでも50万円差は痛い。
自宅から通えない場合、月12万円の生活費もかかる。
しかし、長女がその私立に固有の魅力を見出したのなら、応援したい。
目指す私立は、長女の学力に比して十分難関である。
長女が私立なら、次女にも許さないわけにはいかない。
次女は理系かもしれない。理系なら修士までいくのが当たり前の時代。
果たして、家計が耐えられるか。
いや、それ以前に、元気に働きつづけられるという自信はあるのか。
いつのまにか、妻が振り上げた刃はこちらに向いている。
空けたばかりのワインボトルに落とした視線が不摂生を難じている。
「はい、がんばります。」
そういうしかなかった。