次女の入学ガイダンス資料を読んで、
ああ、やっぱりやそうかと思った。
公民では現代社会以外に選択の余地がないのだ。
文系であろうと理系であろうと。
そうした高校が多いらしいことは知っていた。
毎年夏、社会科教員の研究会に参加させてもらっていて、
各校のカリキュラムや教材を知る機会があるからだ。
週休二日制になり時間割が厳しくなっていること、
学校が受験対応を強化していることが原因のようだ。
昔の公立進学校は受験対策なんてやろうとしなかった。
学校は受験がどうであろうと、必要な授業を行なう。
受験対策は生徒がやるものという姿勢だった。
私が高校生だった時代はもう30年も昔だから、
学校が変わるのもやむをえない。
しかし、受験にかかわりがなくても受けていて良かったという授業があった。
倫理の授業である。
といっても、その倫理の先生はまったく手抜きだった。
哲学者・思想家の一覧を配り、一人選べという。
そして、選んだ哲学者・思想家の著作を一冊読んで、
その内容を報告しろという。
1年間、授業はほぼその報告と質疑応答に費やされた。
教師はただ聞いているだけ。ほとんどコメントもしない。
でも、高校生時代に哲学書を一冊読みきって、報告するという
のは貴重な経験だったと思う。
そして、テストは授業とはあまり関係なく、
「愛国心について思うところを記せ」という大雑把なものだった。