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伊豆に流れついて

[2008年11月20日(木) ]

伴善男、源頼朝、日蓮の3人の共通点といえば?
別にクイズにするほどのこともない。
伊豆に流刑になったということだ。
温暖、魚介類が豊富、風光明媚、おまけに温泉だらけの伊豆。
罪人を懲らしめるにしては土地柄が良過ぎると思うのは、当地の住人だからだろうか。
先にあげた以外にも、伊豆にはたくさんの流人が送られている。
仁寛という真言宗の僧もその一人だ。
仁寛は村上源氏の嫡流で、醍醐寺に住し、阿闍梨という高位にあったが、
皇位継承問題に絡んで鳥羽天皇暗殺未遂の罪をとわれ、伊豆大仁に流された。
仁寛は伊豆に真言宗を広め、武蔵国立川出身の陰明師見蓮に奥義を伝えた。
ここから真言立川流が始まる。
真言立川流は南北朝時代に文観によって大成される。
文観は後醍醐天皇の護持僧として名高い。
真言立川流というのは相当に怪しい。
なにしろ、髑髏を本尊として祀ったというまがまがしさである。
真言立川流は邪教として厳しく弾圧されたため、記録がほとんど残っていない。
興味のある方は網野善彦著「異形の王権」(平凡社ライブラリー)をどうぞ。
京極夏彦の「狂骨の夢」も真言立川流がモチーフだ。
伊豆に流れ着いて15年、
真言立川流の祖、仁寛について地元の人が語るのを聞いたことがない。

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