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[2008年10月28日(火) ]
私は家のネコによくかまれる。
家のネコは私以外をかまない。
杉山尚子著「行動分析学入門」(集英社新書)を読んで、その理由を理解した。
当初、わが家でネコを飼うことに私は大反対した。
それでも、妻と二人の娘が責任をもって世話をするというから、シブシブ認めた。
ネコはそんな事情を知らない。
エサが欲しければ、だれかれなく、ねだる。
ねだりかたはこうだ。
最初は甘えた声でなき、近寄ってくる。次に、頭をこすりつける。
私もよくねだられるのだが、ほうっておくことが多い。
ネコの世話についての約束を反故にしてはならないという気持ちがある。
たいがい読んでいる本の区切りが悪いという理由もある。
そうすると、ネコに足の親指をかまれる。
痛くはない。あまがみというやつだ。
そこまでされると、しかたない。エサをやる。
でも、不思議なのは、近くに妻がいても、まず私にねだることだ。
ネコが妻にすり寄っていったら、妻は大喜びでネコを抱き上げる。
「ごはんがなかったの?ごめんね。」
なんていいながら、ネコを抱いたまま皿をエサで満たす。
行動分析学で行動随伴性というのだそうだ。
行動の前と後で何が変わるか。
その変化が行動を頻発させたり、抑制したりする。
ネコが私をかむと、エサが与えられる。
ネコが妻にすりよると、エサが与えられる。
同じではないか?
エサが与えられる。これは、行動を頻発させる変化である。
行動を頻発させる変化を好子というそうだ。
ネコが妻にすりよると、エサが与えられる。
そこは同じなのだが、その前に妻はネコを抱き上げる。
どうも、それが嫌子のようだ。
嫌子とは行動を抑制する変化である。
「行動分析学入門」を読んで、私がネコにかまれる理由を説明すると、妻に言われた。
「そんなの本を読まなくてもわかるじゃない。」
いや、漠然と思っていたことが論理的に説明できたということが大切なのである。
ネコにかまれてもエサをあげない⇒好子の消失
ネコにかまれたら抱き上げる⇒嫌子の出現
いずれもネコのかむという行動を弱化する。それはわかった。
しかし、実は、ネコにかまれるという好子がネコをじらすという行動を強化しているのかもしれない。
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