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[2008年10月03日(金) ]
北海道大学の中垣俊之准教授がイグ・ノーベル賞を受賞した。
http://www.asahi.com/science/update/1003/JJT200810030003.html
イグ・ノーベル賞とは、名前からしてノーベル賞のパロディだが、
「おかしくかつ意義深い独創的な研究」に対して贈られる賞だという。
高度過ぎて凄さがわかりにくいノーベル賞に対し、
イグ・ノーベル賞は、素人がおもしろがれるだけのわかりやすさが必要とされる。
受賞は名誉なことである。
中垣准教授には一度お会いしたことがある。
数年前、Z会が札幌で行なったイベントでお話をしていただいたのだ。
お話の中心は、「粘菌が迷路の最短経路を解くという研究」についてだった。
まさに、イグ・ノーベル賞の受賞対象となった研究である。
http://www.riken.jp/r-world/info/release/press/2000/000926/index.html
粘菌というのは、菌類でありながら自分の体を移動させて栄養を摂取するという植物のような動物のような妙な生き物である。
神経系を持たない原始的な生物といっていいのだろうが、
迷路を探索し、最終的には迷路の入口と出口に置かれた餌を最短ルートで結ぶように体を変化させるというのだからおもしろい。
粘菌といえば、南方熊楠が思い出される。
南方熊楠は、紀州を訪れた昭和天皇に粘菌の標本を献上したが、
その容器はキャラメルの空箱だったという。
天皇が現人神とされた戦前のことである。
突然キャラメルの空箱を手渡された昭和天皇は、驚いたが、それを喜んだようだ。
戦後、南方熊楠と出会った神島を再び訪れた際、
「雨にけふる神島を見て紀伊の国の生みし南方熊楠を思ふ」と詠んでいる。
控室で中垣准教授と、そんな熊楠の話をひとしきりした。
南方熊楠もイグ・ノーベル賞的な研究者だったのかもしれない。
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