高3の長女と高1の次女とで、昔した遊びの話題で盛り上がっていた。
昔話で盛り上がるのは10年早いと思うのだが、
10年前、長女は小学生、次女はまだ幼稚園児であったころのことらしい。
「よく、土ぐもを引きずり出してあそんだよね。」
土蜘蛛って何だ。神武天皇の東征に反抗したあの土蜘蛛か?
どうやら、ハナミズキの根元にできた地グモの巣のことらしい。
「バッタの脚って、持つと簡単にもげたよね。」
「ふつうのバッタはそうだけど、ショウリョウバッタは脚をもってふりまわしてももげなかったよ。」
「もげた脚をネコにあげても食べなかった。」
「そうそう、自分では捕まえて食べるのにね。」
「ネコはトカゲのほうを喜んだ。」
「でも、遊んだだけで、食べなかったよ。」
「うん、ネコが遊びにあきたころには、トカゲ本体はぐったりしてるのに、切れたシッポだけ元気よく動いてた。」
「カエルもよくつかまえたね。」
「オシロイバナを石で潰して汁を塗りつけたりとか……。」
わが家の西側は堤防で雑草が生い茂っている。
ときどき国土交通省が委託した業者が草刈するのだが、すぐまた生い茂る。
雑草とはいえ、季節ごとに花をつける。それなりに美しい。
茂みの奥には、虫たちがたくさんいて、それを狙う鳥も舞い降りてくる。
幼い子どもたちにとっては格好の遊び場である。
子どもたちが、シロツメクサやアザミを摘む姿はよく見かけた。
ほほえましく見守った。
しかし、まさか、地グモの巣を引き出し、バッタを振り回し、カエルにオシロイバナを塗りつけて遊んでいたとは知らなかった。
妻も唖然としていた。