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毒蝶と擬態

[2008年07月15日(火) ]

日曜日の午前中、妻は家のまわりの植え込みを手入れしていた。
見慣れぬ蝶がふわふわと飛んでいるのに気づく。
最初は特にどうとも思わなかった。
オレンジ色に黒い斑点が鮮やかな蝶である。
飛び去ったかと思うとまた戻ってくる。
なんだかわが家をうかがっているように感じ、妻は不審を抱いた。

早速、ネットで調べる。
ヒメアカタテハ、ベニシジミ
似ているように感じるが、いずれも小型の蝶という説明があり、あてはまらない。
いくつものサイトをまわっているうちに、そっくりな蝶を見つけた。
カバマダラという蝶だ。
熱帯性の蝶で、日本に迷いこむこともあるようだが、まれなのだという。
ということは、やはり違うのか?
このカバマダラという蝶、毒蝶だということで鳥たちには大変嫌われている。
だから、擬態する蝶も多いのだという。つまり、似た蝶がいるということだ。
本来、西日本が生息域だが、近年、東海・関東でも観察されるようになったというツマグロヒョウモンが怪しい。
生息域が違う蝶の擬態で捕食者に「食ったら毒だぞ」とアピールできるのだろうかという疑問は残るが、それは置いておこう。
ツマグロヒョウモンの幼虫はスミレ類を食べるという点が重要である。
ここで、妻はようやく事件を解決する鍵を握ったのである。
玄関先にパンジーが植えてある。
犯人は卵を産む機会をうかがって、パンジーのまわりを飛んでいたのだ。
私は妻の名探偵ぶりに拍手した。

これで物語は終わったのかと思ったのだが、そうではなかった。
ずっと、蝶やその幼虫の写真を見つづけた妻。
「気持ちが悪くなってしまったから、昼食は作らなくていい?」
そうきたか。

模擬試験二日目を終えて帰ってきた長女とともに店で中華丼を食べた。

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