2008.07.01 04:00

 世の中には、いろんな社会問題があるよね。

 たとえば、年間3万人を超える自殺者数、自殺を思いつめた挙句に無差別殺傷事件を起こしてしまうほどの雇用不安や生活苦。
 
 あるいは仕事と子育ての両立の困難、大学に入ったのにキャリア教育の不備によって自分のしたいことがわからずに横並びの就職活動に甘んじてしまった結果としての「3年後の離職」(とその後のワーキングプア層の増大)。
 
 大都市への大学進学と同時に優秀な人材が故郷から流出してしまうがゆえの地方経済の破綻や、農業の人手不足による食糧自給率の低下(アメリカや中国などからの輸入が6割!)。

 林業の人手不足は山や田畑を萎えさせ、そのまま環境破壊につながっていく…。

 とにかく、社会問題はどんどん増えているんだ。
 これまで、そうした社会問題の解決を担ってきたのは、政治や行政、市民運動などだった。

 しかし、どんな問題の解決にも金がかかります。
 そして、国や自治体には既に解決するための金がないのです。

 しかも、それらからの助成金や市民からの寄付によって長らく活動を支えられてきた市民運動も、運動家は増えるのに、寄付を与える団体は増えないので、解決活動が立ち行かなくなってきたわけです。

 そんな時代に登場したのが、社会起業家なのです。

 彼らは、社会問題を解決することをミッション(使命)とし、活動費を自前の事業を起こすことで捻出し(=つまり、毎日の働きそのものが問題解決になるという生き方を採用し)、社会問題の解決に持続的に取り組める仕組みを開発することで、政治や行政、従来の市民運動ができなかった解決のあり方を模索しているのです。

 しかし、誰もが社会起業家になることは、事実上、できません。

 だからこそ、誰もが社会起業家を無理なく支援できる仕組みを作ることが、放置されている社会問題をできるだけ速やかに解決に導くアクションになるのです。

 ところが、経済産業省の調査によると、「社会起業」(※経済産業省のレポートでは「社会事業」)について、日本人の84%がまだ知らないという推計が出ています。

http://www.meti.go.jp/press/20080403005/03_SB_kenkyukai.pdf

 だったら、一人でも多くの国民に「社会起業」の存在と価値を知ってもらうことが最優先課題だよね。

 そして、「社会起業」を知ることによって、自分自身が無理なく社会起業を「支援」できる方法を一人一人が考えられるチャンスを作り出すことが、緊急課題といえるんだ。

 従来のように社会起業家をヒーローのように持ち上げて「がんばってください」と口先だけの応援で他人事にしていられる時代ではないんだよ。

 自分の生活に無理のない範囲でできる支援のあり方を各市民が真剣に考えなければ、社会起業はこの国に定着しないのね。

 そこで現在、「社会起業支援サミット2008」という大規模なイベントが企画されているんだ。

http://www.cccjp.org/

 これは、全国から社会起業家を10団体も東京に招き、早稲田大学の大隈講堂に300人の市民が結集し、市民の側から社会起業家の活動や支援されたいことをヒアリングする機会を設けようというもの。

 mixiにも、既にコミュニティができてます。

http://mixi.jp/view_community.pl?id=3384475


 しかも、前述の公式サイトは、長崎に住む弱冠17歳の高校生が作ったんですよ!

 このイベントでは、学生が機動力を発揮し、大人のスタッフは知恵と経験を結集し、スタッフそぞれが自分のできるスキルによってイベントへの動員に動いているんです。

 そして、こうしたイベント制作自体にも金や労力、人材などが必要になります。
 学生には打ち合わせの交通費や飲食代の負担が大きいし、社会人スタッフには時間がないという難点もあります。

 そこで、ヒト・モノ・カネの協力を、このブログを御覧のみなさんに仰ぎたいです。

 活動原資となるお金については寄付を集めたいし、それは個人からでも企業からでもかまいません。

 ヒトという点では、イベントのチラシをまいてくれたり、いろんなブログに公式サイトへのリンクを貼ってくれるなどのアクションをしてくれる人材がほしいです。

 イベント当日のスタッフワークを仕切ってくれるヒトや、大企業のCSR推進室のサラリーマンをイベントに出席させる交渉にアポって足を運べる人材もほしいです。

 大企業のCSR担当者が市民イベントに足を運んだという事実を作れば、このイベントを取材するテレビや新聞などの報道によって「大企業まで社会起業に関心を持つ時代なんだ」という認識を広く訴えることができます。

 お父さんやお母さんを誘って、ぜひ夏休みの7月30日に早稲田大学の大隈講堂に足を運んでほしいです。

 こうして一人一人がこのイベントに足を運べば、社会起業の一般認知は拡大し、日本に新たな社会起業家が増えていく土壌を作ることができます。

 それこそが、血を流さない市民革命でしょう。
 この日記を自分のmixi日記に貼り付けるだけでも、立派なソーシャル・アクションです。

 ぜひ、お友達にも、この記事を教えてあげてください。
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2008.06.27 15:38

 以前の記事で、従来型の企業と社会起業家とは、180度も考え方が違うことがわかるか、と尋ねました。

 ここで、両者の違いについて、答えてみます。

 従来型企業を□、社会起業を■とし、同じ質問にどう答えるかを並べてみます。

◎誰の利益を最優先に考えて働きますか?
□自社と株主
■解決を切望する社会的弱者

◎社会貢献はいつやりますか?
□金があまっている時だけ
■毎日(業務そのものが社会に貢献できる働き方になるビジネスモデルを作る)

◎事業資金はどう調達しますか?
□自己資本、銀行からの借入、消費者からの事業利益
■寄付、事業収益、少額融資、行政・企業からの助成金

◎どんな雇用形態の人が働いていますか?
□正社員、契約社員、アルバイト、派遣社員
■正社員、アルバイト、ボランティア

◎経営上のミッションは?
□利益を拡大再生産し、自社やビルを大きくするだけ
■利益は社会的弱者の救済規模を拡大させるのに投資する

◎正社員のスタッフの給与・待遇は?
□すべての社員の給与を毎年昇給させ、できない社員は解雇する
■全社員が年齢相応に食べていければ十分


 こうして見ると、従来型の企業が、戦後、日本が貧しかった頃に「社員に十分なメシを食わせて豊かにしよう」と考えた時と同じ考えで今も、同業他社を蹴落として競争社会を自明のものとしているのがわかります。

 社会起業家は、そうした既存の企業の考えが既に古くなり、あまりにも多くの社会的弱者を産み出してしまった現代の状況から生まれたものといえるでしょう。

 現在、10代であるならば、2015年の頃には大学生や新卒のサラリーマンになっていると思いますが、2人に1人は正社員ではないのです。

 そのとき、あなたはアルバイトを選びますか?
 それとも、社会起業を自分で作りますか?

 
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2008.06.25 16:07

 拙著『社会起業家に学べ!』(アスキー新書)を読まれた方も、まだ読んでない方も、下記のイベントで合流しませんか?


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■JUNKU トークセッション

 『社会起業家に学べ!』刊行記念トーク&サイン会
 2008年6月27日(金) PM6:00/開場 PM6:30/スタート(PM8:00終了)


 社会問題に対して評論や問題提起がはびこる中、自ら事業を興して働きながら解決に取り組む「社会起業家」がいる。
 個人でも始められる、無理のないソーシャル・アクションとは何か?
 社会起業に興味のある学生、CSRに悩む企業人、お手伝いしたい主婦も一緒に話そう!


【出演者】

●今一生(こん・いっしょう)
 マスコミ広報術やイベント、ゼミなどで社会起業家を多面的に支援するフリーライター。
 『社会起業家に学べ!』(アスキー新書)著者。
http://createmedia.co.jp

●山本繁(やまもと・しげる)
 漫画家の卵を都内に安く住まわせる「トキワ荘プロジェクト」などを仕掛けてクリエイター志願の若者を支援するNPOコトバノアトリエ代表。
http://www.kotolier.org/

●真田武幸(さなだ・たけゆき)
 毎夏、マンパワーだけで秋葉原にメイドさん100人と数千人の一般参加者を集める「コスプレうち水」などを仕掛けるNPO法人リコリタ代表。
http://licolita.org/

☆会場:ジュンク堂書店 新宿店 8階喫茶
http://www.junkudo.co.jp/sinjuku.html

☆入場料:1,000円(1ドリンクつき)

☆定員:40名
(これを超えると立ち見。予約・来場はお早めに)

☆受付:7Fカウンター
(※電話予約を受付中 今スグTEL.5363―1300 FAX.03-5363-1301)

※その場で『社会起業家に学べ!』をご購入の方に著者がサインさせていただきます。

※お客さんで、本書で紹介した「チャレンジセンターLET'Sきさらづ」の筒井啓介さん他、社会起業家の方々も続々ともいらっしゃるそうです。


 ぜひ、お友達をお誘いの上、電話予約を忘れずに来てください。

 なお、日が近づいてきていますので、下記リンクをあなたのブログに貼ってくださるとうれしいです。

http://www.junkudo.co.jp/newevent/evtalk-shinjyuku.html#20080627shinjuku

http://createmedia2007.blog88.fc2.com/blog-entry-49.html
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2008.06.24 15:02


「7年後の2015年には、全労働者のうち、正社員は2人の1人になる」

 そんな試算があります。

 つまり、残りの半分は、1年ごとにクビになるかもしれないという不安を抱える契約社員だったり、時給で働くパートやアルバイトにしかなれないというわけです。

 従来型の企業は、自社と株主の利益を最優先することを当たり前に考えるので、儲けを守るためには、一番重いコスト(費用)である人件費をカットしようというわけです。

 こうなると、雇用を求めている限り、2人に1人は、本人の意志とは関係なく、年収がグッと落ちてしまうのはもちろん、正社員として勤めていた会社を辞めたり、クビになったり、会社自体が倒産してしまうと、アルバイトにしかなれないことになります。

 そこで現在、大学生時代に会社を自分で作ってしまおうという動きが始まっています。

 自分で会社を作れば、自分が社長ですから、クビになる不安はありませんし、自分の収入も自分で決められますし、好きな仕事を自分で作ることもできます。

 しかし、ただの「学生企業」では魅力を感じないという動きも出てきました。

 「自分の生活だけを守れれば、それでいい」という考えは、周囲の人々からあまりほめられないからです。

 せっかく自分の会社を作ったり、自分のビジネスを自分で始めるのですから、まわりの友だちや家族、一般市民にも素直に支持される働き方がしたいと思うのも、人情でしょう。

 それに、自分には自分で作って稼げるだけの能力があっても、世の中は、自分では会社や仕事を作り出せず、既存の会社で雇われるしか生きていけない人が多いのです。

 しかも、前述の通り、既存の企業から切り捨てられ、正社員になれない人が増えているという状況では、2人に1人を見殺しにするのかどうかが、経営者に問われているのです。

 つまり、ビジネスの世界でも「強者が弱者を救う」ことが、新しい働き方のキーワードになっているわけです。

 もちろん、自分で自分の仕事を作り出せない(=起業できない)人たちがどんどん貧しくなっていく状況に対して起業を支援するというビジネスも生み出せますし、大学に入る前のキャリア教育を民間の事業として請け負うビジネスを始めている若者もいます。

 あるいは、食糧自給率が4割未満の日本では、自営業者としての農家の働き方を変えることで就農を促進するというビジネスを始めたり、都市部に若者が流出して魅力ある地元企業でさえも人材獲得が難しくなって経営不安を覚えることから、若い人材に地元企業への実践型インターンシップとして紹介する事業を始める若者も現われてきています。

 簡単に言えば、「自分が見過ごせない弱者を救うことをビジネスにしよう」というわけ。
 それが、社会起業家なのです。

 自分だけを幸せに幸せにするのではなく、むしろ弱者を確実に救える仕組みを作ることを目的に働こうってことなんですね。

 既に、そうした働き方を始めた全国の若者たち21人について、僕は『社会起業家に学べ!』(アスキー新書)という本に書きました。

 6月27日には、東京・新宿でイベントも開かれます。

 ぜひ、お友達をお誘いの上、電話予約を忘れずに来てください。
 下記リンクをあなたのブログに貼ってくださるだけでも、うれしいです。

http://www.junkudo.co.jp/newevent/evtalk-shinjyuku.html#20080627shinjuku

http://createmedia2007.blog88.fc2.com/blog-entry-49.html

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2008.06.20 22:25

 社会起業家。

 経済産業省の調査によると、今日の日本人でこの言葉を知っているのは、10人に1人です。

 ですから、知らなくても、べつに恥ずかしいわけじゃないです。

 しかし、多くの人が知るようになれば、毎日暗いニュースばかり流れるこの世の中をもっと早くいいものに変えていけるかもしれません。

 なぜなら、社会起業家とは、政治や行政が放置している社会問題の解決を仕事にしている人たちのことだからです。

 1980年代まで、彼らは「市民運動家」と呼ばれていました。
 自分の生活をなげうっても、目の前の困った人の問題を解決するために汗を流すということに取り組んでいたからです。

 それは、たとえば、高齢者向けのボランティアだったり、障害者を助ける運動だったりしたわけですが、それらは財団や公共機関からの寄付に支えられていました。

 ボランティアばかりやっていてはお金が稼げず、社会的弱者を助ける人の生活が成り立ちません。
 そこで、寄付金が活動資金として必要不可欠だったわけです。

 しかし、日本では90年代前半にバブルがはじけ、今世紀に入ると国民の貧富の差が広がり、気がつけば、国にも自治体にも問題を解決するための金がなくなり、それにとって代わるように市民運動家が増えれば、寄付を渡す側は増えないので、市民運動に十分な寄付が届かなくなります。

 そこで、新しい形の市民運動家が誕生しました。
 それが、寄付に頼らず、自分でビジネスを始め、その収益によって社会問題の解決を進めていくという働き方を採用する「社会起業家」なのです。

 彼らは、自分の働きそのものが社会的弱者を支援し、働きながら人を助けるというビジネスモデルを生み出しました。

 これは、従来型の働き方とは、180度考え方が違います?

 あなたには、その「違い」がわかりますか?


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2008.06.18 01:57


 今週木曜日、千代田区役所で秋葉原でエコな方々や街の方々と一緒に、秋葉原文化が貢献出来る楽しいエコアクションについて考える「第二回 秋葉原環境会議」というトークショーが実施されます。

第二回 秋葉原環境会議
http://www.licolita.org/akikan02.html

 当日は、秋葉原で出来る楽しいエコアクションのほかに、秋葉原に会社を構えるゲーム会社「株式会社ダレット」の代表取締役社長の稲船さんなどもゲストにお呼びして、ゲームで出来るエコアクションも考えるトークショーも予定。


 つい先週、秋葉原で起きた悲惨な事件。
 今後、コスプレうち水などを手掛けるNPO「リコリタ」の活動についてもどうしていったほうが良いのか、今年の秋葉原の打ち水についても、みなさんからの知恵と勇気を結集したいところ。

 席が先着100名なので、お早めにサイトをチェック!



■第二回 秋葉原環境会議
~アキバ文化が貢献できる楽しいエコアクション~

http://www.licolita.org/akikan02.html

日時 2008年6月19日 15時~18時30分
会場 千代田区役所1階 区民ホール 先着100名
司会 今一生(フリーライター、エディター)
ゲスト 鈴木菜央(グリーンズLLP 代表)
ハッタケンタロー(環境エンタメプロデューサー)
関幸子(秋葉原タウンマネジメント 専務取締役)
稲船敬二(株式会社ダレット 代表取締役社長)
深野暁雄(神奈川工科大学 教授)
ホスト 真田武幸(NPO法人リコリタ 代表)
大矢中子(NPO法人リコリタ サポートメンバー)

プログラム

15:00 前座 講演「楽しいソーシャルアクションが社会を変える」
16:00 第1部 議題「秋葉原でできるエコアクションを考える」
17:15 CM ~リコリタ版キャンドルナイトの過ごし方~
17:30 第2部 議題「ゲームでできるエコアクションを考える」


 ちなみに、翌20日(金)は、夜8時半頃から西新宿のロイヤルホストで、7月30日の社会起業支援イベントのスタッフ・ミーティングをやってます。

http://www.cccjp.org/

 社会起業に興味のある大学生諸君、若者は、ぜひ一度ミーティングに参加してほしいです。
 参加したい方は、メール(conisshow@gmail.com)くださいな。
 よろしく!
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2008.06.17 21:23

 米沢市での講演で僕が「命」について話したこと。

 それは、「食っていける(働ける)という自信が生きていく自信になる」ということです。

 秋葉原で殺傷事件をおこした25歳の男は、自分の生活を維持するための仕事から放り出されてしまう不安に揺れていました。

 もし彼が、明日も明後日も1年後も、自分の好きな仕事に取り組んで楽しい日々が続けられると感じていたなら、自殺を考えることもなかったでしょう。

 しかし、彼は納得できない仕事に就き、しかもいつ職場から追い出されるのかにおびえながら暮らす日々でした。
 それは、本当につらかっただろうと察します。

 どこかの会社に入る(誰かに雇われる)という働き方は、自分が他の会社でも十分に雇われるという自信がない限り、その会社にいつまでもいられるという安心感を持ち得ません。

 なぜなら、自分が会社にいられるかどうかは、自分で決められるのではなく、会社の都合で決められるからです。

 つまり、会社に雇われるという働き方は、そもそもそこで働き続けられるかどうかの判断の主体性を会社に預けてしまう生き方なのです。

 それが若いうちに理解できている人は、自分の能力をもっと評価し、より高い月給をくれる会社を探して転職したり、自分で会社を作って社長になるなど、自分の人生や月給を自分で決められる立場になろうとします。

 ところが、より高い月給は得られても、自分らしく働けるかどうかはべつの話です。

 そこで、年収額面とやりがいを秤にかけて、年収額面を選んでしまえば、やりがいはほどほどか、いつか見失われてしまいかねません。

 そうした恐れから、「ギャラが安くても自分の納得できる仕事がしたい」と感じ始めた世代が、今の20-30代には顕著に現れ始めました。

 そうした考えの持ち主が選ぶ一つの進路に「社会起業家になる」という選択肢があります。

 ここで宿題。
 「社会起業家」って何でしょうか?
 さっそくググッてみましょう!

 
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2008.06.13 09:38

 今日から米沢に行きます。
 明日、山形県高等学校PTA連合会主催の講演会に講師として登壇するのです。

 高校生の父兄の方が300人も集まるそうで、僕はそこで「命」についての話をするのです。
 そんな折におきてしまった秋葉原無差別殺傷事件。
 やはり、この話題から話し始めることになるでしょう。

 多くの人は、「何の罪もない人を殺した犯人が憎い」という気持ちを抱いているかもしれません。
 しかし、そうした正義一本やりでは、今回のような事件は再びどこかで起きてしまうと僕は思うのです。

 正しいことは、その通りに行かない世界があります。

 それは、たとえば、バングラデシュあたりの貧しい国を観れば、わかりやすいです。

 バングラデシュなどの発展途上国で、しかも貧困にあえぐ国民が1日1ドル以下で暮らしているようなところでは、信頼・約束・愛情といったものは、贅沢品です。

 どういうことかピンとこない方は、今すぐ『裸でも生きる』(山口絵理子・著/講談社)という本を読むといいでしょう。

 信頼のない国を貧困から立て直そうと闘っている20代の女性がいます。

 そしてこの日本でも、秋葉原事件の加藤容疑者のように、正規雇用からあぶれたら死ぬしかない→だったら自分を追い詰めた「社会」に復讐してやる→無差別テロという凶行に走る人が出てきて、それが無理心中のように多くの命を奪うことにつながってしまうのです。

 そういう犯罪がいやなら、人間関係が下手な人と積極的に関わり、仲間に入れてあげること。
 これって、日常的な付き合い方の問題です。

 誰も孤独にさせない社会。
 きれいごとに聞こえるかもしれませんが、遠回りに見えてそれが一番有効であることを、30代の10年間を自殺未遂者ばかり取材してきた僕ははっきりと伝えてみたいと思うのです。
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2008.06.10 13:12

秋葉原で起こった無差別殺傷事件。
きみは、あの事件と自分がまったく関係ないと言い切れるだろうか?

少なくとも、僕はそこはかとない責任を感じる。
なぜか。
それは、僕があの犯人よりも頭が良く、たぶんケンカでも彼より強く、
彼よりも稼ぐ力があり、また確実に彼よりは女性にモテるからだ。

言わば、彼にとって僕は「強者」なのだ。

強い者は、常に自分より弱い者の存在を思いやる義務が生じる。
自分とは180度境遇の異なる人間の気持ちを思いやる必要があるのだ。

学校に進学できる程度に金のある人は、金がなくて進学できない人の気持ちを考え、
モテる人はモテない人の気持ちを考え、腕力のある人は腕力のない人の気持ちを考え
る。

そうでなければ、強い者が弱い者を追い詰めてしまう世の中になってしまう。
だからこそ、強い人は弱い人のことを常に想定し、彼らを「強者」からの攻撃や支
配から守る義務が生じるわけだ。

これは、社会が健全に作動し、「みんなの安心」を作るのに不可欠な基礎的なルー
ルといえる。
数学で言えば、公理とでもいおうか。

しかし、意外なことだが、この公理は今日、学校でも自宅周辺の地域社会でも教わ
らない。

なぜだろう。
たぶん、みんな自分自身が幸せになるのに必死だからだ。

相対的な「強者」の位置に上り詰めようと躍起になってしまい、そうした毎日の競
争が勝てば勝つほど「弱者」を生み出しているということに、いつのまにか気がつか
なくなっているからだ。

このブログを通じて、これを読んでいる君が誰を守れる存在なのかを考えてくれた
ら、僕はうれしい。


★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★

今一生@フリーライター/Create Media代表
http://www.createmedia.co.jp/

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今一生
 君は誰かにとっての「強者」。その意味を一緒に考えよう!

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