先週末、「社会起業支援サミット2008」を運営した社会起業家支援委員会(CCC)によるサミットの反省会が行われました。
CCCは事務所を持っていない任意団体なので、サミット前の打ち合わせ段階でも喫茶店や早稲田大学の教室などを転々としていましたが、反省会でも東大の教室や市民ボランティアセンターの会議室を転々としていました。
いずれ、事務所を持つかもしれませんが、家賃を払えるだけの事業をまだ作っていないので、0円で借りられるような場合に限るでしょうね。
さて、反省会はスタッフ全員がそろうことができませんでした。
なぜなら、サミット準備を進めるうちに、スタッフの中から「もっとソーシャル・アクションを起こしてみたい」という人が続々と現れたからです。
でも、それはとてもいいことです。
社会起業家を支援するというミッションを持つCCCにとっては、 団体の維持よりも、ソーシャルアクションを生み出すことのほうが、社会的に有意義なことだからです。
公式サイトの制作・運営に動いていたスタッフは、地元・長崎でのソーシャル・アクションを起こしていくことに目覚めましたし、サミットの司会を務めた女性は「おむすび」を通じて食の安全や環境を考えるイベントの準備を始めました。
サミットに参加した「こども盆栽」のアクションに感動したスタッフは、「ミニ東京」というキャリア・サポートのアクションの準備を始めました。
サミットが行われてから2週間もたっていませんが、CCCはサミットを運営すると同時に、新しいソーシャル・アクションを生み出す培養基として機能したわけです。
もっとも、サミットに参加してくださった社会起業家に対して支援するという当初の目的を果たすには、サミットが終わっても「宿題」が残っています。
それは、主に5つあります。
(1)サミット来場者300人の個人データを社会起業家10団体に提供すること
この個人データは、サミットへの一般参加者がメール予約を行う際に、その人の持っている人脈・資格・技能などを教えてもらったものです。
これらが社会起業家に渡されれば、新たにスタッフを増やす際にも声をかけることができますし、社会起業家が新しいイベントや商品を作った際にメルマガでお知らせできるほか、活動資金になる寄付や賛助会員を増やすこともできるでしょう。
なので、個人データを編集しておく必要があるんです。
(2)サミットで社会起業家たちがプレゼンした内容を動画でオンライン上にあげること
当日、会場の大隈講堂(東京)に来れなかった人の中にも、10団体の活動を知りたい人はいっぱいいます。
そこで、15分ごとのプレゼン内容を動画共有サイトにアップすることが事前に検討されていたので、ビデオカメラで撮影していました。
ネット環境がない大学の教室での授業にも利用できるよう、DVDにして販売する計画もありますが、その前に肖像権の承諾が必要なので、そういうことも今後の課題になっています。
(3)「マスコミに取材されるための0円広報術」のレクチャーをDVD化して売ること
これはサミットの日の午前中に早稲田大学の教室を借りて僕が行った無料レクチャーですが、東京までの往復交通費が2万円を超えてしまうような遠方の方でも必要だと思われるので、2~3万円の値段でネット通販によって売り出す計画があります。
また、レクチャー内容は事前に原稿を書いていたので、そのテキストもPDFファイルによる有料ダウンロード販売を行う予定もあります。
いずれも、収益の一部は今後のCCCの活動原資となり、寄付に依存しない活動ができるようにするための準備です。
(4)サミットまでに社会起業家10団体にインタビューした内容を公式webで紹介すること
サミット本番までに、CCCのスタッフは参加する社会起業家10団体に独自のインタビューを行っていました。
それを文章と画像で紹介することで、社会起業について何も知らない人や、当日来れなかった人たちにもわかりやすく社会起業家の仕事内容や面白さを伝えていくという支援を行います。
また、インタビューを行うという経験は、スタッフ自身にも社会起業をよく知る経験になると同時に、新聞、雑誌、テレビ業界などのマスメディアに就職したり、マスメディアの仕事との違いを知るうえでも貴重な経験になります。
社会起業家の言葉をうのみにするのではなく、「ふつうの市民」として疑問に感じたことを直接質問し、納得できることとできないことを実感していくことは、ジャーナリズムとして大事なことです。
しかし、学生が行うインタビューだと、それが十分にできず、相手の言葉をうのみにしてしまい、自分の頭で検証することがないのです。
そこで、インタビューした内容をプロの僕が編集し、プロの仕事としてコンテンツ化します。
これは、学生の機動力と社会人の経験を合わせるシナジー(相乗効果)をCCCの原動力にしたいからです。
(5)寄付&web広告によって調達した20万円で学生スタッフの交通費などを精算
これは、CCCリーダーの座間さん(大学生、18歳)が活動費用が困っていた経験から寄付などを募ったもので、調達できた20万円は、お金のない学生の足代や打ち合わせ飲食費などに支払い、サミットの収支をトントンにしました。
このように、5つある宿題を今月末までに片づけるのが先決で、まだ9月以後にどんなことを実際に行っていくかについては、決まったものはありません。
ただし、社会起業に対する国民の認知度が16%という低さをせめて32%にしたいという思いがスタッフ間にあるので、何らかのアクションは行っていくでしょう。
しかし、この暑い夏に忙しさを増すようなことをしていれば、そのうち疲れてバテてしまいます。
やっぱり、活動は「楽しく無理なくやりがいのあるもの」を目指したいので、スローペースでまったりと進めていくことになるでしょう。
サミットの反省会には、横浜の高校生も新たに2人参加していました。
社会起業について何かをしたい気持ちがあるようです。
彼らが自発的に「こんなことがしてみたい」と言い出すとき、CCCは次の新たな展開を迎えるのかもしれません。