生きている実感と喜び、ワクワク、そして、自分の成長が実感できる「幸せなキャリア」を目指したいと思いませんか?
あなたの「キャリアデザイン」にきっと役立つ情報・ヒントを毎週お届けします。
キャリア・アドバイザーの松尾順です。
「ミュージカル」と言えば、あなたはどの作品を挙げますか?
おそらく、「オペラ座の怪人」か「Cats」のどちらかを答えた方が多いでしょう。
Wikipediaで調べると、ブロードウェイでのロングラン公演記録は、「オペラ座の怪人」が1位で、「Cats」が2位となっていました。
では、「Cats」に抜かれるまで最長ロングラン記録を持っていた
『コーラスライン』(A Chorus Line)
はご存知でしょうか。
初演1975年、終演は1990年。
当時としては異例の15年も続いた人気ミュージカルでした。
このミュージカルは、ブロードウェイの劇場を舞台に、役名のつかない脇役ダンサーたち(「コーラスライン」と呼びます)を選考するオーディション風景を描いたものです。
1985年には、映画化もされていますね。
ダンサーを厳しく指導し、ややいじわるな印象を与える振付師のザック役をマイケル・ダグラスが演じていました。
私も若かりし頃、この映画をテレビで何度か見た覚えがあります。
さて、コーラスラインは、2006年に16年ぶりとなるブロードウェイでの再演が決まり、その出演者をオーディションで選ぶことになりました。
当オーディションには誰でも応募可能だったそうですが、総応募者数はなんと3,000人。
しかし、実際に舞台に立てるのはわずか19人です。
このオーディションの現場にカメラが入り、ドキュメンタリーとして映画化したのが
『ブロードウェイ♪ブロードウェイ コーラスラインにかける夢』
です。
11月現在、都内の一部映画館のみで上映中です。
当映画は、ミュージカルの舞台に立てるほんの一握りの配役を巡る、厳しいオーディションの過程を撮影した真実の物語。
私はぜひ観たいと思って、先日時間を作って映画館に足を運びました。
『コーラスライン』再演のために行われたオーディションは、1次、2次、最終選考の3段階で応募者を絞り込んでいきます。
1次から2次の間には4ヶ月のレッスン期間、2次から最終までの間にも同じく4ヶ月のレッスン期間を設ける大がかりなものです。
応募者は、入れ替わり立ち替わり、選考者たちの前でコーラスラインの中のダンスや歌を披露し、また、劇中のセリフを演じます。
面白いことに、技能の優劣を的確に判断する能力のない私のような素人でも、直感的に素晴らしいと感じる人は着実に次の段階に進んでいきます。
一方、何かが足りない、もう一歩だなあと感じた応募者はやはり落とされていくのです。
そうして最終選考まで進んだ応募者たちは、皆5歳、6歳といった小さい頃からダンス一筋、ダンスが大好き、ダンスが人生そのものといった人たちばかり。
技術的にはほとんど優劣はつけがたい人たちです。
それでも、配役のイメージと違う、あるいは年齢的に若すぎるといった技能以外の理由で落とされる人、4ヶ月前の2次選考の時は良かったけれど、最終選考は演技の仕方が前と違っていて良くないと言われて不合格になる人など、観ているこちらも切ない気持ちになる場面がたくさんありました。
そんな中、ある応募者の男性の言葉が心に響きました。
“たとえ不合格になっても人生は続く。中身が大事だよ”
彼は、1人当たり10分ほどのオーディションで自分の力を出し切れたことをまず喜んでいたのです。
合格・不合格といった結果ではなく、ブロードウェイの舞台を夢見て日々努力している自分の人生を肯定的に受け入れているのです。
この彼はかなりの実力を持っていたものの、残念ながら最終選考で落とされてしまいました。
しかし、おそらく今でも、あきらめずにダンサーの道を貫いているのではないかと思います。
私たち普通の社会人の世界は、ブロードウェイのダンサーほど熾烈なものには一見感じられませんよね。
でも、あまり表には出ないものの、営業現場では厳しい受注競争、社内では出世やよりよいポジションを巡る競争が繰り広げられているのが現実です。
また、資格取得を目指している方はご存知の通り、難易度の高い公的資格ともなると、受験者のうち合格できるのは数%に過ぎません。
大半の人が振り落とされてしまう厳しさです。
どんな場面にせよ勝ち続けられる人はいません。
しばしば負けることもある。
不合格になることもあります。
それでも、先の男性の言葉を借りますが、
“たとえ不合格でも人生は続く。中身が大事”
なのです。
結果がどうであれ、自分のベストを出し切ることができれば後悔しないのではないでしょうか。
毎日の努力はつらいものですが、打ち込める何かがあるというのは幸せなことです。
私は、『ブロードウェイ♪ブロードウェイ コーラスラインにかける夢』を観ながら、米国の黒人女優、ウーピー・ゴールドバーグの言葉を思い出していました。
(彼女は、『天使にラブ・ソングを・・・』で有名ですね)
うろ覚えなのですが、おおよそ次のような内容です。
ウーピー・ゴールドバーグが、俳優の卵たちに質問を受けました。
私たちは、俳優になることを夢見て日々厳しいトレーニングを行っています。こうした私たちの努力は報われるのでしょうか?
すると、彼女は次のように答えたのです。
あなたたちは、仲間とお互いに励ましあい、助け合いながらその夢を追い求め、目を輝かせて生きているのでしょう。であるなら、あなたたちの努力は既に報われているのです。
キャリア・アドバイザーの松尾順です。
石倉洋子氏(一橋大学大学院国際企業戦略研究科教授)に憧れている人がビジネスの最前線でがんばってる女性には多いですね。
私の顧問先の会社の女社長も石倉氏をとても尊敬しているそうです。
石倉氏は、上智大学卒業後、7年ほどフリーの通訳をやった後、バージニア大学大学院で経営学修士(MBA)を取得。
さらに、日本人女性では始めて、ハーバード大学大学院の経営学博士(DBA)を取得されています。
そして、帰国後はコンサルティング会社、マッキンゼーでのコンサルタント経験を経て、大学教授に転身したという華麗な経歴をお持ちです。
私は一度、石倉氏の講演を聞いたことがありますが、洗練された身のこなしと、ロジカルかつ明快な語り口に圧倒されました。
キャリア志向の女性が石倉氏を尊敬し、憧れるのも当然だなと感じたものです。
さて、石倉氏は数年前、働く女性を対象とした講演で、世界に通じるキャリア、すなわち「世界級キャリア」を身に付けるために必要な5つの力についてお話されています。
そこで今回は、当時の日経新聞に掲載されていた上記講演内容についての私のメモをベースにして、
「世界級キャリアを身に付けるための5つの力」
について簡単にご紹介したいと思います。
もちろん、女性だけでなく男性にも通用する話ですよ。
石倉氏が考える5つの力は次の通りです。
1.現場力
2.表現力
3.時感力
4.当事者力
5.直観力
1.現場力
自分の目で現実を知る力。
現代は情報が豊富なため、情報を見聞きしただけで物事のすべてを理解した気になってしまう傾向があります。
しかし、聞いたことと現実が大きく異なる場合もよくあること。
ですから、実際に物事が起きている場所に足を運び、自分の目で確かめることが必要です。
この能力を育成するコツは、興味を持った人や物事があったら、即座に行動して会いに行ったり、その場所などに行くことだそうです。
2.表現力
自分の意見を簡潔、的確に相手に伝える力。
どんなに良い意見、アイディアを持っていても、それらを伝える力を持っていなければ宝の持ち腐れになります。
この能力を伸ばすためには、子供にも理解できるくらいわかりやすく話すように心がけることと、常に自分の考えを言葉に表すクセをつけることです。
セミナーや講演会に参加したら、質問する気持ちで聞き、疑問点があったら質問してみるのもいい、と石倉氏はおっしゃっています。
日記やブログを書くのもいいトレーニングになるでしょうね。
3.時感力
時間を有効に使う力。
石倉氏の造語。
限られた時間をいかに効率よく使うかを考えて行動する人とそうでない人では、仕事の量と質に大きな差がつく、と石倉氏は指摘しています。
この力を伸ばすには、物事の優先順位を考えて行動する、複数の作業を並行して勧めるなどの工夫が必要だそうです。
また、1日の中で、自分の能力が最も発揮できる時間帯を知り、その時間に集中して仕事をすることも有効です。
4.当事者力
自分だったらどうするか、を常に考える力。
これも石倉氏の造語。
何事も主体的に考えるようにすれば、自分の力で物事を進めていくことができるようになります。
また、他者の考えや意見にただ反対するのではなく、自分ならこうするといった代替案を出せるのも当事者力があればこそ。
この能力を高めるには、できるだけ多くの経験をして、当事者しかわかりえない気持ちを理解しようと努めること、またニュースなどを聞いたときに、自分だったらどうするか、を考えるクセをつけることが役立ちます。
5.直観力
物事の全体を見渡して、物事の核心となる部分を見抜く力。
変化が著しい現代では、これまでの経験や前例だけでは予測できないことが起こります。
したがって、自分の直感を頼りに物事を判断することが求められるというわけです。
直観力を磨くには、既成概念に捉われず、これまでの考え方をリセットして物事を眺めるようにすることが必要だそうです。
なお石倉氏は、上記の力を支える「土台」として、以下の2点を挙げています。
●基礎体力
定期的に運動し、適度に休養して健康を維持する。
●人生への基本姿勢
常にプラス志向。
昔は良かったと振り返るのではなく、この先はもっと良くなると考えて行動する。
以上、お読みになってどうですか?
5つの力は、どれもやや抽象的にお感じになるかもしれません。
しかし、逆に言えば、どんな仕事をやるにせよ必須の能力だと言えるのです。
これらの力を磨くことを意識して仕事に打ち込めば、グローバルで通用するビジネスパーソンにきっとなれますよ!
*上記“5つの力”の詳細は、下記の石倉氏の著作にも書かれているようですね。
興味のある方は読んでみてください(私は未読です)。
『世界級キャリアのつくり方―20代、30代からの“国際派”プロフェッショナルのすすめ』
黒川清、石倉洋子著、東洋経済新報社
*石倉洋子氏のブログ
Yoko Ishikura Blog
キャリア・アドバイザーの松尾順です。
“あなたは、何のために働いているんですか?”
こう質問された若者の多くは、
“やっぱ、お金のためですかね・・・”
と答えます。
まぁ現実問題として、貨幣経済で回っている今の日本に生きている限りは、金を稼がないことにはまともな住居や衣服、食事にありつけませんから、当然の答えではあります。
(親に依存しているパラサイトな人々はさておき!)
しかし、働く理由として「お金のため」としか挙げられないのは、あまりにも寂しいことですよね。
おそらく、まだ
「働くことの喜び」「働くことの幸せ」
を実感できていないのでしょう。
ただ、若いうちは、金を稼ぐ以上の、働く意義・意味がわからないのは仕方がないと思っています。
なぜなら、社会人になってお金をもらうようになっても、実際にはまだまだ半人前です。
人様の役にはろくに立たず、むしろ周囲に助けられお世話になってばかりだからです。
取引先や先輩からいろいろと教えてもらって、こちらが感謝することはあっても、相手から感謝されることはめったにありません。
しかし、そうした雌伏の時期を乗り越え一人前になって、ようやく周囲から
「よくやってるね」と褒められたり、
「ありがとう」と感謝されたり、
「あなたがいなけりゃ困る」などと言われて、必要な存在として認められた時、
初めて本当の意味での
「働く喜び」「働く幸せ」
を実感できるのです。
つまり、働く意味が「お金だけじゃないこと」に気付くのです。
先日、カンブリア宮殿(テレビ東京)に登場された、日本理化学工業会長の大山泰弘氏のお話は、働く喜び、働く幸せについて深く考える機会を与えてくれました。
同社は従業員74人のうち、54人が知的障害者です。
「知的障害を持つ子たちを大山さんの会社で雇って欲しい」
と養護学校の先生から繰り返し頼まれ、根負けして2人の少女を1週間だけ就業体験させたのが始まりでした。
与えられたのは簡単な作業ながら、2人は一生懸命に働きました。
そして、その熱心さは社員全員の心を打ち、
「みんなでカバーするから彼女たちを正式採用させてほしい」
と社員たちが大山さんを取り囲んで頼んだそうです。
こうして、2人は同社で正式に働くことになるのですが、大山さんには1つだけわからないことがありました。
それは、毎日毎日、時につらい思いをして働くよりは、どう考えても施設でゆっくり、のんびり暮らした方が幸せなはずなのに、彼女たちが仕事でミスをしたときなどに、「施設に帰すよ」と言うと、泣いていやがったことです。
そこで、ある時、法事の席で一緒になった禅寺のお坊さんに上記のことを聞いたところ、明快な答えが返ってきたのでした。
「そんなことは当たり前でしょう。人の幸せは、
1.人に愛されること
2.人にほめられること
3.人の役にたつこと
4.人に必要とされること
です。そのうちの、
2.人にほめられること
3.人の役にたつこと
4.人に必要とされること
は、施設では得られないでしょう。
この3つの幸福は働くことによって得られるのです。」
大山さんはこのお坊さんの言葉を聞いて目からウロコが落ちたそうです。
「真の幸せは働くことにある」
私たちは目先の仕事に追われていると、この「働くことの本質」をつい見失いがちですよね。
もしあなたがまだ働くことの幸せ、喜びを実感できていないのなら、ただお金のためではなく、また上司に言われたことを言われた通りにこなすだけじゃなく、お客様や上司・同僚の役に立ち、喜んでもらえるためにどのような働き方をすればを良いか、考えてみてください。
そう考えて働いていれば、そう遠くない将来に、働く喜び、働く幸せであなたの心が満たされる時が必ずやってきますよ。
*本文中でご紹介した日本理化学工業のエピソードは、
『日本でいちばん大切にしたい会社』
(坂本光司著、あさ出版)
でも読むことができます。
キャリア・アドバイザーの松尾順です。
高橋尚子さん、ついに現役引退!
今年の北京オリンピックに高橋さんが出場できなかったのが残念ですが、2000年のシドニーオリンピックで、日本女子陸上競技初めての金メダルを獲得した栄光は今後も輝き続けますよね。
高橋さん、お疲れさまでした!
高橋さんは、「走ること」が大好きだというのは有名ですよね。
大会が終わって体力を使い果たしているはずの翌日さえ、走っているところを目撃されているくらいです。
ですから、彼女が現役引退の記者会見で、
“50、60になっても走り続けます”
と言ったことからわかるように、走ること自体を止めることはないようです。
高橋さんにとってはまさに、
‘NO RUNNING, NO LIFE’(走りなくして、人生なし)
と言えるんじゃないでしょうか。
この‘NO RUNNING, NO LIFE’は、
タワーレコードの有名なキャンペーン、
‘NO MUSIC, NO LIFE’(音楽なくして、人生なし)
のもじりです。
最近、このもじりをあちこちで見かけました。
先日、房総の「道の駅」で発見したんですが、
‘NO RICE, NO LIFE’(お米なくして、人生なし)
と印刷されたTシャツやエコバッグがありました。
日本人ならこの気持ちは、言わなくてもわかるでしょう。
また、NHKのトップランナーに先日登場したプロ・フリークライマー、尾川智子さんは、素手で岸壁を登る「ボルダリング」で世界トップクラスに位置している方ですが、彼女もボルダリングが大好きで、
“これからの人生も、ずっとボルダリングを続けていきたい”
と言っていました。
ちょうどその時、テレビの画面には、
‘NO CLIMBING, NO LIFE’(登ることなくして、人生なし)
というテロップが流れたんですよね。
ちなみに、トップランナーの司会を勤めるコピーライター&CMプランナーの箭内(やない)道彦さんが、上述のタワーレコードのキャンペーンを手がけたことはご存知でしょうか。
さて、高橋さんや尾川さんのように、
‘NO ○○○、NO LIFE’
と言い切れる何かを持っている人は本当に幸せですよね。
あなたには、そんな何かがありますか?
上記お2人のように世界クラスを目指すような大きなことである必要はないと思います。
それさえあれば私の人生は楽しい、生き生きしたものになる、と思えるものであれば何でもいいのです。
そして、おそらくその何かは、「幸せの青い鳥」と同じで、どこかに探しに行く必要はなくて、すでにあなたの手の中にあるはずです。
例えば、これから1年間無人島に行かなければならないと想像してください。
そこであなたができるのは1つのことだけだとしたら、何を選びますか?
毎日繰り返しても飽きなさそうなものを選ぶはずですよね。
それが、あなたにとって
‘NO ○○○、NO LIFE’
と言い切れる何かのはずです。
もちろん、その好きな何かが、必ずしも直接キャリアにつながったり、生計を立てることに役立つわけではないのが悩ましいところではありますが、
「大好きな何か」
を軸として人生、そしてキャリアをデザインするのが、幸せになるための王道だ
と私は思うのです。
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