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キャリア・アドバイザーの松尾順です。
ビジネス書評家の鹿田尚樹さんが、読書を通じて見つけた言葉に次のようなものがありました。
「100本の映画を観ることにより、10回繰り返して観る1本に出会う。そのために100本観る」
これは、10回繰り返して観るだけの価値のある「名作」を発見するためには、100本の映画を観るという、ある意味「無駄」とも思える行動をしなければならないことを教えてくれているのです。
私は、「そうそう、そうなんだよなぁ・・・」と思わずうなずいていました。
この言葉が当てはまるのは、映画に限りませんよね。
人生の多くのことに当てはまります。
例えば、「良書」に出会うことも全く同じ。
私自身、ちょっと興味を引いた本はかたっぱしから購入して、どんどん読むようにしているのですが、繰り返し読むほどの価値がある本にはめったに出会えません。むしろ、内容の薄い駄本によく出くわします。
結果論から言えば、私は、それほど読む価値のなかった本に無駄なお金と時間を使ったことになりますよね。でも、私は後悔したことはありません。
「良書」に巡り合うためには、そうした「意味のある無駄」が欠かせないことを経験を通じて自覚しているからです。
もちろん、だれがが読んでも「良書」と認めるものもありますよね。そんな本だけ誰かに教えてもらって読めばいいと思うかもしれません。
でも、読む人の年齢・性別、置かれた状況、性格、価値観などによって、本の評価は人によってずいぶん分かれます。
ある人にとっては「座右の書」となっているものが、別の人にとっては、眠れない夜のための「退屈な本」ということもあるわけです。
また、子供の頃は読んでもピンと来なかった本なのに、大人になった今になって再読してみたら、人生が変わるような示唆を得る
といったこともあります。
ですから、たとえ他の人がどんなに良い本だ、あるいは逆にくだらない本だと言っていたとしても、私は自分の目で判断することにしています。
自分にとっての良書は自分にしかわからないからです。
様々な分野の学習や、資格試験のための教科書、参考書選びも同様です。
過去の学習者、受験者の評価が高いかどうかを参考にするのは当然ながら、だれにとってもこれさえやればOKという決定本はありません。
「無駄遣いじゃないかな・・・」という気持ちにちゅうちょすることなく、目ぼしい教科書や参考書をどんどん購入して、実際にやってみるのです。
実際にやってみると、これが自分には一番しっくりくる、わかりやすいと認識できる、あなたにとっての良書に出会うことができるでしょう。
近年は、なにごとにつけ「効率」が重視されるため、上記のようなことは、「全くの無駄」だと考えてしまいがちの方が増えているかもしれません。
しかし、良いものと悪いものを見分ける力は、良いもの、悪いものの両方をたくさん自分で体験することを通じてのみ培われるのです。
効率を求めるのは、何を選ぶべきか、やるべきかがはっきりしてから!
それまでは大いに無駄を重ねるべきなのです。
意味のある無駄なんですから。
*鹿田尚樹さんのブログ
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