キャリア・アドバイザーの松尾順です。
8月24日で北京オリンピックが無事閉幕。
「世界新」が続出した熱い戦い。今でもまだ興奮と感動の余韻が残っている感じです・・・。
さて、オリンピックを目指すスポーツ選手たちにとって、4年ごとにやってくるオリンピックは、言うまでもなく人生における最大のイベントですよね。
オリンピックに出場できるか・できないかという関門突破もさることながら、出場した競技でメダルを取るか・取らないかでその後の人生が大きく変わってきます。
国によっては、メダルを取れば兵役が免除されたり、あるいは一生の生活が保障されるところもありますよね。
そんな国の代表選手の勝利に対する執着心や集中力は半端じゃありません。
でも、出場者全員が勝者になることはできません。
メダルを取った喜びに舞い上がる選手たちの影で、メダルを取れなかった悔しさ、無念さで涙する選手たちを今回もたくさん目にしました。
ところで、オリンピック代表選手にとって、オリンピックはその後の人生に大きな影響を与えるイベントですから、
「転機」
と呼ぶことができます。
この「転機」ですが、実は2種類あるのです。
すなわち、
・イベント − なんらかのモノゴトが起きること(予期していたかどうかに関わらず)
・ノンイベント − 期待していたこと、予期していたことが起きなかったこと
の2つです。
オリンピック代表選手において、イベントとはメダルを取ることであり、ノンイベントとは、メダルが取れなかったことやケガなどで出場を断念することです。
例えば、水泳の北島康介選手は、今回も、金メダル2個を含むメダルを合計3個取得したおかげで、今後の人生の可能性はさらに大きく広がりました。
彼にとっての「イベント」は予期した通りに起き、これまでの努力が報われたわけです。
ところが、女子マラソンの野口みずき選手はケガのため出場取り止め。
前回のアテネオリンピック金メダリストとしては、メダル取得どころか、出場さえできないという、とても残念な「ノンイベント」になってしまいました。
オリンピックにおいて「勝利してメダルを取る」というイベントを乗り切るのももちろんとてつもなく大変ですが、「メダルを取れなかった」というノンイベントを乗り切るのはさらに大変です。
ノンイベントには、ネガティブな問題や感情が伴うことが多いからです。
オリンピック選手だけでなく、私たちすべての人生にそれぞれイベント、ノンイベントがあります。
キャリアに関連したことを例に挙げれば、学生が会社に就職することは「イベント」。
一方、就職活動に失敗して就職浪人やフリーターになったとすれば、それは「ノンイベント」です。
うまく就職できなかったことが、当人にとってどんなにつらいことか、ずいぶん昔のことではありますが、私自身就職活動に苦労したのでよくわかります。
こうしたノンイベントを乗り切るのは簡単ではないのは想像できますよね。
では、厳しいノンイベント(就職や転職といった「イベント」も、新しい環境(職場)に適応しなければならないため、しばしばとても大変ですが・・・)を乗り切るためにはどうしたらいいでしょうか。
詳細はぜひ末尾に示した別のWebサイトでの私の記事を参照して欲しいのですが、そのポイントはまず、現状を客観的に把握することです。
そして、自分自身の性格上の特徴(強み・弱み)を自覚した上で、周囲の人々の支援も仰ぎながら、ノンイベント(あるいはイベント)を乗り切るための適切な戦略を立てることです。
つらいからといって、現状から目をそむけてはいけません。
現状を直視するのです。
もちろん、直視したからといって、必ずしも何らかのアクションを取らなければならないというわけではありません。
状況によっては、何もしないでしばらくじっと時が過ぎるのを待つという戦略が最適な場合もあるからです。
また、自分の問題だからと一人で抱えこまず、周囲の人たちに助けを求めましょう。
自分では思いもしなかった解決策やチャンスは、人との交流を通じて発見できることが多いからです。
『第4回 シュロスバーグ理論で転機をうまく乗り越えろ』
(@IT自分戦略研究所 エンジニアも知っておきたいキャリア理論)