キャリア・アドバイザーの松尾順です。
自分が本当にやりたいこと、好きなことを見つけるのは案外難しいものです。
しかし、究極の方法がひとつあります。
それは、
「自分の余命があと1週間(1ヵ月でもいいのですが)
だったとしたら、残された時間で何をやりたいか」
という問いに対して、あなたがやりたいことをリストアップしていくものです。
こうしてリストアップされた事項の中には、日常に流される中で無意識下に追いやられていた、自分が心からやりたいと思っていたことや好きなことが書かれているはずです。
それは、人生やキャリア設計を見直す「きっかけ」になるかも知れません。
私たちは普段、ほとんど死を意識することはありませんよね。
でも、不老不死の薬をいまだ手に入れていない私たちにとって、誰にでも例外なく確実にやってくる「死」という時に1歩1歩近づいている毎日が「生きること」と考えることもできるわけです。
しかし、元気な時に「死」を意識するのはあまり気が進まないものです。だから、いつもは自分は永遠に生きるかのように暮らし、どうでもいいこと、やらなくてもいいことに貴重な時間を浪費してしまうのです。
そこで、あえて「死」というものを直視し、人生の有限性を認識してみる。そして、自分がこの世に生まれた意味や価値、端的には「使命」(「命の使い方」)が何かをたまに考えてみるのはとても有意義なことだと思います。
こうして「死」について考えてみることを通じて、逆に「生きること」の意味・価値を知り、人生を充実したものにしようとする教育は、
「死の準備教育」(Death Education)
と呼ばれ、欧米では数十年前から行われてきています。
日本でも近年、小中高校で「死の準備教育」を取り入れるところが増えてきているようです。
また、死ぬ前にやりたいことのリストは、
「バケットリスト(BUCKET LIST)」(棺おけリスト)
と呼ばれているんですよ。
さて、「死の準備教育」ではまだ若い子供たちがこのリストを作成してみるのですが、現在公開中の映画、
『最高の人生の見つけ方』(原題は『BUCKET LIST』)
では、癌で余命6ヵ月と宣告されたエドワード(ジャック・ニコルソン)、カーター(モーガン・フリーマン)の2人の老人が、「棺おけリスト」を作り、残された時間で書き出した項目を実現しようとします。
エドワードは成功した実業家です。
しかし、家族とは離縁状態、一人の友人もいない寂しい人生。死を直前にそのことに彼は始めて気付きます。
ただ、これは、たまたま病室を共にすることになったカーターと短い期間の中で交流を深め、真の友人を持つことの喜びを得ることによって、彼の人生の欠けていた部分(「人とのつながり感」でしょうか)が補われます。
一方、自動車修理工として、エドワードと比較すれば堅実で質素な人生を送ってきたカーター。
彼は若くして結婚し子供が生まれたため、自分の夢をあきらめて、目先のお金のために稼ぐしかありませんでした。
カーターもまた、仲の良い家族に囲まれ幸せな人生を送ってはきましたが、何か満たされないものを抱えたままだったのです。
そんなカーターも、バケットリストの項目を1つひとつ実行することで、個人的にあきらめた夢が満たされ満足して死んでいきます。
ただ、それにしても、エドワードやカーターのように、残りわずか6カ月でできることはとても限られているのです。
ですから、若いうちにあなたもぜひ、
「棺おけリスト」
を一度作成してみることをオススメします。
>> 『最高の人生の見つけ方』公式サイト