2020.02.15 00:49

 10代のころ、私はキックボクシングが好きでした。もちろん見るのが好きという意味ですよ。地上波で2つぐらい番組があったように記憶していますが、両方とも必ず見ていました。この人はすごい! という日本人選手が何人かいました。
 ブームになった初期のころは残念ながら日本人選手は本場のタイ選手に全然歯がたたないわけです。キックボクシングの源流であるムエタイはあちらの国技ですからね。日本チャンピオンでさえ、あっけなくKO負けしてしまう。重い階級になると向こうは選手層が薄いのですが、それでもやっぱり負けてしまう。
 
 何年かたって日本のキックボクサーの水準も上がってきました。1970年代にはとうとうタイのチャンピオンを敗るようなすごい日本人選手まで出てきた。その過程で、ある選手(チャンピオン)をとりわけ好きになりました。非常に動きが華麗なのです。飛び上がって後ろ回し蹴り一発でタイ選手を倒したりする。
 のちのちキックボクシングの世界も何から何まで真剣勝負ではなかったというような記事を読んだことがありますが、当時の私はすべて真剣勝負だと固く信じていました。
 
 その日本人チャンピオンはタイ人のすごいボクサーに勝つ反面、日本人選手にうっかり敗れてしまうような取りこぼしも若干ありました。そこがまた人間らしくてよかった。絶対に勝つはずだと安心して見ていられないところがスリリングでいいのです。
 20代のとき、渋谷でその選手が派手な女性と連れ立って歩いているところを偶然目撃しました。緑色の光沢のあるスーツ(!)を着ていてあまりにも派手なので、一瞬こわい人かとも思った。
 
 次にあああのチャンピオンだと思い、その時点でさえ懐かしく感じたものです。キックボクシング自体徐々に下火になってきていて、その選手も全盛期は過ぎていました。ただいでたちがいかにもという感じでしたし、お連れの女性もこれまたいかにも(?)という感じでうれしくなりましたよ。私がその選手に会ったことを興奮して伝えたら、何人かの友人は反応してくれました。
 今週、そのときとほぼ同じ場所で、おそらくはそのチャンピオンではないかという方を目撃しました。
 
 40年以上たつわけで、絶対にそうであるとは言い切れません。インターネットであれこれ調べてみたのですがそのチャンピオンに関しては何もわからず、その日渋谷にいらっしゃることが可能なのかどうかもわかりません。昔から短髪でしたが、髪型は相変わらずで色は白くなっていました。コートを着て鋭い目つきで今回は単身で歩いていらっしゃった。
 渋谷の「ほぼ同じ場所」(宮益坂下です)というのが妙な機縁でうれしい。人生終盤に近づいてくると、そういうことが非常に大切だったりするのですよ。
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長野先生
35年以上、中学生を教え続けてきました。生徒たちが日々の学びを通じて大きく成長できますように明るいヒントを発信していけたらと思います。

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