2019.08.01 00:43

 夏休みですね。先日、こういうシーンを目撃しました。中央線の快速電車、親子3人連れが席についていらっしゃった。男の子は小学校の1年生ぐらいでした。ちょっと日帰りで遠出するというスタイルで、何となくうきうきムードが伝わってきます。
 お父さんお母さんはスマートフォンを見ていた。よくある光景ですね。お父さんはたぶんゲームをやられていたのだと思います。お母さんはゲームではなく、何か情報を探っている感じでした。
 
 遊びに行く先の何かではないか。私に近いほうからお父さんお母さん息子さんという並びで座っています。ときどきお母さんはご自身のスマホをご主人に見せて何か話しかけていました。ご主人も穏やかに答えていらっしゃるのですが、目はご自身のスマホに釘づけになっています。
 そのうち息子さんが窓の外を見て「あれ、なーに?」とおっしゃった。私の位置からでは何のことだかわかりませんでした。
 
 ご両親とも黙っている。「ねえねえ、あれあれ」ともう1度指さした。そのときもやはり反応はありませんでした。スマホの画面を見ている。ただ悪気はまったくないのです。3度目に彼が「ねえ」と声をかけたときには一段落した(?)お父さんがすぐに窓外を見て、どれどれ? と笑顔でおっしゃった。
 ただ息子さんは不機嫌になっていて「もういなくなっちゃったよ」と言った。さらに彼はこう言いました。作った話に見えるでしょうが、これは事実です。「なぜ、すぐに見てくれなかったの?」
 
 お父さんは、ごめんね、いいところだったんだとおっしゃった。お母さんはとくに返事をされていませんでした。
 ただこういうのはちょっとこわいと思います。私が偶然目撃した1回だけの出来事ではないのではないか。毎日そうなのでは? 当然、お子さんは「スマホに夢中になっているときは他者の話は黙殺してもやむをえないのだ」と学習していくことになります。将来ご両親に「人の話を聞きながらスマホを見るとは何事か!」と叱られても、納得できないのはあたりまえです。
 
 話の重要度が違うというのは理屈になりません。幼い彼にとって「あれ、なーに?」の問いかけは非常に重要だったはずです。悪気はなかったとはわかっても、とにもかくにも黙殺された思いは残ったでしょう。こういう小さな積み重ねを「それぐらいのことで」と片づけてしまうからいけないのです。相手は子どもじゃないか、すぐに忘れるよ程度の認識だからおかしなことがいっぱい起きてくる。いずれ何かで揉めたりしたときに、何しろうちの子も反抗期なので・・・と終わらせていいのかどうか。
「他者を扱ったごとく自分も扱われる」というのはある種の法則です。油断はできないと思いますよ。
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長野先生
35年以上、中学生を教え続けてきました。生徒たちが日々の学びを通じて大きく成長できますように明るいヒントを発信していけたらと思います。

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