2019.07.03 00:07

 私たちの心はなかなか複雑にできていて、単純な「願い」でも逆の思いも生じているのでは? という変な状況も起こりえます。たとえば中高年の方で「若く見られたい」という願望を持たれている方はたくさんいらっしゃいますね。そして若々しく着飾る。そこまでは願望通りなのですが、同じ方が電車やバスなどの公共の乗り物では何が何でも座りたがり、席を譲ってもらえないことに憤慨するとしたらどうでしょうか。
 若くありたい見られたいという願望に若干反した感情であると感じます。悪いという意味ではないですが。
 
 若者であれば、立っているのも当然だぐらいの考え方をするでしょうから、長距離でなければ座れなくてもまあいいやと考えたほうが方向性としては「若々しい」かもしれません。
 社会人の方の「偉くなって収入をうんと増やしたい」という無邪気な願望も、ときには「できるだけ自由気ままに休みたい」という別種の願望と対立していたりします。偉くて収入が多いということはそれなりの社会的責任を伴うわけですから、さすがに吟遊詩人みたいな生活は難しいと思います。
 
 私自身若いときジョセフ・マーフィーやナポレオン・ヒルなどの成功法則の書籍が好きだったものの、万が一何かで成功なんかしたら面倒臭くて仕方がないだろうという気持ちになりました。矛盾している要素にはじめて気づいたのが30代です。
 異性にうんともてたいという願望も、なるべく落ち着いて暮らしたいという欲求と対立する部分が出てくるかもしれません。男性でも女性でも魅力的な方はなかなか放っておいてもらえないでしょうから、若干わさわさした生活になる可能性はありそうです。
 
 勉強そのものははっきり好きではない。でも最難関校に入って「すごい奴だ」と言われたいというのも矛盾した要素があるのですが、そういう中高生はけっこう多いような気がします。「みんなを見返してやりたい」とおっしゃったりするのですが、最難関校の先生は「ひたすら勉強したくて」来てほしいのであって、見栄だの見返すだののために入ってほしいとはあまりお考えにならないと思います。
 あくまでも勉強がしたい、好きであるという姿勢が大前提でしょう。
 
 ただ自分も少年期はそういうことがわかっていませんでした。認められたいと思ったり目だちたくないと思ったり、一貫性のない日々を送っていました。おまえの中の複数の願いが相殺し合っていないか? と問いかけてくださる大人もいなかったので、気づかなかった。私のようにエネルギーを無駄遣いしないように、とくにお若い方に問いかけたいと思います。
 あなたの複数の願望が、皮肉にも願望達成を阻んでいる可能性がありませんか。その場合、ちょっと整理が必要かもしれませんよ。
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長野先生
35年以上、中学生を教え続けてきました。生徒たちが日々の学びを通じて大きく成長できますように明るいヒントを発信していけたらと思います。

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