2018.11.30 00:05

 私は現在会社員ですからもちろん会社のために仕事をしているのですが、主たる業務が「先生」なので、あまり会社員らしくないところがあるのではないかと思っています。私がふだん考えていることは、どうしたら生徒や保護者の方によりよい空間、よりよい精神状態、よりよい知的満足感を与えられるだろうかということばかりで、現在は幸いなことにどうしたら生徒が増えるだろう? と思い悩まなくてもいいだけの環境が与えられています。
 
 生徒が自然に増えるのは評判がいいということでしょうからありがたいことだと思うのですが、この「評判」が何についてのどのような評価であるかということをそれとなく調べてみるといろいろな事実がわかってきます。
 多くの方は、必ずしも合格のことだけを評価の基準にされていません。確かに現実問題として合格実績は非常に高いとは思います。具体的には書きませんが、質問されれば受験生何名中何名合格とまでくわしくお答えしています。
 
 ただ実際にいわゆる口コミでいらしてくださった方にうかがうと、卒業生や保護者の方から「いい教育が受けられる」とか「いい先生がいる」とかという話を聞かれて、それならと訪ねてくださるケースが圧倒的に多い。
 正しい勉強法が身につくことや整然と授業が進行していく環境のよさを評価してくださる方がほとんどです。他塾から移ってこられた方が「全然違う」みたいなことをおっしゃるので、何が違うのかを訊いてみると何のことはないノートの取り方であったりします。
 
 以前はすべて答はテキストに記入しなさいということになっていた。ただテキストにじかに書きこんでまるばつをつけると、それだけでごちゃごちゃして見返す気にならない。何度もやり直すように言われても、答が書きこんであるのではじめから正解が見えてしまってうまくいかない。
 Z会進学教室ではどの教科もテキストに直接書きこまないでノートに書きなさいと指導しています。英語ですとかっこ内だけでなく、例文全体を丁寧に写しなさいと指示されます。
 
 私たちはどの生徒にも同じように自分たちの持っている限りの最高のものを与えようとしています。そういう部分で変な計算が働かないのは「先生」という職種の特性ではないかと思います。
 将棋のプロのある先生が「月謝が安かろうが高かろうが、誇りを持って最善手を教えています」という意味のことをおっしゃっていましたが、そのあたりはどの世界も「先生」は同じです。不器用な部分もあり、私たちは意識するベストの授業しかできないのですよ。
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2018.11.29 01:24

 自宅でとくにキッチンにいると、犬がしょっちゅうまとわりついてきます。それを抱き上げたり撫でたりしているのですが、ときには自分からごろりと横たわりおなかを上にしてもっと撫でて! という仕草を見せるときがあります。こうまで無防備でいいものだろうかと苦笑してしまいますよ。
 身体をマッサージするようにさすっているうちに犬の身体の構造がわかってくるのですが、ここに肉がついているのかとかここが鶏でいうところの手羽先だなとか妙なことを考えます。
 
 するとーーここのところとくにそうなのですがーー肉を食べたいという気持ちが希薄になってきてしまいました。もともと私はあまり肉を食べません。これは健康のためではなくまた宗教的な何かでもないのですが、以前ちょっと屠殺関係の記事などを興味本位でまとめて読んだことがあり、それ以来なんとなく距離を置く感じがあるのです。
 肉食する方に違和感を覚えるようなことはもちろんなく、この前息子が帰ったときは彼のリクエストに応じて焼肉をしました。
 
 ですから堅苦しいものではありません。ありませんが、おなかを上にして撫でているときもこの中にいわゆる肝臓や腎臓や胃や腸が入っているのだなあと想像すると、やきとん屋さんで「レバーとシロを塩でね」などと気安く注文するのが何となくはばかられるというか・・・まあ、1人のときに積極的に肉を食べようという気持ちが薄れてきているということですね。
 犬のような小動物を飼うと情操教育にいいということは昔から言われていますが、一般的に悲しみや喜びや信頼関係に敏感になるということはあるかもしれません。
 
 小動物はほんのちょっとしたことで大喜びしますし、つまらないことですっかりしょげ返ってしまいます。そしてこちらを強く信じている。そういう感情の揺れを見ていて、子どもたちが自分の社会にも応用できるようになるということなのでしょう。
 うちの犬ははじめのころ鏡を見ると身構えていましたが、どうやら少し成長して鏡に映っているのは危害を加えない存在だとわかってきたようです。まったく動揺を見せなくなりました。
 
 ただし「これが自分である」と本当に理解できているかどうかはわかりません。猿は鏡が理解できる動物だそうですが、犬がそうなのかどうか。
 いまは10キロになりましたよ。
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2018.11.28 02:16

 私は教室に「勤務」として出てきた日は必ず記事を更新しています。半休(前半か後半お休みをいただくこと)の日も書いています。これはもうブログの開始時にお約束したことなので9年以上そうしてきましたし、これからも不慮の事故がないかぎり続けていくつもりです。
 するとときどき最近あまり休めていないのではないですか? と心配してくださる方がいらっしゃいます。
 
 基本的には週休2日とれるはずなのが、うまくとれていなかったりする。ブログの更新状況でわかってしまうわけですね。
 何だか、今年は忙しいのですよ。生徒数がーーこれはありがたいことですーーすごく増えた。昨年より何十人も増えました。昨年でさえ忙しかったわけですから、それはもう混乱してくる部分は当然出てきます。さらにこの時期は面談以外に先生方との新年度の契約更改なども出てきます。
 
 きわめて優秀な教室長代理のS先生が大活躍してくださるのでずいぶん救われている部分があるのですが、そうは言ってもぜんぶお任せというわけにはいきません。私と話したいというご希望をいただくときもあり、どうしても週に2日休めない時期が出てきます。業務量というよりは、タイミングですね。
 いわゆる定年後にこんな感じで忙しくなるとはちょっと想像できなかったのですが、ヒマでヒマで・・・よりはどれだけいいことか。
 
 今週も昨日しかお休みをとれなかったのですが、ちょっと私用が入っていてゆっくりはできませんでした。この歳になるとどうしてもつまらない用事が増えてきます。できれば何もしないでだらだらする日というのを作りたいのですが、まあしばらくは難しいのかな。
 おかげさまで体調はすごくいいですよ。私は子どものときから怠惰で、ヒマなときはごろごろしてばかりいてまったく運動などはしてこなかったのですが、逆に金属疲労みたいなものが蓄積されなかったという利点はあるのかもしれません。
 
 腰痛だとか肩こりだとかまったくありません。食欲がないとか頭痛が起きるとかという日もほとんどない。調子が悪くないということは、じつは大きな人生のプレゼントであると思っています。
 ブログの記事を更新すること自体が(書くことが枯渇して)大変なときもあるのですが、楽しみだとおっしゃってくださる方に勇気づけられて、こうやって真夜中に書いたりしています。
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2018.11.26 09:10

 スランプというのはどなたにもありますね。ちょっと調子が悪い。相撲で心・技・体という言葉がありますが、スランプの大半は「心」が原因になります。これはかなりはっきりしていることで、こちらに心を開いてくれる生徒だと「じつは」という話が出てきます。
 だいたいは心配事ですね。学校の友達と・・・、部活でこんなことが・・・、先生から誤解されている・・・、ご家庭内で心配なことが起きた・・・そういうケースが圧倒的に多いものです。
 
 起きてしまった事件は事件でご自身ではどうしようもない側面があります。心配事というのはすぐに解決できないからこそ心配事になるわけで、そのこと自体はどうしようもない。
 ただそうかと言って、あきらめてずーっと悩み続けるというわけにもいかないでしょう。それでは永遠にスランプから抜け出せないことになってしまいます。そこで、ちょっと視点を変える必要があります。見方を変える。光をあてる角度を変える。
 
 そのときに大切なのはご自身が持っている価値のあるものを改めて強烈に意識してみることです。強く意識する。
 たとえば悩みはあるけれども身体は動く、重篤な病気ではない。友だちもいる。家族がいる。趣味がある。自由もある。学校でいやなことがあっても、1日単位で見れば学校から解放されている時間のほうがよっぽど長い。大好きなタレントさんがいる。毎週楽しみにしているテレビ番組がある。貯金している。
 
 どんなことでもいいですから、自分自身の宝を再発見してください。できれば私のように何かに書きとめておくといいかもしれません。
 次にーーこれは不思議ですが本当のことですーー悩んでいるときこそほかのどなたかに親切にしてみてください。これまたどんな小さなことでもけっこうです。まごまごしている下級生がいたら「大丈夫?」と声をかける。寂しそうに下校している級友がいたら近づいていってさりげなく話しかける。電車の中でお年寄りや小さな子に席を譲る。
 
 他者に親切にしているとご自身の強さを感じられるので、内側からパワーが出てくるものなのです。ご自身の価値を思い出すとでもいうのでしょうか。自分もまんざらではないなという明るい気持ちになります。
 よくボランティア活動をなさっている方がとても強く見えますが、善行によってご自身の価値を痛感し力が湧き出てきているのです。だからとても強そうに、また輝いて見える。悩んでいるときこそ、他者のためということを覚えておいてください。
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2018.11.25 00:59

 面談が終わって生徒ご本人や保護者の方に「安心しました」とおっしゃっていただけるとほっとします。結局、自分の仕事というのは教科を教えることをべつにすれば、生徒や保護者の方に心安らかにしていただくことではないかと思うのです。
 進学塾ですから、合格していただかないといけない。それは至上命令みたいなもので、当然こちらも最重要視しています。ただ1人残らず第一志望に合格できるわけではありません。それは、世の中そういうものですね。
 
 つまり結果にかかわらず何かしら価値を与えないといけないということです。万が一不合格であっても、好ましい意味を与えないといけない。かつて何人もの生徒から私は「失敗したことで得たものがあった」という意味のセリフを聞いています。中には失敗した「おかけで」あとはすごくうまくいったとおっしゃっていた子がいました。けっして特殊なケースではないのです。
 現在の日本では、ご本人さえしっかりしてくれば、どの時点からでも巻き返しがきくということです。
 
 そうしたいくつもの実例を交えてお話する。
 世の中、さまざまな教育機関がありーー本当かウソがわかりませんがーー他から移ってきた生徒から「危機感をあおってオプションの授業をたくさんとらせようとするのでやめてきました」などという話を聞かされることがあります。
 よくはわかりませんが「受かれば天国落ちれば地獄」という価値観は、恐怖心から勉強に向かせる形になりますから、ちょっとどうなのかなとは感じます。
 
 私は生徒のいいところをうんと強調して話します。どの子にもそれなりにいいところがあるもので、それがわからないようでは先生失格でしょう。もちろん謙遜もあるのでしょうが「うちの子にはいいところがなくて・・・」とおっしゃる保護者の方もいらっしゃいますが、いいところがない人間なんてこの世に存在するわけがありません。
 大人側がいいところを見つける努力を放棄してもよくないですし、いいところを評価しない文化圏に子どもを巻きこんでしまうのもよくありません。
 
 自分は明確に彼らの長所を指摘しています。ご本人が一緒であれば面と向かってきみはこういうところがいいねと伝える。合格不合格とは別問題で、いいところはいいところなのですからそれを意識させておけば、それこそ進学先がどこであろうと大成できるでしょう。大切なことは絶対に伝えるべきです。
 私は子どものころ母親に、よく「おもしろいだけじゃ人間はだめなのよ」と叱られました。母は私が大人の前でおどけたりすることをあまりよく思っていないようでした。
 
 しかし、いま振り返ってみると私なんか、おもしろおかしいこと「だけ」で一生(もう少しありますが)を乗り切ってきたようにさえ感じます。いいところはあくまでもいいところなのです。徹底的に意識させたほうがご本人のためだと思います。
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2018.11.24 00:45

 先日、施設の父に見せる写真を撮るために愛知県の豊橋市に日帰りで行ってきました。まあ、疲れましたよ。行きはひかり、帰りはこだまを利用しました。写真を撮るもなにも、そもそも私はこれまでカメラというものを所有したことすらありません。まずそこからスタートしなければいけない。
 あるカメラ屋さんに入って「デジタルカメラというものはありますか?」とたずねると、店員さんがいまはもうほとんど出ないのでこれ1種類しかありませんとおっしゃった。
 
 ではそれを買いますと即答すると「えっ!」とびっくりされていました。こちらにしてみればそれしかないというのですからほかに選択肢はないわけですが、そういうお客は珍しいのかもしれませんね。私は洋服でも何でも買おうと決めているときは、そこにあるものでいちばん気に入ったものを選びほかを探すということはしません。ですから1台しかなければ、何も考えずにそれを買うだけなのです。
 初期設定をすべてやっていただいた。自宅では試しに犬の動画を撮ってみたりしました。
 
 朝のひかり号のなかで少し豪華なサンドイッチを食べました。これはここ何年か新幹線に乗るときには必ず食べることにしているもので、大丸の地下まで行かないと買えません。わざわざ1度改札の外に出て大丸に行くということですね。シャッターが上がり開店と同時に買いました。私が第1号でしたよ。
 缶入りのワインも買いました。スパークリングを買った。ふだん飲んでいるのは赤(明らかに血圧が下がります)なのですが、午前中なので何となくそういう気分になりました。
 
 豊橋駅そのものを撮影し、さらに駅から各方向の写真を撮りました。渥美線の新豊橋駅も撮った。父にはそちらのほうがなつかしいのではないかと思います。それから墓地に行き墓の写真を撮った。最後に小池というところまで歩いていって小池神社と昔住まいがあったところを撮影しました。いまは空き地になっています。以前は小さな空き地だったのですが、隣家もなくなり面積が拡大していました。
 豊橋駅にもどり、最後に「駅裏」と呼ばれていたところをカメラにおさめました。そこもまた父が気にしていた場所ですが、だいぶ雰囲気は変化しています。
 
 それだけではつまらないので、帰りぎわに「日本一」の立ち飲み屋さんAに寄りました。夕方でしたが、私しかお客さんがいなかったので不安になりましたよ。とにかく街全体に人がいない印象を受けます。
 これで当分豊橋に行くことはないと思います。本当は渥美線の終点の海まで行ってみたかったのですが、さすがに日帰りでは時間がありませんでした。
 
 
 
 
 
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2018.11.23 08:24

 権力はなぜ腐敗するのか? という素朴な質問に対して、ある海外の聖者(と呼ばれていた人)が「権力が腐敗するのではなく、もともと腐敗しそうな人間だから権力を志向するのです」と答えていた文章を読んだことがありました。例によってすぐに売ってしまったので、何という本だったかは覚えていません。
 そのときなるほど、面白いことを言うなと感じました。漠然と「偉くなりたい」という表現がありますが、なぜ偉くなりたいのかということは立ち止まって考えてみてもいいのかもしれません。
 
 政財界のいわゆる「偉い方」がいろいろ問題を起こしたりするケースがあります。そんな地位につかれているわけですから、世間で言うところの「偉い人」であることは間違いありません。ただ、そういう方全員が徳性にあふれているわけではないというのは当然かもしれません。
 見ているとーーここからは私の想像ですーー中にはこれだけ「偉い」のだから多少の不正は許されるだろうという気持ちがあるような気がします。特別待遇が許されるだろうという期待ですね。
 
 ところがその「特別」が法に抵触してしまったりする。ご本人も少し危ないかな・・・ぐらいは気づいている可能性があります。しかし、この地位までのぼってしまえばもう大丈夫だというおごりみたいなものもある。
 スケール的にわからなくなる部分もあると思います。たとえば酔っ払って自転車に乗るのは法律に反しているわけですが、それぐらいならと軽く考えている方は大勢います。パチンコなどは換金が禁じられているそうですが、堂々と換金なさっている方はやはり大勢いそうです。タクシー内でシートベルトをしめないお客さんもたくさんいます。
 
 そういうことの延長線上に、世間から見ればかなり大きな不正行為が出てくる。
 偉い人間になりたいという感覚と優等生になりたいという感覚は一部似てくるところもあるかもしれません。なぜ優等生になりたいのかと質問すると、人生で成功したいからと答える生徒がときどきいます。もちろん悪いことではないですね。ただ人生で成功するというのは、一般的には偉い人になるということでしょうからいろいろと気をつけないといけない要素も出てきそうです。
 優等生になりたいから勉強するという形だと、好きだから勉強するという人にはなかなかかなわないのも事実です。
 
 英語や数学そのものが好きで勉強する人と、ご自身の地位をあげる手段として英語や数学のとにかく「点数」を上げようとする人と、どちらのほうが科目の勉強に没頭できるかといえば、それはもう前者に決まっています。好きこそものの上手なれということわざは、いまの世の中でも生きていますね。
 私個人はブッダのおっしゃった「無財の七施」が実践できるような方をいちばん偉い方だと考えていて、少しでも近づきたいという気持ちは持っています。
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2018.11.21 09:31

 大学入学共通テストのことがいろいろ話題になっていますが、あのテストを受ける可能性がある方(主に高校1年生以下の方ということになるのでしょうが)は、要するにこう考えてください。
 人間として、あたりまえのことがあたりまえに処理できるようになってくれば大丈夫です。教科のことはそれぞれの先生から指示があるでしょうから、そのことは省略します。強調したいのは「生活者」として優秀な大人になってほしいということです。
 
 難しく考える必要はありません。生活者としての勝者が圧倒的に有利になってくるはずです。自分自身で考える力、処理能力、自身を管理する姿勢、落ち着いて読み取る習慣・・・そうしたものは教科の勉強だけではないことに気づいてください。
 たとえば忘れ物ばかりする。あるいは配付されたものをすぐになくしてしまう。あるいは掲示された指示をきちんと読み取れない。あるいはわからないことを適切な相手に質問できない。
 そうしたことはすべて好ましくありません。あたりまえではないからです。
 
 いい学校や塾に通うとか、難しい参考書に取り組むとかはそのあとに出てくることで、生活能力が劣化していれば何をやっても苦戦してしまいます。
 いわゆる「だらしない」という言葉がありますが、だらしなさを自覚して少しでも直していくということです。これはご両親や先生にちょっとやそっと注意されたぐらいでは直りません。どんなにだらしない人だって、いままで「しっかりしなさい」「自分でやりなさい」ぐらいは言われてきたはずです。しかし直らない。ご本人が直さなくてもいいやとどこかで考えているからです。
 
 たとえばこの私ーーだらしない人間の代表としてこういうことがありましたーー高校時代、昔の先生は厳しかったですからね。私がプリントをなくしたので再度もらいにいったところ「一度配ったものをなくしたのだからもうやらない」と言われました。「必要ならぜんぶ友だちに写させてもらえ」さらに「手書きで写せ。安易にコピーをとることは禁じる」ともつけ加えられました。
 そんなことがあって、その後はいくらだらしなくてもその教科のプリントだけはなくさなくなりました。直るのですよ。
 
 結局、時代が便利になりすぎて個々が訓練されていないのです。道順がわからなくても交番に行ったり駅員さんに質問したりする必要がない。食べたいものを組み合わせなくてもはじめからセットで出てくる。図書館に行って読んだり調べたりしなくても検索一発で答が出てくる。
 そういう世の中で質問できない、食べたいものが説明できない、読み方も調べ方もわからない・・・あたりまえのことができない人が大量に出てきてしまいました。
 
 とりあえずは、生活者として勝者をめざしてくださればいいのだと覚えておいてください。まず片づけましょう。整理整頓です。物の管理をしっかりしましょう。計画をたてましょう。おうちのお手伝いもきちんとしましょう。自分のことを友だちに決めさせないようにしてください。本当に大切なものを見極める努力。そして考える力を開発するためにたくさん読んでください。それが生活勝者への道です。
 そのうえで教科のことは(宣伝になってしまいますが)Z会にお任せくだされば完璧です。心配しすぎないことですよ。
 
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2018.11.19 08:04

 ときどきシブい名居酒屋に非常にオシャレな方がいらっしゃるときがあります。まず服装が周囲のお客さんと全然違う。黒っぽい格好が多いような気がしますが、どうなのかな。帽子をかぶっていらっしゃるケースもあります。で、若い。おそらく30代ではないかと思います。
 私は特定の方のことを書いているわけではありません。鶯谷のKだとか大塚のEだとか湯島のSなどで、ふと見かけた方たちの総合的なイメージを書いています。
 
 けっこうタバコを吸われますね。それも洋モクが多い。見たこともない銘柄だったりします。昔ながらのパイプの方もいました。美しい絵柄のパイプを使われている。袋に入ったタバコをパイプにつめてマッチ(!)で火をつけています。
 ライターを使われる方が圧倒的に多いことは多いのですが、マッチという方も私は複数目撃しました。何かしらこだわりがあるのでしょう。さすがに葉巻の方はいらっしゃらない。香りが強すぎるからですね。
 
 比較的複数でいらっしゃる率が高いようにも感じます。ご一緒されている方も同じようなオシャレ系の方です。
 そういうオシャレな若い方がシブい居酒屋を好むというのは、シブい居酒屋の作り出す空間がある意味でまたオシャレなのかもしれません。何かしらそういう要素があるのだと思います。音楽はない。過剰な装飾もない。
 これはいい悪いではなく、私は若いころオシャレすること・・・というより万が一にもオシャレに見られてしまうことを恥じる気持ちがありました。
 
 ですから着飾りたいという気持ちがあっても、他者に「オシャレをしているな」と感じさせる手前で、確実に止めようとしているところがありました。オシャレに見られないように気を遣うというのも何だか変なのですが、そのあたりは幼少時に受けた教育が大きかったような気がします。男は格好を気にするなとさかんに言われました。
 そういう自分が好きな空間と、うんとオシャレな若い方が好む空間が同じというのはちょっと面白いと思いました。
 
 そしてひょっとすると、うんとオシャレなタイプの方は歳をとられるとこの空間の雰囲気を逆に避けられるようになるのかもしれないとちょっと思ったりします。それはなかなか複雑な人間心理であるようにも思います。
 
 
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2018.11.18 00:26

 私は小さいころから本を読むのがとても好きでした。自宅にこもって本ばかり読んでいるので、外で遊びなさいと大人から注意されたものです。昭和30年代はいまと違って、男の子は色が黒くなくてはいけないというような変な法則(?)があった。私は色白だったので「女の子みたいね」とよく揶揄されました。
 絵本からスタートしてすぐ活字だけの本(挿絵はありました)に移りました。いまでも印象に残っている本に「ぼくらはにんげん」というのがあります。
 
 この記事を書くにあたっていろいろネットで調べてみたのですが、結局よくわかりませんでした。私はこの本を小学校低学年のころ愛読していた記憶があります。何か・・・とても不思議な感動を覚えた。
 いくつかのエピソードに分かれていました。非常によく覚えている話にこんなのがあります。町工場でお父さんが働いている。そのお父さんの給料日が来た。そもそも給料日という概念すらなかったので、新鮮な感動(大人は月1回会社からお金をもらうのか!)がありました。
 
 細かいところは忘れてしまったのですが、その日は僅かなごちそうが出る。みんなで食卓につくとお父さんがお酒(日本酒だと思われます)を忘れたと台所に取りに行く。台所でコップに少しだけついでその場でぱっと飲んでから、さらにコップになみなみと日本酒らしきものを注ぐ。それを目撃した主人公の小学生は「あ、ずるい!」と声を出します。
 どうやらコップに一杯だけしか飲まないきまりになっているらしいのです。私の自宅では父も母もまったくアルコール類を飲まなかったので、そうした描写もまた新鮮でした。
 
 それだけの話です。それだけの話で事件も何も起こらない。庶民がつつましく生活している様子がこまごまと描かれていて、とにかく面白かった。その本を買ってきた父に「これは科目でいうと何の科目の本なの?」と質問すると、父は困ったように「まあ、社会科だろうな」と答えました。
 事件も起きずヒーローもあらわれずさしたる感動を伴うわけでもなく町工場で働くお父さん一家の給料日を描くというのは、半ば「私小説」の発想です。
 
 それを子ども向けの書籍でやってしまうというのは、ある意味すごい試みだったのかもしれないといまだからこそ思います。出版社も何ももうわからないのですが、あまり売れなかったのかもしれません。私は確か2種類持っていたはずなのでシリーズ物だったのでしょうが、2巻目で打ち切られたのかもしれません。
 ぼくらはにんげんという真正面からのタイトルもすごいと思います。
 
 
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長野先生
35年以上、中学生を教え続けてきました。生徒たちが日々の学びを通じて大きく成長できますように明るいヒントを発信していけたらと思います。

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