2018.03.10 00:41

 たとえば恋をしたとしますね。あれこれ頑張ってアプローチしたもののふられてしまった。あるいはおつきあいはできたけれども形あるものとしてはーー結婚などでしょうかーー実らなかった。こうしたときに、莫大なお金や時間を費やしたのが「すべてむだだった」という言い方をする方がいらっしゃいますが、それはじつはむだではなかったのですよ。
 そういう過程を理由があって歩んだことは、結果がどうであるということ以上に大きな意味を持っているからです。世界観が形成された。
 
 恋をして失恋した、あるいは実らなかった・・・その過程でどれだけの美しいものを発見し創造したことか。人生のあちらこちらでご本人が気づかなくてもどれだけ多様な開花がもたらされたかということこそ意識しなければいけませんね。
 あの人が好きだったからこそ、あの朝の目覚めが快適だった。恋していたからこそ、夕焼けの美しさに心底感銘を覚えることができた。夢中になっていたからこそ、弱き者への無垢の愛情を捧げる機会を持てた。私たちの人生にはかけがえのない瞬間が大量にありますが、それはすべて経験が生んだ財産です。
 
 勉強も同じようなところがあり、もし本気で「合格できなかったからいままでの勉強はすべてむだだった」と考えるのであれば、それは根本的に勉強というものに対する考え方が間違っているような気がします。
 どこの高校(中学、大学)に進むことになったとしてもあなたの実力はあなたが頑張ってつけてきたものであり、進学先の学校名だけで実力や人間性が増えたり減ったりするものではありません。逆に万一運だけで志望校に合格できたとしても、今度は「実力が足りない」という事実はごまかしようがないでしょう。
 
 ですから、通過してきたすべてがむだではないという事実こそ大切にして生きるべきなのです。仮にあれは本当にむだだったという何かがあったとしても、少なくともそう言いきれる経験をなさったことはやはりむだではありません。
 私もずいぶん変なことばかりして生きてきましたが(?)、完全に必要ないと感じたこと(趣味なんかでたくさんあります)は2度としないのであってその見極めは「むだの通過」という経験則から来るものが非常に大きい。
 
 いままでの人生のすべてが自分自身に役立つように注意深く生きる気持ちが大切ではないかと思います。むだはなかった。何もかも役にたったし、これからもそうしていくぞという気迫は大切です。
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長野先生
35年以上、中学生を教え続けてきました。生徒たちが日々の学びを通じて大きく成長できますように明るいヒントを発信していけたらと思います。

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