2017.10.17 08:05

 ときどき生徒同士の会話が全然噛み合っていないなと感じることがあります。話したいことを話すだけでは会話になっていない。会話というのはキャッチボールと同じですから、相手が投げてきた言葉は確実に受け止めなければならない。相手がすぐに投げ返してこないのであれば、何かしら準備が必要でそうしているのだろうと想像してじっと待つべきだと思いますよ。
 それを待てないからと自分だけが続けざまに投げてしまってはボールが2つ3つと増えてしまい収拾がつかなくなった球技みたいになります。
 
 相手が言葉をすぐ返してこないときにその理由について憶測できる才覚は必要でしょう。単に物理的なものなのか、あるいは心理的な何なのか、もっとべつの理由がありそうなのか。
 適切な言葉が見つからないときの黙し方と心理的に混乱しているときの黙し方とは相当違うはずです。場合によっては相手は気持ちを隠そうとするかもしれませんが、無言の反応のなかでそのあたりが読み取れるかどうか。読み取れるようにならなければ、将来深い人間関係はうまくいかないと思います。
 
 子どものうちは仕方がない面もありますが、高学年になってきたらそのあたりは積極的に考えて取り組むべきです。まだ子どもだからわからなくてもいいじゃないかではいずれ困ることが出てくるかもしれません。
 自分の話したいことだけを連続でまくしたてている人も見かけます。相手があきらかに困惑している。遠目で見ていてもそのことがはっきりわかる。周囲の人たちは全員わかる。ところが話者のみ興奮してかまわず喋りまくる。相手が大人であれば、微笑んで聞いてくださるでしょうが。
 
 ご本人は「何も悪いことをしていないのに」とおっしゃるかもしれないですね。確かに相手を害する意図はまったくない。しかし健全な会話のあり方にとっては非常にまずいことをしています。キャッチボールにたとえれば、相手にボールを投げさせようとは一切しないわけです。逆の立場だったらどうでしょう。「きみは投げる必要はない。ぼくの投げるボールだけ受け続けてくれればいいよ」と言われたら内心(そんなのキャッチボールじゃないよ)と不快になるのではないでしょうか。
 
 会話は講義ではありません。投げる以上に受け止める力が試されています。ときには相手がこめた皮肉や諧謔や風刺も含めて正確に理解する能力を磨かないといけない。
 ともかくまずよく聞くことですよ。その度量、忍耐力、余裕、親切心・・・そうしたものが求められています。よく聞いてください。それが必ず授業にも生きてくるはずです。
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長野先生
35年以上、中学生を教え続けてきました。生徒たちが日々の学びを通じて大きく成長できますように明るいヒントを発信していけたらと思います。

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