2016.09.10 00:22

 学生なのだから勉強してあたりまえだという考え方があります。おそらく正しいのでしょう。今日もものすごく勉強した。あたりまえ。これからももっともっと勉強しよう。あたりまえ。
 ただそんな毎日で本当に頑張りきれるものでしょうか。すごく頑張ったときはどなたかから「すごいねー、見ていたよ」と告げられるととてもうれしいじゃないですか。生徒にも、気づいたときは伝えられる人になりなさいと言っています。「きみはすごい」と賞賛の言葉をかけてあげられる人に。
 
 1学期の半ば、不調だった生徒がいます。私が直接見ている子ですよ。そういうときひどいことを言ってしまうと、徹底的に勉強から離れてしまう可能性があります。本当にできないなあとか、やる気がないんじゃないかとか。もちろんこのご時勢、人さまのお子さんにそんなひどい言葉を投げかけることはないでしょうが、ご自身のお子さんにはうっかりそうした叱責をしてしまうかもしれません。
 おまえはいつもいつも口先だけのだめなやつだ。
 
 私はそう言われましたよ。それはそうです。暴力がこわくて口先でごまかし続けてきただけでしたから。いずれにせよ、発奮なんかまったくしませんでした。
 私はその生徒を温かく見守ってきたつもりです。すると夏からとてもしっかりしてきて、英数の先生に褒められるようになりました。国語は相変わらず自分が見ていますが、英数に負けないぐらいきちんとやっています。
 点数そのものが伸びるまでには若干時間はかかるでしょうが、とにかく頑張っていて立派です。
 
 ありとあらゆる意味で芽をつまないように気をつけないといけない。
 やはり同じようになかなか点数の伸びない生徒がいました。やってもやっても高得点がとれない。ちょっとゆっくりなのですよ。去年1年間はそうでした。
 ところが今年の春ごろから変化してきた。作業が早くなってきました。授業のない日に自習に来るようにもなりました。こっそりのぞくと一心不乱に勉強しています。おうちの方が塾にちょっと通わせてすぐに点が上がらないと叱ったりしなかったのが、本当によかったと感謝しています。
 
 彼が30点台を脱したとき私は褒めました。まだ40点しかとれないのかなどとは絶対に言わない。40点台を脱したときも褒めました。やっと半分かなどとは絶対に言わない。そしてつぎに50点台を脱すれば、もうかなりできる仲間に入ってきます。そのときはまたうんと褒めるつもりです。1歩1歩褒められて褒められてエネルギーを充填していく。
 待てる文化が必要なのです。こつこつやっていればいずれ伸びていくから大丈夫だと落ち着いたまなざしで保証できる「信頼に足る存在」が彼らには必要なのです。
 
 ある意味、神の視点に近い。神さま・・・と祈るような気持ちで這い上がってくる彼らを温かく包んでやる必要があると私は思っています。私というより、ご家庭というか身近の大人の方ですね。お願いしますよ。
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長野先生
35年以上、中学生を教え続けてきました。生徒たちが日々の学びを通じて大きく成長できますように明るいヒントを発信していけたらと思います。

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