2016.06.20 00:16

 私の両親はまったくアルコール類を飲みません。妹も飲みませんから実家では私1人が突然変異的に飲むようになりました。体質的には本来飲めない家系なのでしょうね。そのわりに何に使っていたのかわからないのですが、母はときどき梅酒を作っていました。大量の梅と氷砂糖を焼酎の中に漬けこんでおく。不思議ですね。大人になってからも飲んだ記憶はほとんどありません。単に趣味だったのだろうな。
 小学校低学年のころ、漬けこんだ梅の実をかじってみたことがありました。
 
 誰かにかじってみるか? と言われてかじってみたのですが、当然アルコールがしみこんでいます。そのときおそらく祖母だったと思うのですが、まだ子どもなのだからそんな梅をかじらせては身体に毒だよというようなことを言った。確かに毒という単語が出てきました。
 そこで私は完全に勘違いしました。そのちょっとあと、小学校で「梅毒」の話題が出た。どういう文脈だったかは忘れてしまいましたが、活字で出てきた。梅を「ばい」と読むのを知ったのはそのときがはじめてかもしれません。
 
 授業中ではなかった。女の先生がとてもこわい病気だというようなことをみんなに話しました。私はあああれかと思って、先生に「ぼくんちにはその梅毒というのがたくさんあります!」と言いました。先生はびっくりしましたよ。そんなわけがないと反応した。こちらは梅酒の梅の実のことだと固く信じていましたからね。「いや、絶対にたくさんあります。母(当時から私は敬語を使っていました)が一生懸命作ってるんです」とむきになって言い返した。すると先生は話題を変えてしまいました。
 
 自宅に帰ってからも憤然として母にも告げました。「うちには梅毒がたくさんあったよね?」母も仰天しましたよ。そんなものはないと言う。「いや、絶対あるよ。梅毒出してよ」そもそも梅酒という用語を知らない。瓶詰めという用語も出てこない。うまく説明できなくていらいらしましたよ。どこか・・・梅毒しまってあったじゃないかとしか言いようがない。
 母は私が真剣に言っていることはわかったみたいで、何のことだか知らないがそれは非常に悪い病気であり、そんな病人はうちにはいないと断言しました。
 
 うーむ・・・ですよ。どうしてあんなことになってしまったのか思い当たったのはずっとあとになってからです。梅酒の梅なんか子どもにかじらせたら毒だよのひと言がきっかけだったなというところにたどりついた。梅で毒。梅毒となってしまった。
 新聞で最近また梅毒が増加しているという記事を読みました。それでふとこのばかみたいな話を思い出しました。
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長野先生
35年以上、中学生を教え続けてきました。生徒たちが日々の学びを通じて大きく成長できますように明るいヒントを発信していけたらと思います。

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