2014.11.01 08:40

 16歳のときにダブルデートというものを経験しました。男の子が2人、相手の女の子が2人。非常に複雑な関係(?)で、彼女たちは東京の人間ではありませんでした。地方から遊びに来る。リクエストとして「豊島園に行ってみたい」と言われました。
 私は親友を誘ったのですが、忙しいからと断られました。べつの友人にも断られ3人目にやっと承諾してもらえた。彼はいい人間でしたが、特別親しいわけではありません。2人でしみじみ語り合った経験はほとんどありませんでした。
 
 つまり、整理するとこういうことになります。
 地方から出てきた女の子2人とあまり親しくない同性の友人と4人で豊島園に行く。これ、楽しそうですか? あまり楽しくなさそうな感じもあります。
 私は本当はーー可能であればということですーー1人の女の子だけと会いたかったのです。もちろんこちらも1人で。ただ地方からご親戚のうちに泊りがけで遊びに出てこられるわけで、当時の世相(?)から考えて、そういう状況下の高校生の1対1のデートというのはちょっと難しい感じでした。要するに「親が許さない」わけです。
 
 楽しくなかったですよ。目の前にいる相手に話したいことを話せないというのは、会えない以上にストレスがたまります。彼女たちは2人きりでお喋りばかりしていました。同性の友人もまたつまらなそうにしている。私は1人で何とか場を盛り上げようとしたのですが、うまくいきませんでした。
 ほとんど忘れていますが、ある乗り物に乗ったことだけははっきり記憶にあります。お化け屋敷的な要素があったかもしれません。トロッコみたいなのに乗ってトンネルのなかを移動する。出口のところに当時言うところのスチュワーデスさんみたいな人形が立っていて、ゆっくり片手を振っていました。延々と同じセリフを繰り返します。「さよなら、さよなら」「さよなら、さよなら」・・・2つのさよならがセットになっていました。
 
 その「さよなら、さよなら」を聞いていて、自分の思いは彼女に届くことなくさよならのときが来るのだろうと直感的に考えました。そしてその通りになりました。その日以来、私は2度と彼女に会っていません。あの「さよなら、さよなら」はいまでも耳に残っています。再現できるぐらいですよ。
 で、ここからです。日本エレキテル連合さんの「だめよー、だめだめ」というコントがありますね。口調が豊島園の「さよなら、さよなら」によく似ているのです。文字にすると似ているわけがないのですが、イントネーションだとか声の感じとかがそっくりなのです。
 
 だめよー、だめだめのコントは何かで偶然見ただけなのですが、1972年の豊島園を思い出し・・・とても複雑なしんみりした気持ちになります。あのコントを見てしんみりするというのも変なのですが、生きるというのはそういうことなのでしょうね。
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長野先生
35年以上、中学生を教え続けてきました。生徒たちが日々の学びを通じて大きく成長できますように明るいヒントを発信していけたらと思います。

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