2014.10.13 13:42

 私の子どもは小中学生のころはっきりと「勉強が好きではない」と言っていました。冷静に見て勉強に向いていないわけでもなさそうなのですが、私はむりに強いるようなことはしませんでした。大工さんになりたいとさかんに訴えていた時期もあり、それはそれで面白いだろうと思いました。なるのならいい大工さんになれぐらいのことは言ったかもしれません。
 成績もよくありませんでした。勉強が好きではないということであれば成績は伸びません。それはわかっています。ひょっとすると大学には行きたがらないかなとも思いました。
 
 家内ともそのことは話し合っていました。本人の好きにさせようという合意ができていた。中学のときは塾に通いましたが、それほど難しくない(?)塾に入りました。ちょっとだけZ会進学教室の名前を出したときがありましたが、勉強する子たちとは気後れしてしまって一緒にやれないということでしたので、少しゆるやかなところに通わせました。
 内申で2をとってきた話は以前も書きましたね。受験生なのに、ですよ。話を聞いてみると担当の先生と闘っているつもりらしい。注意もしたのですが「男の闘いだ。わかってくれ」と言うのでまあいいやと諦めました。
 
 入れる高校に入るという感じでしたから入学当初は非常に成績がよかったのですが、高校でも怠けているうちにだんだん成績が落ちてきた。中堅の都立校でしたから現役で大学進学する生徒は4割ぐらいです。専門学校に進む子もいる。私の両親は大学に進ませたほうがいいのではないかと心配していましたが、私はどちらでもいいと思っていました。
 高校2年の終わり近くになって息子は突然「大学に行きたい」と言い出しました。大学に進んだらさらに好きじゃない勉強が続くぞと私は答えました。しかし、どうしても行きたいと言う。友だちの影響だったのかもしれません。
 
 しかも国公立大学に入りたいと言います。都立の中堅校から国公立に現役で合格というのは・・・不可能ではないでしょうが、相当勉強しなければいけない。私立でいいじゃないかと言ったのですが、彼は学費の心配をしていました。
 私はーー会社の名誉のためにわざわざ書くのですがーーお金持ちではありませんが、おかげさまで1人息子を大学に通わせられるぐらいの生活は送れています。ただ彼は私の年収なんかもぜんぶ知っていて(すべて隠さず話してきました)、彼なりに心配してくれたのでしょう。親孝行ですよ。
 
 高校に勉強部というのがあった。そこに入ると言い出した。顧問の先生がなかなか厳しい先生で朝早く登校しなければならない。昼休みもずっと勉強ということで、息子はお弁当を持って行かなくなりました。おにぎりか何かをかじりながら勉強を続けているというのです。
 こちらはかえって心配になりましたよ。むりしなくていいからとも言った。しかし、顧問の先生に心酔しているところもあり「徹底的にやる」と張り切っている。張り切っているのであれば、せいぜい見守るしかないですね。そんなに入りたいのなら浪人してもいいんだよと言うと、1年間だけだと思うから頑張れるんだよと答えました。なるほど。
 
 結局、国公立は落ちて私大に入りましたが、小中学生時代のことを考えたらとても入れないーーこの仕事をしていればわかりますーー大学に進学した。大学に入ってからも親の私のように遊んでばかりいないできちんと勉強しています。
 親子関係が一貫してよかったことが幸いしました。穏やかさのなかで少しずつ大人になっていった。今朝は「バイトをさぼっていたので金欠なんだ」と家内から食事代をもらっていたので、少しだけ小遣いを渡しました。「お父さんは相変わらず甘いな」と苦笑しながら大学に行きました。私は甘いのではなく、総監督として穏やかさを演出しているのです。
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長野先生
35年以上、中学生を教え続けてきました。生徒たちが日々の学びを通じて大きく成長できますように明るいヒントを発信していけたらと思います。

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