2014.10.12 12:05

 私は基本的にほとんどテレビを見ないのですが、棋士の加藤一二三先生は最近バラエティ番組でも活躍されているみたいですね。
 先日、私はこの先生の新しいエッセイを読みました。加藤先生はホンモノの天才で、総対局数が2400局を超えていたと思います。史上初の中学生棋士としてデビュー、現在74歳ですから60年現役を続けていらっしゃるわけです。一定の成績が上げられなければ引退に追いこまれてしまう勝負の世界で60年現役を貫かれているのは、奇跡的な記録であると思います。
 
 一概に2400局と言っても・・・棋士のなかには年間20局ぐらいしか指さない先生もいらっしゃいます。トーナメント戦なんかは負けてしまえば次の対局がありませんから、どうしてもそうなってしまいますね。すると2400局指すのに120年も必要になります。
 加藤先生はーーとくにお若いころーー勝ちまくるので次の対局、次の対局とどんどん増えていってこうなりました。タイトルをいくつも獲られていますし、当時の棋界最高位(現在は「竜王」と同格?)の名人位にも着かれています。
 
 加藤先生が名人になられた一局は中原誠先生との対局でした。1982年の7月31日のことです。この日を鮮明に覚えているのには訳があります。私自身が名人位の行方に非常に興味があり、夕方から何度も何度も日本将棋連盟に電話をかけていたのでした。
 加藤先生が特別好きというより、あまりにも中原先生が強いのでどなたか1度は負かしてくれないものかと思っていました。すでにこの仕事にはついていましたが、その日は昼間蒲田でロック・コンサート(Y&Tやラウドネスが出ていました)があり外出していたので、夜になってから外から電話をかけました。私のような将棋ファンがたくさんいたそうです。
 
 加藤先生はちょっと変わった方だそうなのですがーー私自身は中央線のなかでご家族と談笑されている加藤先生を1度だけ見たことがありますーーエッセイにはじつにいいことが書かれています。生きることに真剣なのですね。真剣すぎるので滑稽な感じを与えてしまうのかもしれません。対局途中の休憩時間に教会(先生は敬虔なクリスチャンです)のミサに出席されることが多いという記述にはちょっとびっくりしました。
 昨年、対局直後に救急車で病院の集中治療室に運ばれ運よく一命をとりとめたなどというすごいエピソードもさらりと書かれていました。体調が悪いから今日ぐらい負けてもいいか・・・と雑に指したりできないのですね。
 
 そうして倒れられたことも、これからはますます吟味してよりよく生きなさいという神さまからのプレゼントだと書かれていました。私も最近歳をとったと感じることは多いのですが、見習わなくてはいけないですね。
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長野先生
35年以上、中学生を教え続けてきました。生徒たちが日々の学びを通じて大きく成長できますように明るいヒントを発信していけたらと思います。

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